NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2025年3月22日(土)15:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東芝ブレイブルーパス東京 vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ
埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスB)

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)がディビジョン1第12節のビジターゲームで東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)と対戦する。リーグ首位・埼玉WKと2位・BL東京との勝ち点差は3で、第7節の前回対戦は28対28のドロー。昨季準優勝の埼玉WKと、優勝のBL東京のバトルは激闘必至の“天王山”となる。
今季ここまで全試合にスタメン出場してきた日本代表戦士・長田智希。プロ3年目、シーズンごとに進化を遂げる長田は、チームの屋台骨を形成する一人となっている。野武士のプライドを胸に戦う男は、このゲームの意味を十分に理解している。
「けが人などの影響でスタメンが変わっている状況ですが、どの試合も与えられた場所で自分の役割を果たすだけ。どのメンバーが出ても同じ戦いができるのがワイルドナイツの強みです。シーズン終盤、ここからが本当の戦いだと感じています」
リーグワン初年度のプレーオフトーナメントは入団直後で、先輩たちがシャーレを掲げるのをスタンドから見守った。2023年1月にリーグワン初キャップを得ると、1年目には新人賞を獲得。列強の猛者がそろうチームにおいて、絶対的な存在となった。だが、昨季、一昨季はいずれもリーグ1位通過ながらプレーオフトーナメント決勝で敗れて涙を飲んだ。
「優勝したいのはもちろんですが、先を見るのではなく目の前の試合に向かっていくだけ。自分たちのラグビーを遂行した先に結果が付いてくると信じています」
ラグビーを始めたのは小学生のとき。サッカーチームにも入っていたが、ラグビーの魅力に取りつかれた。夢中で楕円のボールを蹴った長田は東海大仰星高校、早稲田大学での日本一を経て、埼玉WKへやってきた。「ラグビーはパス、キック、ランに加えてフィジカルなど多くの要素があり、それが大きな魅力です。プレーしていて楽しいし、自分に合っていると思います」。
今年1月には早稲田大学の後輩・佐藤健次がアーリーエントリーでチームに合流。先輩として後輩の面倒を見る姿も目立つ。「アーリーエントリーですぐに試合に出てパフォーマンスを発揮することは簡単ではない。ポジションが違うのでピッチ上での立場が違いますが、ピッチ外の部分でサポートできたらと思います」。
このBL東京戦は、今後のリーグ、そしてプレーオフトーナメントでの戦いを占う上で重要な一戦だ。「どのチームも完成度が高まっている中で、今まで以上の準備が必要。ワンプレー、ワンプレー、その瞬間に集中するだけ」。鉄人・長田が首位攻防戦の主役となる。
(伊藤寿学)