浦安D-Rocks
昨季はディビジョン2のレギュラーシーズンを10戦全勝、さらに順位決定戦でも全勝と圧倒的な成績で終えながら、入替戦で花園近鉄ライナーズに敗れて昇格を逃した。2位だった三重ホンダヒートがD1に昇格したことを考えると、非常に悔しい結果に終わった。
2019年のラグビーワールドカップで日本代表としてプレーしたヴィンピー・ファンデルヴァルト、ジェームス・ムーアは健在で、2023年のラグビーワールドカップの日本代表入りを目指していたシェーン・ゲイツも在籍。それに世界的なフルバックであるイズラエル・フォラウも最後尾に構える。それに今季はオーストラリア代表として2大会連続でラグビーワールドカップに出場したサム・ケレビ、日本代表経験のある田村熙が東京サントリーサンゴリアスから加入した。豪華タレント軍団を、主将として2年目を迎えるスクラムハーフの飯沼蓮が引っ張る。
プレシーズンでは東芝ブレイブルーパス東京、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、リコーブラックラムズ東京、三重ホンダヒートといったD1のクラブに全勝(12月1日時点)。南アフリカの最優秀コーチ賞に3度選ばれた知将であるヨハン・アッカーマン ヘッドコーチが率いるチームは成熟のときを迎えている。昨季、誕生した新チームを見事にまとめ上げている印象だ。
クラブは浦安の地に根ざすために地域貢献活動を続けており、今季から週2回の公開練習日を設定。地域に開かれたクラブは、ホームグラウンドで行われたプレシーズンマッチで観客席が満員になるなど、ファンを増やしてきた。応援してくれるファンとともに、昨季逃したD1昇格を目指す。
開幕戦はいきなりの“千葉ダービー”。D1からの降格組であるNECグリーンロケッツ東葛戦だ。主将の飯沼は「最初に勢いに乗れるか乗れないか、大切な試合。スタイルを前面に出して、勝利したい」と語っている。昨季と同様に、スタートダッシュを切れるか。
(田中直希)
●注目選手
2019年に続いて、2023年のラグビーワールドカップに出場したオーストラリア代表の突破役が今季から浦安D-rocksに加入した。20年から日本でプレーしており、2022年にはジャパンラグビー リーグワン初年度のベスト15に選ばれた。日本のラグビーや生活にも順応済みなのは心強い。同じく東京SGからの移籍組となった田村熙とコンビを組み、敵の守備網を力強く切り裂く。「全力でチームのウィニングカルチャーを作るように頑張る。チームのため、ベストなパフォーマンスを見せて行く」と語っている。