中国電力レッドレグリオンズ
広島のラグビーが熱い。今季のD3には広島拠点の2チームが同居。中国電力レッドレグリオンズは、マツダスカイアクティブズ広島と3度のダービーマッチを戦う。
中国RRはこれまで西日本のリーグで戦い、2020年にはトップキュウシュウAで初優勝。リーグワン創設に伴いD3に参入し、初年度の昨季は6チーム中5位に終わった。今季はスローガンを『Grow Up〜強個〜』とし、個々の成長によるチーム力向上を図り上位進出を目指す。
メンバーは、唯一の外国籍選手で元サンウルブズキャプテンのFL/No8エドワード・カークやセブンズ日本代表経験を持つスピードスターのWTB中野将宏らが在籍。新たにLO西川太郎とCTB鳥飼誠が共同主将に就任し、プレーでチームをけん引する。19年のユニバーシアードで金メダルを獲得したWTB藤井健太郎など昨季途中に加入した新戦力にも注目だ。
カーク以外の日本人選手は中国電力の社員として定時まで働いているが、ラグビーとなれば、泥臭く、ひたむきな姿勢で臨場感あるプレーを見せる。西川は、「選手同士のぶつかる音や声のかけ合い、迫力やスピード感はテレビでは伝わりづらいので、スタジアムでそういうところを感じてほしい」とラグビーの魅力を語っている。
注目の対戦は、D2から降格したSA広島とのダービーマッチ。昔はお互いライバル心むき出しで、試合前に感極まって泣く選手がいたほどだったという。今ではチーム間の交流もあり選手同士の仲もいいが、それもフィールドに立てば話は別だ。西川は、「ラグビーは戦うスポーツなので、試合になれば負けたくはない」と闘志を燃やす。
12月17日の開幕戦もいきなりの広島ダービー。西川はすでに気合十分だ。「マツダさんとはいつも切磋琢磨しているし、開幕戦でお客さんも入ると思うので、広島を盛り上げられるようなラグビーを出し切って勝ちたい」。広島の熱いラグビーシーズンが始まる。
(湊 昂大)