2025.02.21[横浜E]指揮官との1対1ミーティング。掛けられた言葉に誓った決意

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第9節(交流戦)
2025年2月23日(日)12:00 三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 (三重県)
三重ホンダヒート vs 横浜キヤノンイーグルス

横浜キヤノンイーグルス(D1 カンファレンスA)

前節に続いて先発メンバーに選出された、センターの田畑凌選手

3試合ぶりの勝利を目指す横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)は今節、三重ホンダヒート(以下、三重H)とのビジターゲームに臨む。キックオフは2月23日(日)12:00。試合会場は三重交通G スポーツの杜 鈴鹿だ。

今季初先発のチャンスが巡ってきた前節の埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)戦。ノーサイドの瞬間、田畑凌はグラウンド上にいた。自身の持ち味であるボールキャリーとハードワークの実践にフォーカスして臨んだ首位チームへのチャレンジ。「自分に課していたやるべき仕事を最低限はできた」という個人的な手ごたえが、チームの結果へつながらなかったことに敗戦の悔しさを募らせた。

それでも、挽回のチャンスはすぐにやってくる。三重Hとのビジターゲームで沢木敬介監督は、田畑を2試合連続で先発のピッチに送り出す決断を下した。

指揮官との1on1ミーティングでのこと。沢木監督の男気あふれるメッセージに自然とパワーが湧いてきた。

「カジ(梶村祐介)とともに、次も日本人選手が12番と13番を務めることになる。ここであらためて日本人選手の価値を示してほしい」

指揮官からの背中を押される言葉に、田畑は心にこう誓った。

「埼玉WK戦もそうでしたが、12番と13番を日本人選手で出場しているチームはそう多くないと思います。このチャンスで日本人選手の価値とプライドを示したい」

横浜キヤノンイーグルスは今節も「12番と13番を日本人選手で」戦う

今節で顔を合わせる三重Hは「勢いがあるし、アタッキングマインドを持ったチーム」(田畑)。2連敗の状況を脱しようと、チームは“Our Standard”をテーマに掲げて三重H戦に臨む。「自分たちが求めている基準でどれだけ長い時間、自分たちのラグビーをできるかに勝負は懸かっている」。三重H戦で田畑が自身に誓う“スタンダード”とは──。

「ハードなボールキャリーとハードワークという自分のストロングポイントを発揮し、チームメートとコネクションを持ってどんどんアタックにつなげていきたい」

歓喜の勝利への扉は、指揮官にハッパを掛けられた13番が切り拓く。

(郡司聡)

2025.02.21[三重H]歴史的大逆転の影にあった“自信と予感”。ドラマを経て、次の勝利へ

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン1 第9節(交流戦)
2025年2月23日(日)12:00 三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 (三重県)
三重ホンダヒート vs 横浜キヤノンイーグルス

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)

前節は劇的な逆転勝利だった。そして今節も同じホストスタジアムでの闘いを迎える

2月16日(日)に行われた三菱重工相模原ダイナボアーズ戦で劇的な逆転勝利を収め、ホストゲームで連敗を5で止めた三重ホンダヒート(以下、三重H)。

一時22点ものビハインドを背負いながらも着実に差を縮め、後半40分を知らせるホーンとともに呉洸太のコンバージョンゴールが決まって逆転。またとないドラマを目の当たりにした選手たちは、まだその興奮が冷めやらぬ様子だった。

「5連敗していた中で、練習から自分たちのマインドを変えていこうとしていました。フィジカルでぶつかることに自信を持って挑めば大丈夫だと信じて戦ったことが報われましたし、あのような結果で終わることができて良かったです」(肥田晃季)

「実は、今季初めてメンバー入りした呉選手と朝食のときに話していたんですよ。『最後のワンプレーで決まるような状況になったらどうする?』って。まさにデジャヴのような場面でした」(平野叶翔)

「あのとき急に風が吹いてきましたけど、呉選手はそういうときに強いんです。自分を信じ込ませることができる人なんですよ」(肥田)

チームの強みであるフィジカルへの自信が、勢いを取り戻させた。しかも、呉は最後の瞬間に訪れる剣ヶ峰の場面を予感していたという。それらが三重Hに大きな歓喜をもたらすことになった。

その雰囲気が消えない中で迎える今節も、同じくホストスタジアムである三重交通G スポーツの杜 鈴鹿でのホストゲーム。23日(日)12時に横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)戦がキックオフを迎える予定だ。

先週の劇的な勝利がチームに大きな影響を与えたのでは?と誰もが考える中、肥田が強調したのは「同じように自信を持ってバトルすること」だった。

「スクラムなどセットピースの部分では横浜Eさんもかなり強いチームです。ただ、そこでわれわれが相手の安定感を崩すことができれば徐々に綻びが生まれて、こちらに流れが来るはずです。まずは『バトル』を制することができるように頑張りたい」

一方、星野克之はキアラン・クローリー ヘッドコーチが常に強調している言葉を明かした。

「ホストゲームの前に、いつもヘッドコーチが口にする言葉があるんです。それは『相手に二度とここへ来たくなくなるような気持ちにさせてやろう』というものです。それくらい激しいプレーをして、戦って、チームを勝利に導きたいと思います」(星野)

ホストゲームの前にキアラン・クローリー ヘッドコーチがいつも口にする言葉があるという。それは──

劇的な逆転を経て、自分たちの強みを信じる力を高めた三重H。2週連続のホストゲームで、再びの歓喜を鈴鹿にもたらすことができるだろうか。

(籠信明)

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