NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第1節 カンファレンスB
2022年1月8日(土) 15:30 味の素スタジアム(東京都)
東京サントリーサンゴリアス 60-46 東芝ブレイブルーパス東京
東芝ブレイブルーパス東京
トッド・ブラックアダー ヘッドコーチ
「開幕戦を無事に終えることができて喜んでいます」
「もう一度メディアの皆さんに日本のラグビーを盛り上げていただいていることに感謝しています」
──ワーナー・ディアンズ選手を先発で起用された理由は?
「彼のことを信用していますし、毎試合毎試合良くなっています。今日は80分間最後まで出場した初めての試合だと思います。あれだけの若い選手がサントリー相手にリーグワンで80分間試合に出られたのは本当に良かったと思います。フィジカルの部分も成長していますし、スクラムやラインアウトなどのセットピースも良くやっています。これからもどんどん良くなっていくと思います」
──リーグワンが世界のトップレベルのリーグになるにはどういうことが必要でしょうか?
「サントリーのダミアン・マッケンジー選手を含め世界の他のリーグでプレーしている選手達も活躍していて、今日の試合もトータルで10トライ以上が生まれ、アタックの面ではすごく良かったことです。セットピース、カウンターアタックから生まれたトライもあります。十分競い合えると思います。このリーグは非常に厳しい競争があり、点差の近いゲームを重ねるほど良いリーグになると感じます。そして他のチームも含めてどんどん良くなるのであれば、基礎の部分もどんどん上がっていきます。それと、スクラムで良いコンペティションができて、再スクラムが少なかったことも良かったです。他のリーグと比べるには先ずセットピースというのが大事ですが、そこも良くできたと思います。チームがきちんとコンテストでき、そういう意味ではレフェリングもとても良かったです」
──ワーナー・ディアンズ選手がトップリーグ時代も含めて最年少でトライをしたことへの感想と、ヘッドコーチの本国(NZ)のシニアチームでプレーしている19歳と比べてどうでしょうか?
「素晴らしい才能・タレントがあることを感じています。チームに加わったときにはまだまだ若々しく、課題の多い選手でしたが、春にはジェイミー・ジョセフHCに日本代表に選ばれて、インテンシブの高い環境でやってすごく成長しました。そして戻ってからは、毎週毎週東芝の練習でものすごく鍛えられています。それですごく自信をつけることができたのではと、今日のプレーを見て思いました。日本のスターが生まれつつあります。NZの19歳位の選手と比べても決して才能は劣りません。サム・ホワイトロック選手の19歳の頃を思い出させます。ワーナーの方が少し良いかもしれません。今日もスタートの試合で初トライを決めたのは特別でした」
東芝ブレイブルーパス東京
小川高廣共同主将(SH)
──サントリーも取られてはいましたが、東芝が反則をうまく減らせなかった理由は?
「春のプレシーズンのゲームでもそこがずっと課題で、ペナルティの数がすごく多く、チームとしても練習から常にペナルティを少なくしようというのがありました。ペナルティのところと、激しくいく部分の微妙なところがまだ自分達が判断しきれていませんでした。皆のメンタル的には激しくいこうという気持ちが結果的にペナルティになってしまった部分がありました。熱くなりながらも、そこを冷静に判断できるよう練習からやっていくしかないかなと思います」
──ワーナー・ディアンズ選手がトップリーグ時代も含めて最年少でトライをしたことへの感想は?
「ヘッドコーチが言われた通りです。確実に、東芝に入ってラインアウトなどが非常に安定してきて、フィジカルの強さを見せてくれており、東芝のチームを体現している選手です。この勢いでトライを目指して欲しい」
東京サントリーサンゴリアス
ミルトン・ヘイグ監督
「今日はリーグワン2022の開幕として初めての試合で、独特な緊張感もある中で反則をしてしまった部分もあり、厳しい戦いになった中でも勝利できたことは良い収穫でした。課題も多く見えた試合で、特にディフェンス面で課題があったかなと思っています。後、自陣からのイグジット(脱出)のところで少しディシプリン(規律)が足りない場面があったので修正すべきところです。ただ、試合の中で7トライ、60点を取れたことに関しては満足しています」
──10番・15番で能力の高いダミアン・マッケンジー選手を15番で起用した理由と、10番で出場した田村煕選手のパフォーマンスは?
