2022.04.24NTTリーグワン 2022 D1 第14節レポート(BL東京 35-7 RH大阪)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第14節 カンファレンスB
2022年4月22日(金) 19:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
 東芝ブレイブルーパス東京 35-7 NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

東芝ブレイブルーパス東京のジョー・マドック アシスタントコーチ(左)、德永祥尭 共同キャプテン

東芝ブレイブルーパス東京
ジョー・マドック アシスタントコーチ(AT)

「レッドハリケーンズ大阪さんはフィジカルのあるチームだとわかっていたので、自分たちにとってもチャレンジな試合になるとは感じていました。前半にポジションエントリー、エリアのところがしっかり取れたので、コントロールできていました。FWがしっかりドライブしてくれたのが良かったのかなと思います。レッドカードについては非常に残念な結果になってしまったのですが、残された選手たちが残りの45分間しっかりプレーしてくれたことを誇りに思います。現時点でトップ4に入ることができたので、明日の結果次第ですが、このままトップ4にい続けることができるようにしたいです」

──コーチとして感じた今年のチームの大きな変化はありますか。

「一番大きな良い変化としては、選手たちがグループとして上がってきていて、良いストラクチャーでラグビーができているところがこの2年間で一番成長したところだと思います。ブレイブルーパス東京はいつもタレントが揃っていて、特に今シーズンはエクスキュ―ション、基礎の部分がしっかりできたうえでトライを重ねることができているので、そこも評価しています」

──今シーズンの前半は失点やペナルティが多かった印象を受けましたが、シーズンの時間が限られている中で課題を修正するよりも長所を伸ばす、得点を伸ばすようなコーチングスタッフの考え方があるのでしょうか。

「シーズン序盤のところで相手に17個のペナルティキックを与えてしまっていて、やはりそれだと試合に勝つことができないというのは感じていました。アタックに関しては私がアタックを担当しているので、選手たちがそのようなかたちでもトライを重ねてくれていることは誇りに思っています。やはりボールをターンオーバーされてしまった時に、自分たちにディフェンスのところでプレッシャーがかかってしまうので、アタックの観点からボールをしっかり大事にすることに関しては意識してやってきました。ディフェンスは14人でもしっかりできていました。もちろんストレングスのところをアタック、ディフェンスでも良くしていくために毎週毎週取り組んでいきます。今日は何点かのフォーカスポイントを挙げて試合に臨んだのですが、そこは来週も変わらないと思います」

東芝ブレイブルーパス東京
德永祥尭 共同キャプテン

「今日の試合に入るにあたって3つのポイントを大事にしていました。1つ目が、相手によって毎週毎週いろんなアタックをしているのですが、スイッチを切らないようにすること。2つ目に、相手はフィジカルでプレッシャーをかけてくるので、そこに対して受けずに自分たちで体を当てていくこと。3つ目に、メンバーも変わっている中で、チームでコネクションを取って、同じ絵を見て戦おうという声をかけていました。それが今日の結果につながったと思いますし、1週間通して良い準備ができたと思います」

──PGではなくトライを取りに行ったシーンもありましたが、ボーナスポイントで勝とうというのは意識していたのですか。

「もちろん意識していましたし、最初のスクラムで前に出られている感覚があって、モールトライも取れて相手が明らかにモールを嫌がっており、レフェリーのコールもあったので、そこに対してしっかりプレッシャーをかけていこうと思いました。途中からレッドカードが一枚出た状態でも自分たちが前に出られることが分かっていましたし、アタックの時間も使えるということでプレーを選択しました」

──モールが先週も含めて武器になっていると思いますが、今季ここまで武器になったのはなぜですか。

「シーズン最初のほうはモールトライがあまり取れず、BKが基本トライを取っていたのですが、そこに対してFWも自信を持ってやろうという思いと、あとは練習量の部分だと思います」

──トップ4入りに向けてチームの雰囲気はいかがですか。

「本当に雰囲気はすごく良くて、僕らは試合に出られない選手のことをケイナイン(Canines)と呼んでいて、日本語で言う犬歯のことなのですが、オオカミは犬歯があるから噛み切ることができる、つまり目の前のサポート無くして勝つことはできないという意味があります。そのケイナインのサポートの部分、彼らが対戦相手になりきってやってくれますし、ある意味試合よりしんどい練習強度で自分たちを犠牲にして体で表現してくれるので、そのおかげで今自分たちも自信をもって週末に臨むことができますし、チームの雰囲気もすごく良いです」

──勝ち点を取りに行かなければいけない反面、今週どこよりも早い試合というのに緊張感はありましたか。また来週の意気込みを聞かせてください。

「特段何も緊張はなかったです。チームの中でS&Cコーチが過ごし方に関するフォーマットを毎週出してくれるので、その通りに自分たちでうまくコントロールして試合に臨みました。
来週の府中ダービーは必ず勝たないといけない相手ですし、そこに勝てばトップ4に入れるので、強い相手ですが僕たちのほうが良いスタッフ陣、良いチームだと自信を持って臨みたいです」

