クリタウォーターガッシュ昭島
東京都昭島市をホストエリアとするクリタウォーターガッシュ昭島は1964年の創部(前身は栗田工業ラグビー部)で、来季に創部60周年を迎える古豪。長くチームの練習拠点を神奈川県厚木市においていたが、18年に昭島市へ移転した。現在はJR青梅線昭島駅から徒歩5分ほどの場所にホームグラウンドがある。
チームロゴは昭島市のマスコット『アキシマクジラ』をモチーフにしたキャラクター。ロゴマークに使われているピンク色は昭島市の花『ツツジ』をイメージするなど、地域密着のチームとして活動している。また、愛称のウォーターガッシュは『湧き出る水』を表し、母体である栗田工業が扱う水資源と昭島市の豊富な地下水、さらには次々と選手が湧き出るようなプレーをかけ合わせた名称になっている。
リーグワン初年度の昨季はD3最下位に沈んだが、今季は新人選手が多数加入したこともあり、チームに活気が出てきた。シーズンスローガンは『All IN(オールイン)』。試合や練習はもちろん、日々の生活やさまざまな活動においてチーム全員で取り組むという強い意志を掲げ、巻き返しを図る。まずはD3の上位3チームに入り、D2とのD2/D3入替戦で昇格を目指す。目標達成のためのカギは選手層の厚みだろう。ホスト6試合、ビジター6試合、入替戦に進むとさらに2試合の合計14試合を戦い抜く上で、ケガやコンディショニングによる選手の入れ替えは必至。誰が出場してもチーム力が落ちないように、すべての選手にハイレベルのクオリティーが求められる。
チームのストロングポイントはFW。特にスクラムは強化が進んでおり、選手たちが自信をもつようになった。また、バックローと呼ばれるLO、FL、No8にも戦力がそろい、FWを起点に試合を組み立てていく。BKは外国籍選手中心に全員でボールをつなぐランニングラグビーを目指す。成長段階にあるチームだけに、新たなファンの応援が大きな力になるはずだ。
(平野 有希/Rugby Cafe)