「ダミアン・マッケンジー選手の起用に関しては、去年のボーデン・バレット選手が10番の選手で15番もプレーできる選手であったのに対し、ダミアンは15番の選手で10番もプレーできると評価して起用しています。田村選手はいいプレーをしています。彼は、すごく勤勉でプロフェッショナル意識やゲームの理解度の高い選手だと評価しています」
東京サントリーサンゴリアス
中村亮土 主将 (CTB)
「こういう状況でも今日の試合を迎えられたことを非常に嬉しく思います。また、昨日の雪が積もった中でも、色んな方々がグラウンドの状態を良くしてくれて、今日プレーできたことを本当に感謝したいと思います。今日の試合は開幕戦っぽい、いい意味でも悪い意味でもまだチームが完成しきれていない中でも自分達の強みも出ましたが、課題も見えました。全体を含めていいゲームだったと思います。シーズンは長いですが、毎週毎週課題をクリアにして自分達の強みを出して、最後のファイナルまで向かっていければなと思います」
──東芝のブレークダウンへの対策・修正点は?
「今週、特に東芝さんはブレークダウンでアグレッシブに来ることはわかっていたので、アタックでのブレークダウンにフォーカスしていましたが、思った通りにそこでプレッシャーをかけられてリズムに乗り切れないところがありました。それでも、あせらずに自分達のプレーで行こう、細かなブレークダウンでの要員やボールキャリーを強くということなどの話をしていました」
──リーグワンの初戦でスタジアムが黄色に染まり、1万人の観客の下でプレーした感想は?
「今までのトップリーグとは違った、本当にホーム試合という雰囲気を味わったので、状況にもよりますが、もっともっと満員の黄色のスタジアムの中で試合ができたならと思います」
──トライもされましたが、今日のご自身のプレーぶりは如何でしたか?
「個人的には、まだまだ合格点をあげられないプレー内容だったので、キャプテンでチームをリードしないといけない立場ですが、自分のプレーにフォーカスして、一選手としてもプレーで引っ張っていければなと思います。来週、またしっかりいい準備をして試合に臨みたい」
──レフリーと前半話をされていましたが、どのような話でしたか?
「話した内容はあまり覚えていませんが、レフリーとのコミュニケーションはしようと思っていました。80分間、常にレフリーとの基準を合わせながらやっていくためには、それが一番かな、次にまた同じようなミスが起きないよう、(レフリーが)どのような基準で(笛を)吹いているのかを意識しています」
──リーグワンが世界レベルになるためにどのような戦いをすれば良いですか?
「自分達のチームだけで言えば、スピード感はスーパーラグビーでも、どこのリーグに属していても速く、自信があります。フィジカルの部分はリーグワンでもトップにいないといけないので、そこはまだまだ伸びしろがあると思います」
──ダミアン・マッケンジー選手と一緒にプレーした印象は?
「基本的に、フィールドの中では自由に動いてほしい。ぼくらが、ちょっと(彼に)アジャストできていないので、彼の特徴をしっかり把握して、いいコンビネーションを取っていきたい」
──ダミアン・マッケンジー選手はキック練習のときは笑わないとのことですが如何でしょうか? ボーデン・バレット選手とキャラクター面で違うところは?
「彼の練習のときのキックは見ていないのでわかりません。試合中に笑っていたのであれば、日本のファンの方々は喜ばれていることでしょう。ダミアンは気さくで馴染みやすい人柄だと思います。ボーデンも気さくで馴染んでいましたが、いじられる部分ではボーデンよりもダミアンの方が多いかなという感じです」
──新リーグの初戦ということで試合前に選手達と何か話をしましたか?
「新リーグの初戦だからということへのメッセージはしていません。一つの試合、一つの対東芝ということに対するメッセージにフォーカスしていました」
──今日の初戦に関し個人的にどう思いますか?
「すごく楽しみなシーズンなので、今日勝てたことにホッとしています」