2022.04.15NTTリーグワン 2022 D1 第12節レポート(静岡BR 45-19 BR東京)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第12節 カンファレンスB
2022年4月9日(土) 14:30 ヤマハスタジアム(磐田) (静岡県)
 静岡ブルーレヴズ 45-19 リコーブラックラムズ東京

リコーブラックラムズ東京のピーター・ヒューワット ヘッドコーチ(左)、マット・マッガーン選手

リコーブラックラムズ東京
ピーター・ヒューワット ヘッドコーチ

「いいスタートを切れたと思いましたが、残念な結果になってしまいました。セットピースやディシプリン(規律)のところがあまり良くなく、フィールドポジションはいいところにはいたが点に繋げられず、ディシプリンが悪くて相手に戻されてセットピースでドミネートされ、そういった流れで勢いを失ったと感じています」

リコーブラックラムズ東京
マット・マッガーン選手

「ヘッドコーチが言ったように、タフな試合になるのは分かっていてその準備もしてきましたが、いくつかディシプリンが悪くて結果に影響したところはあると思います」

──前半からチームに声を掛けていたが、前の試合から今週の試合にかけチームメートとどのようなコミュニケーションを取ったのか。

「1週間のトレーニングや準備はうまくいっていましたし、オフも挟んでエナジーも感じられ、コミュニケーションも取れていました。そういうことができるときは調子がいいときであって、あれだけのフィールドポジションを取られたら苦しくなって難しくなってくると感じました。今年はコロナもあってどのチームもタフな年ではあるが、次の5試合に向け、チームとしてはいいチャンスやいいパフォーマンスを見せることができると話し合っていました」

静岡ブルーレヴズの堀川隆延監督(左)、大戸裕矢キャプテン

静岡ブルーレヴズ
堀川隆延監督

「これまでコロナでたくさんのファンの方にもご迷惑をおかけしましたが、久しぶりのヤマハスタジアムで、このような素晴らしい環境の中でラグビーができたこと、今日久しぶりに勝利を飾ることができ、皆さんのために戦えて本当によかったと思っています。
ゲームの内容ですが、今日はディフェンスの勝利だと思っています。ブラックラムズ東京がボールポゼッションを持って、アタックしてくるだろうということは想定していましたが、特に相手の素晴らしいキープレイヤーの10番(アイザック・ルーカス選手)に、1つトライはありましたが、ほぼラインブレイクされることなく、自分たちのディフェンスをやり切ったことが勝因かと思っています。
まだまだ自分たちがやりたいラグビーには程遠いところにいるとは思いますが、次の東京サンゴリアス戦に向けて、ディフェンスは今非常に良くなっています。自分たちが意図的にスペースを作り出してトライをとるということに関しては、まだまだ試合内容は本当に良くなかったと思っているので、しっかり整理して、勝つ準備をしていきたいと思っています」

──ディフェンスは、この試合に向けて準備してきたことがよかったのか、今シーズン取り組んできたことが現れたのか。

「東芝ブレイブルーパス東京に大敗した後に、もう一度自分たちの強みは何なのか、選手とコーチと喧々諤々話し合い、ディフェンスの詳細を詰め、このようなディフェンスをやるというものを再認識することができ、それ以降ラインディフェンスに関しては、非常に成長できていると思います。特に今日のゲームは、すべての起点になっているルーカス選手の動きをどう封じるかというところにフォーカスしてやってきました。そのような意味では穴をつくることなく、ラインがしっかりコネクトして前にプレッシャーをかけ、その対策に関しては選手がよくやってくれました」

──具体的にどのような点が改善されたのか。

「例えば、ブレイクダウンに何人ファイトするのか、誰がファイトするのか、ディフェンスラインのフロントドアとバックドアのコネクションをどのように繋いでいくのか、などをチームの方向性をひとつにしてやってきた結果だと思いますし、やはりコンタクトレベルで、接点でディフェンスで引かないという意味では、常に相手に対してファイトしていく、ワンボールキャリーに対して、オールでファイトしていくなど、僕たちが強みにしてきたものが失われた時間があったので、それをもう一度みんなと再認識してやっていこうとしています」

──東京サントリーサンゴリアス戦に向けて。

「ラインディフェンスにおいては、自分たちのシステムを変える必要はないと思います。ボールを動かせるプレイヤーを止められずに、人数を使って外側にスペースをつくってしまうといったことがないように、ファーサイドのスペースをしっかり少ない人数で止めることがキーかと思います」

──スコアすることに対しては、どのように修正をしていくのか。

「セットピースから自分たちが準備したプレーがあるのですが、それが形として、結果としてトライまで結びついていないのが現状なので、セットプレーからのアタックなどはまだまだ改善しないといけないと思っています」

