クロスボーダーラグビー2024 東京SG vs ブルーズ-見どころ

4年前と比べて、世界との差は縮まったのか。齋藤直人、“スーパーラグビー”への再挑戦

東京サントリーサンゴリアスはこの試合、9番は齋藤直人選手が先発予定。「キック」と「ディフェンス」でどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか

東京サントリーサンゴリアスが誇るスクラムハーフコンビ、流大と齋藤直人。スーパーラグビー・パシフィックの雄・ブルーズと対戦する今回の「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」の見どころの一つは、世界最高峰の相手に、日本最高のスクラムハーフ二人がどんなプレーを見せるのか、ではないだろうか。

特に齋藤は、日本代表エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチが掲げた、世界と戦うための代表の新コンセプト「超速ラグビー」を体現するスクラムハーフとしても注目されている。齋藤の素早いパス回しと状況判断がスーパーラグビー・パシフィックのチーム相手にどれだけ通用するのか。それは、今後の日本代表の試金石にもなるかもしれない。

また、齋藤とスーパーラグビーといえば、齋藤がまだ早稲田大学の学生だった2020年2月、サンウルブズの一員として、その年のスーパーラグビー開幕戦で初出場。チーム初の開幕戦勝利に貢献する「世界デビュー」を飾った舞台でもある。

それだけに、今回の「THE CROSS-BORDER RUGBY 2024」は、4年前の自分と比べて、世界との距離がどう縮まり、追い越せたのか。次の4年を見据える上でも意味のある一戦となるのではないだろうか。

昨年のラグビーワールドカップ2023フランス大会の直後、齋藤に「次の4年間で伸ばしたい、世界と戦うために必要なプレーは?」と尋ねたところ、「キックゲーム」と「ディフェンス」という答えが返ってきた。

「勝っているチームは、絶対にキックとディフェンスで優位に立っている。その中でも9番(スクラムハーフ)からのキックは、いまのラグビーで本当に重要な部分です。そして、ディフェンス面はワールドカップでもちょっと差を感じた部分でした。世界では9番であっても、まず一人のディフェンダーとしての役割が求められる。自分自身、ディフェンダーとしての立ち位置をもっと伸ばしていかなければいけないと実感しました」

ラグビーワールドカップの激闘からまだ4カ月ほど。それでも、この4カ月で齋藤の「キック」と「ディフェンス」の意識がいかに強化されたのかを確認できる舞台とも言える。

日本が誇る9番からの素早いパス回し、そしてキックとディフェンスが世界のブルーズを青くさせる瞬間を期待したい。

(オグマナオト)

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