NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第6節(交流戦)
2025年2月1日(土)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 浦安D-Rocks
浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)
ディビジョン1での初勝利に飢える浦安D-Rocks(以下、浦安DR)の今節は、熊谷スポーツ文化公園ラグビー場に乗り込んで、D1で唯一開幕から全勝中の埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)との一戦に挑む。
クラブ史上初のD1でのシーズンが、タフな戦いになることは全員が覚悟していた。結果は開幕から5戦全敗。浦安DRは悔しさまみれの時間を過ごしている。
それでは、いまのチームの状態や雰囲気はどうか。前節・コベルコ神戸スティーラーズ戦で復帰し、いきなり2トライを挙げた石井魁の言葉に現状が詰まっている気がする。
「『ようやくD1に来たな』という感じですよ」
誰もが勝てていないことには悔しさを抱きながらも、チームを包むのは、D1で戦えている喜びや“次こそは──”という意欲。「簡単じゃないですね」。選手たちだけでなく、チームに関わる人たちは悔しさをにじませるが、そう言いながらも全員がいい顔をしている。それこそが、リーグワンのトップカテゴリーを戦っている証である。真っすぐな目で石井はチームの思いを代弁する。
「自分たちの思い描いた形にはなっていないけど、強度やフィジカルなど、いろいろとD1に慣れてきたところだと思います。うまくいかなかった中にもいい感触はあるし、修正ポイントは明確になってきているので、それをここからの試合でどう発揮していけるかがカギですね」
開幕してから1カ月と少し、敗戦の中にも1試合を終えるごとに選手たちは手ごたえを見出してきた。いまは、そのそれぞれの手ごたえをチームとして一つにして、勝利の確率を上げていく段階といったところだろうか。
「5連敗を引きずっても何も変わらないし、一番重要なのはそこから何を得られるか。自分たちのやるべきこと、やろうとしているラグビーは何も変わっていないので、グラウンドに立った一人ひとりが自分の役割を全うしてやり切れるかが問われていると思います」
5連敗はすでに過去のことである。振り返っても何も返ってこない。「(バイウィークを挟んで)一人ひとりが考えたり向き合ったりする時間もでき、心身ともにいい状態でもう一度集まれました。ここから次の5試合はすごく大切です。自分たちの目指すラグビーを表現し切れれば、間違いなく結果は付いてくると思います」(石井)。相手の埼玉WKに不足はなし。待望の勝利は、信じてやり切った先に待っている。
(須賀大輔)