2025.04.03[横浜E]もがきながらも、誇れる結果を。エキサイティングなラグビーで期す連敗脱出

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年4月5日(土) 12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
横浜キヤノンイーグルス vs 浦安D-Rocks

横浜キヤノンイーグルス(D1 カンファレンスA)

横浜キヤノンイーグルスの古川聖人選手

3連敗の状況から脱したい横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)が迎えるホストゲーム2連戦での2試合目の相手は浦安D-Rocks(以下、浦安DR)。今季初勝利を挙げた相手との“リターンマッチ”は、秩父宮ラグビー場で4月5日(土)正午キックオフだ。

前半をリードして迎えた後半、序盤からトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)にトライを重ねられてしまった横浜Eは前節、無念の逆転負けを喫した。梶村祐介やファフ・デクラーク、シオネ・ハラシリら、飛車角クラスの選手が負傷で離脱する苦境の中、昨季の4位チームは大苦戦を強いられている。

トヨタV戦の敗戦によりチームは3連敗。5勝8敗と黒星が3つ先行する戦績に、試合後のロッカールームでは、ゲームキャプテンを務めた古川聖人が「一人ひとりが何かを変えなければならない」と語気を強めた。個人ベースで変えられることは千差万別だが、南友紀自身はこう話す。

「いまは自分の仕事を全うすることにしかフォーカスできていないので、チーム全体を見る余裕も出せるようにしたいです。もちろんベースにあるのはセットピースやタックルで力を発揮することですが、チームとしてやるべきことにも目を向けられるように、練習中から意識した声掛けをすることで自分も発信したことに対して責任を持ち、フォーカスできるので、実践していきたいです」

17番でメンバー入り、南友紀選手

チームとしての結果をもぎ取るために、選手個々が意識改革を元に何かを変えようともがく中、チームを束ねる沢木敬介監督は、浦安DR戦に向けた準備期間立ち上げのミーティングで「エキサイティングなラグビーをしよう」と強調したという。イーグルスらしい“アタッキング・ラグビー”で今季初勝利を挙げた浦安DRからの“シーズンダブル”を──。「このチームが大好きだから、結果が出ないことに心を痛めています」と語ったジェシー・クリエルは、こう言って目の前の勝利だけに視線を向けた。

「イーグルスを応援してくれるファンのみなさんや、チームメートが誇れる結果を残せるように、私自身持っているもののすべてを出し尽くし、ベストなパフォーマンスを届けます」

(郡司聡)

2025.04.03[浦安DR]ピッチを離れれば穏やか。ジャージーを着ると入る、イズラエル・フォラウの“闘うスイッチ”

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年4月5日(土) 12:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
横浜キヤノンイーグルス vs 浦安D-Rocks

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

久しぶりの公式戦となるイズラエル・フォラウ選手。「スペシャルな何かをするのではなく、タックルやディフェンスなど、基本を大事に自分の仕事を全うしたい」

浦安D-Rocksは今節、秩父宮ラグビー場に乗り込み、横浜キヤノンイーグルスと対戦する。今季初勝利を挙げた縁起のいいスタジアムで、勝ち点を積み上げ、順位が近いチームに少しでもプレッシャーを掛けたい。

レギュラーシーズンも残り5試合となったタイミングで、イズラエル・フォラウの名前が再び15番のポジションに刻まれた。

1月11日の第4節・東芝ブレイブルーパス東京戦の後半34分、鮮やかな攻撃から王者に追いすがる豪快なトライを決める。力強いランで相手を切り裂き、完璧に中央を突破。長い距離を駆け抜け、グラウンディングした瞬間に大きな歓声が沸き起こった。

しかし、その代償は大きかった。ダッシュの際に足を負傷。その試合は最後までプレーしたが、そのあとはしばらく、メンバー表からフォラウの名前はパタリと消えた。

「あのシーンは、ステップを切ったときに自分でも『あっ』と思いました。でも、けがはラグビーの一部なので。フラストレーションはちょっとありましたけど、いまはこうやって戻ってこられて良かったです」

数カ月にわたるリハビリの期間ではメンタルの部分を大事にしながら体作りに取り組み、3月下旬になってチームに合流。すでに3月30日のクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの練習試合で実戦復帰を果たし、試運転は済ませている。状態は上々な様子だ。

復帰を前にして話を聞くと、パワフルで闘争心むき出しのジャージー姿とはまるで別人のような柔らかい表情で、元オーストラリア代表は意気込みを語った。

「長い間、プレーできていなかったですけど、久しぶりにメンバーに入れて、チームの一員として大事な試合を戦えることを楽しみしています。スペシャルな何かをするのではなく、タックルやディフェンスなど、基本を大事に自分の仕事を全うしたいです」

ピッチを離れれば穏やかでのんびりしているというフォラウであるが、ラグビーとなると話は別である。心の奥底に元来備わっている“闘うスイッチ”が入り、それが自らをかき立てる。ラスト5試合、そしてその先へ、帰ってきた“イジー”(フォラウの愛称)がチームに魂を注入する。

(須賀大輔)



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