2024.12.19[花園L]父がプレーした日本での第一歩。アキラ・イオアネ、「自分の時間をここで楽しむ」

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第1節
2024年12月21日(土)14:30 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 豊田自動織機シャトルズ愛知

花園近鉄ライナーズ(D2)

父がプレーした日本での第一歩。
アキラ・イオアネ、「自分の時間をここで楽しむ」


新加入、元オールブラックスのアキラ・イオアネ選手


1年でのディビジョン1復帰を至上命令に掲げる花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)が、NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第1節で、早くも大一番を迎える。

迎え撃つ相手は、こちらも昨季、D1/D2入替戦で敗れて涙を呑んだ豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)である。

世界的なスター選手が集うことで知られるD1だが、D2にも実力者が集う。今季、花園Lに加入したアキラ・イオアネはその筆頭格である。

肩書きは世界中のラガーマンが畏敬の念を抱く『元オールブラックス』。ニュージーランド代表で21キャップを持つアキラ・イオアネは、父子二代にわたって日本でプレーするバックグラウンドでも注目される存在だ。

「父が日本でプレーしたことはもう昔の話です。僕自身が日本でプレーしたいと思っていましたし、自分の時間をここで楽しむことにフォーカスしたいです」

父のエディーさんはかつて社会人リーグ時代にリコー(現・リコーブラックラムズ東京)でプレー経験を持ち、アキラ・イオアネ自身も幼少期に日本で過ごした経験がある。

「アキラ」の名は、エディーさんがプレーした当時の監督、水谷眞さんの長男の名が由来だ。

アキラ・イオアネは「違う国から来た選手たちが一つになっていることがチームの良い文化になっている。日本人の選手と海外から来た選手のバランスがいいですね」と花園Lの強みをこう話すが、もちろん、即戦力の助っ人としてピッチ上でその実力を見せるつもりでいる。

「相手をしっかりとドミネート(支配)して、圧倒したいですね。ラグビーはシンプルなスポーツなので」

言葉ではなく、そのプレーで雄弁に語るタイプの選手なのだろう。言葉数は決して多くないが、向井昭吾ヘッドコーチもその実力に期待を寄せる。

「まだベールで隠している感じがします。アグレッシブにボールを前に持っていって、相手を蹴散らすようなプレーを期待しています」

リーグワンデビュー戦は、クウェイド・クーパーらとともに控えからの登場になる。日本に深い縁を持つ『父子鷹』が、新たなラグビー人生の第一歩を踏み出す。

(下薗昌記)

2024.12.19[S愛知]1年7カ月ぶりのリーグワン出場へ。みんなが待つ、副将の復活劇

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン2 第1節
2024年12月21日(土)14:30 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 豊田自動織機シャトルズ愛知

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

1年7カ月ぶりのリーグワン出場へ。
みんなが待つ、副将の復活劇

1年7カ月ぶりのリーグワン出場へ。みんなが待つ、副将の復活劇

いよいよ開幕を迎えるリーグワン。豊田自動織機シャトルズ愛知は、大阪の地に乗り込み、花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)と対戦する。

目標はディビジョン1昇格。そんな今季に向けて、共同主将を務めるジェームズ・ガスケルは「選手たちのスタンダードが上がってきた」と充実ぶりを口にする。「今季はとてもハードなプレシーズンを過ごした。みんなで頑張ってきたものを試合で出せるのが楽しみ」と開幕を待ち切れない様子だ。

徳野洋一ヘッドコーチは「一戦一戦ベストを尽くすしかない。レギュレーションが変更された中で、昨季以上に難しくなることは間違いないが、われわれはブレずにやるだけ」と長いシーズンを見据える。どんな相手に対してもチャレンジングに、アグレッシブに勝利を奪いに行く。強力な陣容がそろう花園Lを前にしても同じだ。

シーズンを占う大切な初戦でロックとしてメンバー入りした副将・中村大志は、2022-23シーズン以来の出場となる。昨季は度重なるケガで公式戦出場はなし。「こんなに試合に出られないことは人生で初めて」(中村)と語るほどの長期離脱となっていた。「チームの役に立てなくて、モチベーションを保つのも難しかった」とリハビリ時代を回想する。

それでも、オフシーズンに気持ちをリセット。決意新たに準備をしてきた。ひさびさの試合については「自分は派手なプレーはできないので(笑)。愚直に、地道なプレーで貢献したい」と意気込んでいる。

その中村とひさしぶりにロックでコンビを組むジェームズ・ガスケルは「彼とのコンビネーションはすごく良い。賢いプレーヤーだし、彼がいることでラインアウトなどのレベルが練習から上がっている」と評する。「素晴らしい信頼関係が築けているか?」との問いには「Yeah」と即答。チームを引っ張るリーダー陣としての絆もある。

中村の復帰を心待ちにしていたファンも多いはず。復活を印象付ける活躍を期待したい。

(齋藤弦)


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