2023.01.14第4節 RH大阪 vs SA広島-見どころ

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

「大事な試合」に先発する山本貫太。ラグビーができるうれしさと楽しさを胸に、復帰戦に臨む

1月15日、マツダスカイアクティブズ広島をヨドコウ桜スタジアムで迎え撃つNTTドコモレッドハリケーンズ大阪。前節の第3節は試合なしのバイウィークだったため、第2節からは3週間ぶりの試合となる。

「休みを挟んで再開したときはチーム本来の力を出せないこともあるが、とても良いトレーニングができていて、良いパフォーマンスの選手も多い状況」と語ったのは、マット・コベイン ヘッドコーチ。現在は、けがによってトレーニングを別メニューで調整する選手もかなり少なくなった。チームでは、高いパフォーマンスを維持できるだけの良い競争が起こっている。今節のメンバー発表をする際、マット・コベイン ヘッドコーチは選手たちに「メンバーを選ぶのが難しい」と伝えたという。うれしい悩みだ。

そんな中、今回は第2節からスターティングメンバーが6名変わった。キャプテンの杉下暢も、「試合に飢えていた選手たちの出場が、チームにさらに勢いをもたらしてくれるだろう」と話している。

その6名のうちの一人、山本貫太は昨季、大けがから復帰してわずか3試合で再び大きなけがを負っていた。リハビリを経て、昨年12月下旬に全体練習に復帰。「練習できることが本当にうれしかった。ラグビーはチームスポーツなので、みんなでプレーできることがこんなにも楽しい」と、あらためて感じたという。第4節への出場は、「復帰からこんなにも早くチャンスをもらえると思っていなかった」と話すが、「チームとしても個人としても大事な試合」と捉え、高い意識で臨む。

ラグビーをプレーできる喜びをあらためて感じたからこそ、昨季のようにこの喜びを失ってしまわないか不安がよぎることもあるという。その山本に勇気を与えたのは、同じく大きなけがから復帰した茂野洸気の存在だ。「自分よりも1週間前に復帰した茂野さんが第2節に出場し、ケガなく帰ってきてくれました。それがいまの自分の心の支えになっています」(山本)。茂野のように「けがなく、そしてピッチに立てる喜び」をプレーで表現したい。

開幕戦から1カ月ぶりとなるホストゲームでは、公式アンバサダーのNMB48の加藤夕夏、原かれん、貞野遥香が登場し、DJ ALESSAがDJタイムで会場を盛り上げる。また、今回はリーグワンオフィシャルサポーターの依吹怜も来場予定だ。

スタジアムの高架下広場では、毎回さまざまなスタジアムグルメが楽しめる“ハリーズデリ”が10店舗にパワーアップし、“ハリーズデリフェスタ”として11:30からオープン。14時30分キックオフの試合はもちろん、場外ブースも楽しめる要素が盛りだくさん。来場者プレゼントも用意されているので、ぜひスタジアムに足を運び、ラグビーを通じて感じる非日常の楽しさを味わってもらいたい。

(前田カオリ)

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪の山本貫太選手


マツダスカイアクティブズ広島

「死に物狂いで勝ちにいく」。芦田朋輝がチームに勢いを与え、初勝利を手繰り寄せる

前節に敗れて開幕連敗となったマツダスカイアクティブズ広島は、今週に入って離脱者が続出。厳しい事情の中で今節を迎えることになるが、中居智昭ヘッドコーチは前向きだ。

前節は、後半に追い上げて試合終了の笛が鳴るまで勝敗の分からない接戦を演じることができた。「チームの状態は上向き」と捉える中居ヘッドコーチは、「自分たちの形が見えてきていて、選手たちも自信をもって取り組んでくれている。次は結果に結び付けていきたい」と話している。

15日に対戦するNTTドコモレッドハリケーンズ大阪はフィジカルに長けたチームだが、引くつもりはない。中居ヘッドコーチは「運動量で圧力を掛けて、ディフェンスの壁を相手にぶつけていきたいと考えています。相手を止めるというより、ディフェンスの壁を前に出してプレッシャーを掛けていけば得点のチャンスも出てくると思っています」と見据えた。バイスキャプテンを務める芦田朋輝も強気だ。「強いチームなのでチャレンジする気持ちを絶対に忘れないようにしたいですし、ゲインラインのところで常にフィジカルの勝負をしかけていきたい。そこで勝てれば良い結果につながると思っています」とコメントした。

愛知工業大学時代にはナンバーエイトでプレーすることも多かった芦田だが、マツダスカイアクティブズ広島に入団してからは主にフランカーでプレーする。「ボールに触れる機会も多いので自分に合っている」と話す27歳は、フランカーを“チームに勢いを与えるポジション”と自認しており、「NTTドコモレッドハリケーンズ大阪戦はすごく勝ちにこだわって戦いたい。死に物狂いで勝ちにいきたいです」と闘志をみなぎらせている。

バックスでは笹岡海斗に注目だ。入団してそろそろ1年。徐々に仕事とラグビーの両立にも慣れてきた23歳に、中居ヘッドコーチも「スピードがあってディフェンスもいい。小柄ながらタックルが刺さるんです。これまで遠慮しがちだったけど最近は声も出るようになってきて、周りと連係したプレーができるようになってきているので楽しみ」と期待を寄せている。

(寺田弘幸)

マツダスカイアクティブズ広島の芦田朋輝バイスキャプテン

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