──ボールが大きく動くような展開になっていましたが。

「僕はまだ全然納得していないです。意図したプレーはまだまだできていないと思いますので、ゲーム内容を切りながら、意図的にパススペースをつくりだすというのは我々の核だと思いますので、まだまだ精度が低いかなと思っています」

──前節からのメンバー変更の理由は。

「戦略的な交代という意味では変わっていなく、ケガの影響などコンディションによるものです」

──スミス選手がスミス選手らしい働きをしたと思うが。

「ナイサラニとスミスはタイプが違います。スミスは、いいプレーも悪いプレーも予期できないプレーをしますが、彼らしいプレーだったかなと思います」

──小林選手がスクラムハーフをやったり、岡本選手が突破をしたり、見どころの多い試合だったと思いますが。

「まず本当に申し訳ないのは、9番の前半のあのプレーは本当に反省しないといけないと思いますし、断じて許されるべきプレーではないと思います。そんな中、小林は13番ですが、フィットネスが一番高い選手なので、彼に9番を託しました。SHがいない時間帯のフォワードコントロールがしっかりできたと思いますし、そこはしっかりやってくれたかなと思います。
岡本については、ボールをインターセプトできるということが本当に素晴らしいプレーで、相手を見ながら、ボールから目を離さない、これはスキル的に非常に難しい。そういう意味では素晴らしいプレーでしたが、彼に期待すべきところはスクラムなので、次、復帰してくる選手もいますし、チーム内の競争力を高めるためにも更なる成長に期待をしています」

静岡ブルーレヴズ
大戸裕矢キャプテン

「本日は、このような状況の中で試合を開催していただいて、本当にありがとうございます。ヤマハスタジアムの雰囲気や、試合を作るにあたって関係してくれた方々、記者の方々、本当にありがとうございます。
試合内容は、結果的に勝ち点5を取ることができ、かなりポジティブに受け取っていますが、FWとして残り5mのスクラムや、ゴール前のモールでトライが取れなかったところは本当に悔いが残る試合でした。そのようなところで圧倒していかないと、このチームはもっと強くならないと思いますので、次のサントリー戦が日曜日で、少し時間ありますので、突き詰めていきたいです。チームはポジティブに動いていると思いますので、今の雰囲気を大事にしながら、来週に向けて、準備していきたいと思います」

静岡ブルーレヴズの小林広人選手(左)、河田和大選手

静岡ブルーレヴズ
河田和大選手

「今日は、相手の10番がキープレイヤーということで、そこをしっかりディフェンスしようと準備をしてきました。前半はいいディフェンスラインが揃っていてトライを取られることもなく、いいディフェンスからいいアタックができたのかなという印象です」

──初トライについて。

「久しぶりのトライで感情が出てしまい、『やった!』という感じでした。すごく嬉しかったです」

──今までは人数の少ない時間帯でトライをされてしまっていたが。

「そのような時間帯で逆にトライを取ることができてよかったです」

──トライはいつぶりか。

「本当に記憶にないくらいです。ヤマハ発動機ジュビロ時代から数えても初トライで、大学1、2年くらいの時かと思います。本当に嬉しいです。なかなか味わえない感情でした」

静岡ブルーレヴズ
小林広人選手

「ブラックラムズ東京は最初の20分で勢いをつけてくるという分析だったので、まずはそこをしっかり止めて、こちらは強いプレーで対抗していこうということが見事はまり、後半相手の体力を削ったところでしっかりトライを取り切ったのが勝利に繋がったのかなと思います。
自分自身は2年3か月ぶりに公式戦に帰ってきて、80分出場したかったのですが、途中交代してしまったのがこれからの課題かと思います。楽しかったです。とにかく。ヤマハスタジアムで試合ができて良かったです」

──スクラムハーフをやりましたが。

「矢富(勇)さんから『お前、俺のお付きしているからできたとちゃんと言えよ』と言われました(笑)。あの時間帯でSHがいない、ゴール前という状況だったので、しっかりテンポよくボールを出していこうというのは頭に入れていましたし、攻められている時は普段はハーフがやっているバックスリーのサポートを13番をしながら、裏の空いているスペースに走るなど意識してやりました」

──今までSHの経験はあったのか。自分が役割だと思ったか。

「初めてです。練習でもなかったですが、急遽SHが抜けた時に、誰もSHのポジションにいかなかったので、これはマズいなと思って僕が寄っていきました。ハーフタイムに入って、堀川監督から『後半もいけるか?』と言われ、『たぶん大丈夫です』ということで後半もやりました」

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