マツダスカイアクティブズ広島
1963年に創部した自動車メーカーのマツダが母体となる中国地方を代表する社会人ラグビーチームは、2022年にシーズンをスタートさせたリーグワンに参戦するにあたって『マツダスカイアクティブズ広島』と新たに名前を刷新。目標にしてきたD2に参戦してトップリーグを経験してきた強豪相手に挑んでいったが、結果は厳しいものとなった。
22シーズンのキャプテンを務めたLO/FL佐藤羅雲は、「前半にうまく自分たちの力や準備したプレーを出せた試合もあったが、格上の相手に前半から力を出し切ろうとして戦ってきたことで、どうしても後半に体力的に厳しくなってしまっていた」と振り返る。最下位の6位で終え、D2/D3入替戦で清水建設江東ブルーシャークスに敗れたことにより2年目のシーズンはD3で迎えることになった。
今季の目標はD2への復帰だ。坂本秀彰総監督と元日本代表の中居智昭ヘッドコーチがチームをリードしていく体制は変わらない中で、キャプテンをFB﨑口銀二朗、バイスキャプテンをFL/No8芦田朋輝とWTB/CTB金丸勇人が務める。中堅の3選手にはチームを引っ張っていく活躍が期待される中で、昨季にD2で経験を積んだWTB/CTB亀井康平、SO/FB龍野光太朗、No8イシレリ・マヌら若手がさらに成長していけるかがポイントだ。
それぞれが社員選手として、午前は社業に励んで午後にラグビーの練習に取り組む日々を送っている。仕事とラグビーの両立は容易ではないものの、職場のサポートもあってできるだけラグビーに取り組めるような環境は作られており、副部長の福冨文明は「大学時代に燃え切っていない選手に、ウチにきてもらって中心選手になってもらいたいと思っている。自分のラグビーを新しく見つめ直して成長していってもらいたい」と話している。
昨季はホストスタジアムのBalcom BMW Stadiumで1試合しか勝利する姿を見せられなかった。今季はさらに一人ひとりが真摯にラグビーと向き合って自己成長を遂げることで、応援してくれるファンとともに1試合でも多く勝利の喜びを分かち合いたい。
(寺田 弘幸)