日野レッドドルフィンズ
日野レッドドルフィンズは1950年に日野自動車ラグビー部として創部。関東社会人1部やトップイーストといったリーグに所属し、70年以上にわたり歴史を積み重ねてきた。ホストエリアは東京都西部にある日野市、そして八王子市。練習場も日野市内にある日野自動車総合グラウンドを使用している。
日野RDは2017-18シーズンの入替戦に勝って悲願のトップリーグ昇格を果たした。21年のトップリーグレッドカンファレンスで1勝6敗の7位。順位決定トーナメントでは1勝2敗の14位で終えた。22年に開幕したリーグワンではD2を舞台に、「目標のD1昇格」(No8堀江恭佑)を達成すべく日々成長を期している。昨季の最終順位は4位だった。
チームを率いるのは、03年と07年のラグビーワールドカップで日本代表キャプテンを務めた箕内拓郎ヘッドコーチ。FWで圧倒してから試合を優位に進められる展開を目指し、選手たちとともにチーム力の底上げに取り組んできた。
フランスのトゥールーズから今季新加入したLOローリー・アーノルドのプレーは注目だ。オーストラリア代表、通称・ワラビーズでも活躍する208cmの長身選手で、ラインアウトでの空中戦を制する姿は必見。分析能力にも長けた理論派であり、早くもチームに馴染み世界での経験を仲間に伝えている。バックスでは、フィジカルが強く一瞬の加速で相手を振り切るCTBブレンデン・ジャメンズのプレーも見ものだ。
昨季に引き続き共同主将としてチームをまとめ上げるのはNo8堀江と、SHオーガスティン・プル。堀江は日本代表として3Cap、突破力が持ち味で、強いボディーコンタクトを武器にトライを奪う。プルはリオ五輪の7人制ニュージーランド代表にも選ばれた経験がある。広い視野をもち、俊敏な動きで華麗にパスを供給する。
チームエンブレムは、闘志を表す赤き炎を身にまとうドルフィン。大海原のごとく生き生きとフィールドを駆け巡る日野レッドドルフィンズの戦いから目が離せない。
(関谷 智紀)