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪のヨハン・アッカーマン ヘッドコーチ(左)、フランコ・マレー ゲームキャプテン

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
ヨハン・アッカーマン ヘッドコーチ

「非常に残念な結果でした。今週は非常に良い準備ができ、ウォームアップが良かったにも関わらずこのような結果になってしまいました。最初の数分間は良かったですが、やはりセットプレーで勝てず劣勢になってしまい、ボールキープすらできませんでした。地域でいうと、相手の22メートルに入ったのも1回しかありませんでした。相手にレッドカードが出たにも関わらずボールをキープすることができず、ブレイブルーパス東京さんがずっと優勢な立場で、14人になってもボールキープ力がありましたし、モールを非常に強く押し込まれてこのような結果になってしまいました。選手たちに努力は見えましたが、このレベルで戦い続けるためにはさらにハードワークが必要になると思います」

──ハンドリングなどの精度があまり良くなかったことに関しては、相手からプレッシャーを受けたということですか。

「ブレイブルーパス東京さんのプレッシャーによるハンドリングエラーの場面もありましたが、つまるところ細かいタイミングや前すぎる、後ろすぎるなどのところでミスがありました。また、ターンオーバーしてチャンスになってもすぐにノックオンしてしまうような結果で、80分間通して相手にプレッシャーをかけることが全くできなかったと思います。いわゆる本来持っているスタンダードが全く出せなかったです」

──昨年は素晴らしいパフォーマンスもありチームとしてのレベルアップを感じましたが、今シーズンなかなか勝てないのはどこに原因があると考えられていますか。

「まず原因がどこにあるかを分析する前に、自分たちコーチ陣のプレシーズンの準備がどうだったのか、戦術がどうだったのかを見直す必要があると思っていますし、それはシーズンが終わったら検証していきます。昨シーズンは、言い訳はしたくないですが冷静さがあったと思います。今年は核となるリーダー陣に16名ケガが出てしまったことも影響していると思います。また新しく入った選手たちも不調を抱えている部分があったりして、CTB陣と9番、10番のコンビを継続することができませんでした。昨季は安定して合わせることができたのですが、今季はケガやパフォーマンスの影響でそれができなかった。またコロナウイルスも影響していると思います。1週間の準備が乱れたことも正直ありました。さらに、再編成のニュースについて、前向きにとらえている選手もいますが、やはりマイナスに受けている選手もいるので、そこの対応に追われたということもあります。選手たちの努力は間違いなくありましたし、選手もコミットしているので、だからこそ今日のように努力が実らなかったということに関しては非常に残念に思いますし、選手たちに申し訳なく思っています。まずは自分たちの計画や戦略がしっかりしていたのかを見直したいと思います」

──次が最後のホストゲームということでいろんな意味がある試合になると思いますが、そこまでの準備でどのようなことに取り組みたいですか。

「次のホストゲームを含めて残り2試合が、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪としては最後の試合になります。そういう思いを込めてプレーしてほしいと思っていますが、まずプレーをするうえでいつも選手に言っていることとして、ジャージを着るにはものすごい責任があること、しっかりプレーしなければチームメイトからも周りからもリスペクトは得られないということを話しています。どういうパフォーマンスをしたかによって自分が選手として人々の記憶に残るかということを伝えています。先週から特に選手たちに責任があることを挑戦させるように伝えていて、多少のミスはあってもしっかり修正して取り組むなど非常に良い準備ができていたので、今回良い試合ができると思っていただけにこのような結果になってしまったことは非常に辛い気持ちはあります。しかしまた月曜日にリセットして、チームを応援し信じてくださる方々のためにも、リスペクトされるようなプレーをし、決して諦めることなく最後まで戦い続けます。チームのスローガンも『インスパイアする』、いろんな良い影響や勇気を与えるということがあるので、その名に恥じないようにプレーしていかなければならないと思います」

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
フランコ・マレー ゲームキャプテン

「非常に残念な結果だと思います。相手は14人にも関わらず非常によくゲームマネジメントをしていたと思います。試合が終わった後に観客席を回っていたのですが、ッドハリケーンズ大阪の応援に来てくださった方がたくさんいて、足を運んでいただいてありがたい分、良いパフォーマンスを見せることができず非常に申し訳ない気持ちになりました。今後戦っていくためにはかなりのハードワークが必要だと思います」

──今日ほど押されたスクラムはなかったと思いますが、その原因は?

「細かい原因はレビューして月曜日に改めて見たいと思いますが、序盤のスクラムはなんとかそこまでやられていなかったと思うのですが、最後のほうにはかなりめくられてしまったので、そこはしっかり反省しなければいけないと思います。セットアップは非常に良かったのですが組むところで負けてしまいました」

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