2025.05.02[静岡BR]チームに強烈なエナジーを。モーターズからやってきた二人がレヴズをさらに熱くする

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第17節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年5月3日(土)14:00 ヤマハスタジアム (静岡県)
静岡ブルーレヴズ vs 浦安D-Rocks

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

けがやリハビリなどで試合から遠ざかっていた静岡ブルーレヴズの三浦駿平選手がメンバー入り。実に3年ぶりの復帰となる

前節は、苦手としていた横浜キヤノンイーグルスに0対21から逆転勝ちして、プレーオフトーナメントに向けてさらに自信を深めた静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)。今節の浦安D-Rocks戦に勝てば4位以上が確定するという状況になり、ヤマハスタジアムでの今季のレギュラーシーズンホストゲーム最終戦ということもあって、“聖地”でクラブ初の4連勝をつかみ取ることが絶対的なミッションとなっている。

ただ、プレーオフトーナメントを最後まで戦うとなると、前節から6週連続の試合となるため、疲労を考慮し、前節からスタメンを大きく入れ替えた。

「モーターズで試合に出たいとすごく頑張ってくれている選手がたくさんいるので、今節のような難しい試合こそ、そういう選手のエナジーが欲しいと思っています」と藤井雄一郎監督はここで出番を得た選手がもたらす新鮮なパワーに期待している。

「モーターズ」というのは静岡BR独自の用語で、練習で赤いジャージーを着て相手役を務めるノンメンバー選手たちのこと。今節では、そのモーターズだった状況から三浦駿平と桑野詠真がメンバー入りした。特に三浦は、ここまでけがもあって出番に恵まれず、2022年4月のトヨタヴェルブリッツ戦以来の出場となる。

「昨季の最後はけが明けでプレーもうまくいかなくてメンタルがガタガタになっていました。でも、そこでコーチ陣や先輩方といろいろな話をする機会があって、自分にベクトルを向けてやり続けることが大事だということを気付かせてもらいました。今季は自分のやるべきことにフォーカスして、自分の成長につなげることができていると思います」と三浦は苦しかった時期を振り返る。

体作りはもちろん、攻守におけるコンタクトスキルにも磨きを掛け、ラインアウトの成功率も高めてきた。静岡BRでは昨季から『モーターズ・アワード』という賞を設けて、毎節モーターズの中で最も貢献や活躍が目立った選手を表彰しているが、三浦は今季それを2回受賞している。彼の努力や取り組む姿勢はコーチ陣にもしっかりと評価されており、それが今節の先発にもつながった。

「練習でやってきたことしか出せないし、やってきたことは間違ってなかったと思うので、いつもどおり自分がやるべきことをフォーカスしてやり抜けば、それが結果的に良いパフォーマンスにつながると信じています」と三浦は静かに闘志をたぎらせている。

今季はバイスキャプテンを務める桑野も、第8節以降はけがもあって出番に恵まれず、悔しいシーズンを過ごしてきた。だが、決して腐ることはなく、最近はモーターズの中で自分の役割を果たしてきた。

「もう一度しっかり自分の強みを出すこと。それはセットピースとディフェンスのワークレートの部分、とくにレヴズの強みであるスクラム、モールで浦安DRをドミネートしていくところを体現したい。本当に死ぬ気でいくぐらい自分の仕事をやりまくるだけです」と熱い言葉を発する。

藤井監督が期待するエナジーという面で、彼らが強力なけん引役になってくれることは間違いないはずだ。

(前島芳雄)

2025.05.02[浦安DR]「思い切りエナジーを出して若手らしく頑張りたい」。伸び盛りの22歳が臨む初先発

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第17節(リーグ戦)カンファレンスA
2025年5月3日(土)14:00 ヤマハスタジアム (静岡県)
静岡ブルーレヴズ vs 浦安D-Rocks

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

リーグワン二度目の出場にして、初先発。「いざ(先発が)決まると毎日緊張しています(笑)」と浦安D-Rocksの佐々木柚樹選手

レギュラーシーズンは今節を含めて残り2試合。浦安D-Rocks(以下、浦安DR)は5月3日にビジターゲームで静岡ブルーレヴズと対戦する。

ファーストキャップから約1カ月、佐々木柚樹が今度は初先発のチャンスをつかんだ。6番の位置にスタートから名を連ねた。

ここ数日は緊張の連続だった。メンバー発表の数日前にトレーニングのメンバー分けから何となく先発の雰囲気を感じ取るも、正式にスタッフから伝えられるとうれしさよりも驚きが上回った。

「メンバー発表の前日くらいに、僕の名前が(先発メンバーだと思われるほうに)あって『え?』と思いました。いつ呼ばれてもいいように準備してきたつもりですけど、いざ(先発が)決まると毎日緊張しています(笑)」

それでも、それはイヤな緊張ではない。第13節・埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)戦でリーグワンデビューを果たして、得たこと、感じたことはたくさんあった。ようやくそれを公式戦の舞台でぶつけるチャンスがやってきた。

「埼玉WK戦では、コミュニケーションの大切さを学びました。自分の思いだけで動いてしまい、自分のところで抜かれてしまうことが多かったので、そこであらためて、チームでコネクトして横の選手とコミュニケーションを取ってプレーすることが大事だなと感じました」

大学時代までメインポジションはロック。フランカーに挑戦したのは、U20日本代表に選ばれたときに指導を受けた栗原徹コーチングコーディネーターの勧めがあったからで、本格的にトライし始めたのは浦安DRに加入してからだ。いままさにチャレンジの最中であるが、特にディフェンス面で苦労を重ねている様子である。

「大学時代はラック際にいて、積極的に飛び出していたけど、フランカーはけっこうエッジに立つので、外から内に伝えるところとか、エッジディフェンスのところでは、一番端に立つからこそ声を掛けるように先輩たちに言われています。少しずつですけど、意識してできるようになってきています」

まだまだ伸び盛りの22歳は不安な気持ちも楽しみな気持ちもすべて隠すことなく吐き出し、全力を誓った。「消極的になるのは一番よくないので、思い切りエナジーを出して若手らしく頑張りたいです」。キックオフのホイッスルと同時に、佐々木はフルパワーで走り回る。

(須賀大輔)

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