浦安D-Rocks(D2)

3連勝を懸けた無敗対決。英気を養った浦安DRが臨む、今年初のホストゲーム

開幕2連勝の好スタートで2022年を締めくくった浦安D-Rocks。2023年の初戦の相手は、こちらも無敗の豊田自動織機シャトルズ愛知戦となる。3連勝を懸けた試合となるのはもちろん、ディビジョン1昇格を目指す浦安D-Rocksにとっては勝利とともに内容にもこだわりたい試合だ。

プレシーズンを含めてこれまで、試合を重ねるごとにチームのプレーは向上してきた。安田卓平は「まだ個人に頼ってボールをうまく運べないシーンもあるが、試合を通じて連係は高まっている」と手ごたえを感じている。

今節の会場は駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場。本拠地の浦安Dパークに近いエリアで開催される初のホストゲームでもある。バイスキャプテンの竹内柊平は「2023年の最初の試合をホストゲームで迎えられる。ファンにプレーを見せられるのが楽しみ。自分たちはフォワードでもバックスでもどこからでも得点できることが強み。豊田自動織機シャトルズ愛知も手強いと思うが、相手の強みであるフィジカルで上回りたい」と意欲を見せる。

全勝を守りたい豊田自動織機シャトルズ愛知も簡単な相手ではない。「勢いに乗せるとどんどん、良いプレーをしてくると思う。キーマンになる選手もたくさんいますし、そこで勢いを与えずにディフェンスでもタックルでも、しっかり前に出られればうちのペースになると思う」と安田。繁松哲大も「両チームとも無敗なので、負けられないというマインドで来ると思う。そのマインドの部分で負けないように、ブレイクダウンでチームを前に進めて、最終的に勝ちたい」と語った。

昨年末の試合から期間が空いたため、チームには年末年始の短いオフが与えられた。「社会人になって初めて正月気分を味わった(笑)」と安田が話せば、竹内も「大学卒業後初めて、母校の宮崎工業高校で元日恒例のOB戦にも顔を出すことができた」。それぞれに英気を養った浦安D-Rocksの2023年がいよいよ始まる。

(尾田健太郎/Rugby Cafe)

浦安D-Rocksの飯沼 蓮キャプテン

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

今季初のビジターゲームへ。カギを握るフォワードの二人に注目

NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23ディビジョン2に所属するチームは、今週末が2023年最初の公式戦となる。開幕連勝を果たした豊田自動織機シャトルズ愛知は、同じく開幕連勝の浦安D-Rocksと対戦する。

今節が初のビジターゲームとなる豊田自動織機シャトルズ愛知。浦安D-Rocksについて徳野洋一ヘッドコーチは「ディビジョン2にいるような戦力ではない。われわれはチャレンジャーらしく、どん欲でアグレッシブな戦いをしたい」と息巻く。ディビジョン1昇格という目標を実現するためには、勝たなくてはいけない相手。巨大戦力を前にしてもひるまず、主導権を渡さないことが勝負のポイントとなる。

今節の注目選手は、チームの強みでもあるフォワード陣から、ナエアタ・ルイと、タリフォロフォラ・タンギパを選出する。両選手とも、高校時代に日本の大学からスカウトを受けて来日した経歴を持つ。トンガ出身のナエアタ・ルイは「日本のことは何もわからず、最初は大変だった。体も細かったので、寮のお風呂に入るのが恥ずかしかった」と来日当初の苦悩を明かした。しかし、ウエイトトレーニングを重ね、現在は193cm・118kgと類まれな体格を手に入れた。それを生かしたボールキャリー能力は異次元のレベルに到達。複数人を相手にしても果敢に前進する姿は、先の2試合でも大いに観客を沸かせた。

一方、ニュージーランド出身のタリフォロフォラ・タンギパは「日本からの誘いがあったときはすごく迷っていたけど、母親に『次の試合でトライを取ったら日本に行きなさい』と言われて、そこでトライを取ったので日本行きを決めた」と、来日前の葛藤と家族とのエピソードを語ってくれた。今季は2試合連続トライを奪っており、強靭なフィジカルと巧みなポジショニングでチームを支えている。

境遇は似て非なる両選手。しかし、「チームが勝つためにあらゆるプレーをしたいし、フィールドの外でもそれは同じ」とタリフォロフォラ・タンギパが語るように、チームに貢献する姿勢は共通している。チームの勝利のため、ディビジョン1昇格のため、一歩でも前に進もうとする彼らに注目だ。

(齋藤弦)

中央の髪を青く染めているのがナエアタ・ルイ選手、そのすぐ手前がタリフォロフォラ・タンギパ選手


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