NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
マット・コベイン新ヘッドコーチの下、新たなスタートを切ったNTTドコモレッドハリケーンズ大阪。今季のキャプテンを託されたLO杉下暢は、「マット・コベインHCは、『アイズアップ』『アップテンポ』という二つの言葉を多く使っている。今季は前を見て、空いているスペースに素早くボールを運ぶラグビーを実現したい」と意気込む。
チーム再編に伴ってRH大阪に在籍している中堅選手が少なくなったがゆえに、新チームとして始動した当初は、戦術の落とし込みにいつもより時間を要したという。よって、今季は選手主導でミーティングを行う日を設け、コミュニケーションを多くとりながら「一方通行になってしまわない落とし込み」(杉下)を意識し、チーム作りをしてきた。杉下を中心にNo8ボーク コリン雷神やNo8ヴィリー・ブリッツなどのベテランから落とし込みを行い、生え抜きの若手の成長をサポート。今季はベテランの活躍のみならず、若手の成長・飛躍も必見だ。
これまでに引き続き、地域貢献活動にも力を入れてきた。チームの活動拠点である大阪市を中心に、大阪府下で行われる地域イベントに積極的に参加。2021年6月に『大阪府赤十字血液センター献血アンバサダー』に就任したCTB鶴田馨を中心にした献血推進活動も継続して実施。小・中学校での『夢授業』や大阪市東住吉区の中学校部活動支援、2022年11月には13回目となる小学生大会の『ドコモカップ』開催など、ラグビーの裾野を広げる普及活動も精力的に行っている。また、Being ALIVE Japanと連携し、長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティー創出を支援するため、長期療養中の児童を特別選手として受け入れている。
地域との結束・一体感を示す指標の一つとして、集客にも力を入れる。昨季のリーグワン平均入場者数は、D1で4,213人、D2で1,670人、D3で847人だったが、今季D3で戦うRH大阪はD1レベルの入場者数を目指し、取り組んでいく。
今季のスローガンとして掲げた『Let The Wind Blow』の下、ピッチ内外で旋風を巻き起こし、D3優勝を狙う。
(前田 カオリ)