2025.02.07[BL東京]昨季のプレーオフ決勝カードが激突。逆転トライの男が再び局面を打開する

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2025年2月9日(日)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 東芝ブレイブルーパス東京

東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

ウイングとして前節に、一歩引いて周りを見るプレーで手応えをつかんだという森勇登選手。重要な首位攻防戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか

昨季のプレーオフトーナメント決勝で熱戦を繰り広げた両雄が、再び激突する。

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は2月9日、熊谷スポーツ文化公園ラグビー場で埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)と対戦する。

ラグビーファンが注目する一戦を前に、BL東京の森勇登は対戦相手について冷静に語る。

「規律がしっかりしたチームでディフェンスも固いので、我慢比べになると思います。不要なオフロードパスや軽いプレーをなくして、自分たちの強いプレーをすることが大事です。また、相手はキックが得意なので、僕を含めたバックスリーが連係して対応できればと思っています」

埼玉WK戦にウイングで先発する森勇登は、リーグ屈指の万能選手の一人である。東福岡高校、明治大学ではスタンドオフ、センターとして活躍し、両チームの日本一に貢献。BL東京ではスクラムハーフのリザーブとして準備をしたこともあったが、昨季途中から「高校1年生のデビュー戦以来」というウイングで出場機会をつかみ、プレーオフトーナメント決勝では優勝につながる逆転トライを奪ってみせた。

今季もウイングでのプレー機会が多いが、森勇登は課題を感じていた。

「シーズン最初のころは、自分のプレーにフォーカスし過ぎて『ステップで抜かないといけない』と考え過ぎていました。周りが見えていない部分があったのですが、前節の三重ホンダヒート戦は一歩引いて、余裕を持って周りを見ることができました。それで良いプレーができたので続けていきたいと思っています」

鋭いステップは自身の強みであるが、スペースを見つけて判断し、パスやキックを使って相手ディフェンスを攻略する能力も森勇登の持ち味。「チームのために自分のやるべき仕事を継続的にやっていくことが大事」と語る26歳は、自身の万能性を生かして“我慢比べ”の一戦で局面を打開する。

(安実剛士)

2025.02.07[埼玉WK]注目の首位攻防戦。昨季の悔しい敗戦を勝利で上書きせよ

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2025年2月9日(日)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 東芝ブレイブルーパス東京

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスB)

昨シーズンのプレーオフトーナメント決勝と同カード。そして今シーズンの首位攻防戦。小山大輝選手は「受け身になるのではなくチャレンジャーとして戦っていく」と語った

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が2月9日、昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)とホストゲームで対戦する。昨季のプレーオフトーナメント決勝での惜敗から約9カ月。改革を進める埼玉WKにとって、進化を証明するための戦いとなる。

「記憶にないです。悔しさもある中で、(最終戦で)試合をじっくりと見返すこともなかったので……」。小山大輝は、こう振り返る。

昨季プレーオフトーナメント決勝は、激闘だった。一進一退のシーソーゲームとなった中で埼玉WKが後半28分に小山のトライで逆転に成功したが、再逆転を許して終盤戦へ。最終盤に埼玉WKの決勝トライが決まったかに見えたが、一連のプレーでスローフォワードがあり、無情のタイムアップ。2年連続の準優勝となった。小山にとってあの試合は、記憶から消去したいゲームなのかもしれない。

埼玉WKは主力の入れ替えがあり再編成を余儀なくされた中、蓋を開けてみれば一丸となった戦いを見せてリーグ唯一の6戦全勝で首位を走る。「ワイルドナイツは誰が出ても変わらない。数年間で積み上げてきた土台があるので、それを全員が理解してプレーできている」。スクラムハーフとして手ごたえを感じている。

第3節と第4節はけがの影響で試合出場を“スキップ”したが、チームをスタンドから俯瞰することで新たな発見もあったという。そして代役で先発した萩原周のプレーからも刺激を受けた。「スタンドから観ることでチームをより理解することができた。萩原選手はパススキルが高く、彼のプレーを見て学ぶことが多くあった。お互いに高めていければと思う」。

今節は6戦全勝の首位・埼玉WKと5勝1敗の2位・BL東京との直接対決。昨季決勝の余韻が残る中でのキックオフとなる。「負けたくないのはもちろん、組織として成長できる場になる。フィジカリティーのところで勢いを与えないようにチーム全体でコネクトして戦っていきたい」

「受け身になるのではなくチャレンジャーとして戦っていく」と誓う小山は、思い出したくない敗戦を勝利という結果で“上書き”するためにBL東京戦のフィールドへ立つ。

(伊藤寿学)

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