2024.01.26NTTリーグワン2023-24 第5節 中国RR vs SA広島-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン3 第5節
2024年1月27日(土)14:00 Balcom BMW Stadium (広島県)
中国電力レッドレグリオンズ vs マツダスカイアクティブズ広島

中国電力レッドレグリオンズ(D3)

広島にはラグビーがある。中国RRで誰よりも
熱い男が広島ダービーで情熱を燃やす

中国電力レッドレグリオンズの森山皓太選手。「燃えている。ライバルチームでもあるので勝ちたいし、がむしゃらなプレーを見てもらいたい」

中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)は1月27日にNTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン3第5節で、同じ広島を拠点とするマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)と対戦する。前節はチームに複数の新型コロナウイルス感染者が出たことで試合中止を余儀なくされ、開幕3連敗となった。今節はすでに2勝を挙げている好調なSA広島とのダービーマッチに臨む。

今季は広島ダービーをより熱く盛り上げる。中国RRはSA広島と協力し、ダービーマッチ3試合で合計1万人の観客動員を目指すプロジェクト『HIROSHIMA UN1000ON!(ヒロシマユニオン)』を立ち上げた。地元メディアやSNSを通じて試合やチームの魅力を発信し、試合会場では多彩なイベントを開催して、広島のラグビー熱を高めていく初の試みだ。

1月27日の広島ダービー第1戦では、ラグビー芸人のしんやさんがトークショーやネタライブに出演し、炭酸系シンガーソングライターの楓子さんはオリジナルの応援ソングを初歌唱する予定。地元の3人制プロバスケットボールチームであるスリストム広島の選手も来場し、スポーツ体験コーナーなどに登場する。

中国RRとSA広島の両チームは、広島のラグビーを盛り上げていく同志だが、試合になれば、闘志をぶつけ合うライバルだ。中国RRで誰よりも熱い男、森山皓太は負けられない広島ダービーに向けて、「燃えている。ライバルチームでもあるので勝ちたいし、がむしゃらなプレーを見てもらいたい」と気合いに満ちている。

森山は攻守にアグレッシブで、特に迫力あるタックルが魅力。さらに、今季はこれまで以上に激しい雄叫びにも注目だ。本人は「いまはすごく調子が良くて、練習の成果も出ているので、自分の中でモチベーションが上がっている。それが雄叫びで出ていると思う」と話す。

岩戸博和ヘッドコーチも、「チームのパッションは一人いるだけで変わってくる」と森山の情熱に太鼓判を押す。「冷静さを欠く部分もあるので、昨季は『冷静に』と言っていたけど、真面目に捉えすぎていたから、今季は好きにプレーさせている。チームにエナジーを与えてくれる存在なので次の試合も期待している」。

普段よりも気持ちが高ぶる広島ダービー。森山は持ち前の熱いプレーを見せて、ラグビーの魅力を伝えていく。

「少しでもラグビーの認知度を上げたい。広島は野球、サッカー、バスケなどがあるスポーツ王国だけど、中国RRとSA広島というラグビーチームもあるところを見せたい。僕としては中国RRのファンだけではなく、ラグビーを好きになってくれる人が増えてほしいなと思う」

広島のラグビーを盛り上げる。その使命を胸に、森山はプライドを懸けたダービーマッチで情熱を燃やす。

(湊昂大)

マツダスカイアクティブズ広島(D3)

成長を実感するSA広島。意地がぶつかり合う
広島ダービーにも自信を持って挑む

マツダスカイアクティブズ広島の田中雄太郎選手はラインアウトが改善できていることを実感。「それがいまの良いチーム状態につながっているのかなと思います」

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24シーズン最初の広島ダービーに、マツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)は非常に良いチーム状態で臨む。

前節はビジターゲームで清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)に逆転勝ちを収め、中居智昭ヘッドコーチは「前に出てスコアして帰ることがきっちりできていた。ペナルティが多かった点など反省しないといけないところもあるんですが、ゲーム中にそこを改善できたことはすごく大きな収穫」とうなずいた。課題をそのままにせずコミュニケーションを取って改善できる。そんな集団になってきているところに、SA広島の充実感が表れている。

第3節で田中康平が負傷して離脱し、第4節には前田翔哉も負傷。チームにフレッシュな風を吹かせてきたルーキーたちの負傷離脱は残念でならないが、フォワードが力強くチームに推進力を与えてくれているところは頼もしい限りだ。特に第3節の日野レッドドルフィンズ戦での敗因となったセットピースを前節の江東BS戦でしっかりと改善できたことで、田中雄太郎は成長を実感していた。

「昨季からずっとラインアウトが課題だった。スクラムはそんなに悪くないんですが、ラインアウトの成功率がすごく悪かったので、自主的にも練習していますし、みんなでいろいろと意見も出し合って精度にこだわることを意識してやっています。それがいまの良いチーム状態につながっているのかなと思います」(田中雄太郎)

23日は夕方から練習がスタートした中、日が落ちて雪が舞い始めてもフォワード陣は集中してトレーニングを続けた。加藤滉紫は「セットピースが安定してバックスにもいいボールが出ている。そこがいまのチームの良いところ。これからもみんなでスタンダードを高くしてやっていければ、チームはもっと良い状態になっていくと思います」と充実した表情を浮かべた。

広島ダービーは意地がぶつかり合う戦い。肉弾戦が激しくなること必至だが、中居ヘッドコーチは「中国レッドレグリオンズさんもすごくフィジカルを鍛えているので、そのバトルをめちゃめちゃ楽しみにしています」と話した。SA広島は自信を持ってこの一戦に挑んでいく。

(寺田弘幸)


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