2022.12.16第1節 RH大阪 vs 九州KV-見どころ

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(D3)

ベテランと若手が融合。新たな歴史の1ページを刻む

いよいよ2022-23シーズンが幕を開けるNTTジャパンラグビー リーグワン。NTTドコモレッドハリケーンズ大阪は12月17日(土)、九州電力キューデンヴォルテクスを大阪市長居公園内にあるヨドコウ桜スタジアムに迎えたホストゲームに臨む。

開幕を週末に控えたトレーニングの後、「いつもよりもワクワクしている」と心境を明かしたのは、杉下暢。自身が初めてNTTドコモレッドハリケーンズ大阪のキャプテンとしてチームを率いることはもちろん、新体制となった「新しいチームが迎える初めてのシーズン。自分だけでなく、チームのみんなもワクワクした気持ちを持っていると感じている。開幕戦では手堅いプレーをしていきたいが、試合を楽しむ気持ちも持って臨める」状況だと語っている。

新チームとして始動した当初は、ベテランの主力メンバーと若手中心の控えメンバーではその経験値から力量差がある状況だったという。それでも、開幕を目前にした現在では、スクラム一つをとっても、主力組が押されるようなシーンもある。若手が成長し、その差も埋まってきた。選手層は着実に底上げされ、チーム全体の質も高まった状態で開幕を迎えられる。

2021年にチームへ加入した島田久満は、スクラムやラインアウトスローに安定感があり、今季の活躍が期待される若手の一人。島田を含む若手メンバーが成長できている一因は、「日々のトレーニングで、ベテラン選手がスキル面を細やかに指導してくれる」ことだと話した。島田自身も「昨季は試合に出られず、悔しさを感じていた。今季こそは試合に出場し、自分たちの流れをつかめるような貢献がしたい」と意気込んでいる。

開幕戦は12月17日14:30キックオフだが、スタジアムの場外ブースは11:30よりオープンし、キッチンカーの出店やラグビーアクティビティーなどのイベントを楽しめる。また、NTTドコモレッドハリケーンズ大阪公式アンバサダーのNMB48加藤夕夏、原かれん、貞野遥香も来場し、スタジアムを盛り上げる。

ベテラン選手と若手選手が融合し、生まれ変わった新生・NTTドコモレッドハリケーンズ大阪。新たな歴史の1ページをぜひスタジアムで確認してもらいたい。

(前田カオリ)


杉下暢キャプテン


九州電力キューデンヴォルテクス(D3)

初の日本人プロ選手加入がチームの成長に

いよいよ開幕を迎える2年目のジャパンラグビーリーグワン。ディビジョン3に属する九州電力キューデンヴォルテクスは12月17日、ヨドコウ桜スタジアムでNTTドコモレッドハリケーンズ大阪との一戦に臨む。

九州電力キューデンヴォルテクスは、九州電力で働きながらラグビーもプレーする“会社員選手”がほとんど。しかし、今季はそこに3人の日本人プロ選手がチーム史上初めて加わった。その狙いについて赤間勝監督は「会社員選手の育成」だったと明かす。「われわれのチームカルチャーを壊さずにさらに成長させてくれること」を絶対条件に、赤間監督が面談を実施した上で獲得した。

その効果は抜群だ。例えば、金堂眞弥は「私の場合は(日本人プロ選手の一人である)山田章仁選手とポジションが近いのですが、これまでは求められたことがないようなことまで求められる。これが世界レベルのコミュニケーションなのかと感じながらプレーさせてもらっている」と話し、リーグ戦デビューを目指す24歳は目を輝かせている。

会社員選手がほとんどのチームにプロ選手を加える。ともすれば、水と油のように反発を招く可能性もあったが、そこには明確なチームカルチャーがあり、それに沿った選手を赤間監督、ゼイン・ヒルトンヘッドコーチが見極めて獲得したことでチームの成長につながっている。「チームカルチャーを大事にしながらチームを強化していく。かつ、日本人を強化してうまくしていくという方針で3シーズン目を迎えることができる。リーグワンとしては2シーズン目ですが、非常に楽しみ」と赤間監督もチームビルディングには手ごたえを感じている。

「仕事をしながらラグビーをする。非常にキツいところはあるが、日頃から頑張って取り組む。人間力をしっかりと養った上でラグビーも頑張る。だからこそ、頭だけではなく気合いや根性でやり切るということもフィールド上でできる」(赤間監督)。

九州電力キューデンヴォルテクスは温故知新を地で行くチームだ。“進化した伝統”で開幕戦の白星奪取に挑む。

(杉山文宣)

トム・ロウ新キャプテン


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