2025.12.25[トヨタV] 異名は『タックルの鬼』。気鋭のタックラーが得た手ごたえと“背負う覚悟”

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第3節(リーグ戦)カンファレンスB
2025年12月27日(土)14:30 ノエビアスタジアム神戸 (兵庫県)
コベルコ神戸スティーラーズ vs トヨタヴェルブリッツ

トヨタヴェルブリッツ(D1)

トヨタヴェルブリッツの三木晧正(こうせい)選手。強みのタックルが炸裂するか

前節は逆転負けを喫したものの、「昨季よりもいい感触がある」と、スティーブ・ハンセン ヘッドコーチはチーム状況に手ごたえを感じている。その要因の一つはチーム内競争のレベルの高さだ。

入団2年目の三木晧正。京都産業大学時代からの異名は『タックルの鬼』で、身長174cm体重95kgとフランカーとしては決して恵まれた体格ではないものの、並外れたディフェンス力が評価を高めている。今季初出場となった前節は7番を背負い23本のタックルをすべて成功させた。

そんな三木だが、開幕戦はメンバー外。同期の奥井章仁や1年後輩の青木恵斗がフランカーのスタメンとしてグラウンドに立った。開幕直前のプレシーズンマッチでは今節戦うコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)を相手に、得意の低いタックルで勝利に貢献していただけにベンチにも入れなかったことを誰もが不思議がった。

開幕戦前の練習でメンバー外を察知した三木は「けっこう、複雑な感情で過ごしました。でも僕が完璧だったら試合に出ることができたと思うし、そのマイナスのメンタルとの戦いには勝ちました」と、自分を見つめ直す時間をもてたという。

ただチャンスはすぐに巡ってきた。奥井の負傷というアクシデントもあったが、レギュラーに値する選手の一人として三木の名前を挙げていたハンセン ヘッドコーチは、前節で7番のジャージーを彼に与える。そしてその期待に応えるように三木は十分なインパクトを残すプレーを見せた。

「個人的には良かったところもあったと思いますけど、チームが勝てていないので。とにかく今節は神戸Sに勝てるように準備をするだけだし、どういうプレーをしたいかといえば目の前の相手に勝てるプレーをする、それだけですね」と、三木は表情を引き締める。

同期のライバルであり大の仲良しでもある奥井は「三木のいいところを全部出してくれたら勝てると思います」とエールを贈った。逆に三木も、負傷でグラウンドに立てない同期のためにも今節は絶対に勝ちたいと意気込んでいる。

彼ら以外にも競争がし烈なトヨタヴェルブリッツのバックロー。それぞれがリスペクトをもって6、7、8番を背負い戦っているのだ。

(斎藤孝一)

2025.12.25[神戸S]大ベテランの背中が、次の世代を導く。節目の一戦、ともに勝利へ

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第3節(リーグ戦)カンファレンスB
2025年12月27日(土)14:30 ノエビアスタジアム神戸 (兵庫県)
コベルコ神戸スティーラーズ vs トヨタヴェルブリッツ

コベルコ神戸スティーラーズ(D1)

出場すればリーグ戦通算200試合出場。コベルコ神戸スティーラーズの山下裕史選手

今節出場すれば、トップリーグ時代を含めたリーグ戦通算200試合出場という金字塔を打ち立てるコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)の“ヤンブー”こと山下裕史。年をまたいだ1月1日に40歳を迎えるが、その心身の充実ぶりは衰えることを知らない。

その原動力の一つになっているのは、早朝トレーニング。広く知られた彼の取り組みだが、それをともにするのは渡邉隆之と前田剛、そして、昨季アーリーエントリーで2試合に出場したルーキー・森脇光だ。23歳の新鋭は、16歳年上の大先輩をこう見つめている。

「ヤンブーさんには練習でも私生活でも本当にお世話になっています。一緒にトレーニングもさせてもらっていますし、『200キャップ行くやろうな』というのが分かるぐらい本当に真面目な方。毎朝6時くらいから必ずバイクを漕いでいます。すごく努力していると思いますけど、努力じゃなくていつもどおりのことをやっているという感じ。本当にストイックだなと思います」

山下選手とともにトレーニング、コンディショニングに励んでいる森脇光選手

神戸Sに入団しておよそ2カ月後、栄養士からの勧めで早朝トレーニングに加わった森脇。毎週水曜や土曜の6時30分からクロスフィットトレーニングを行うが、「自分は体重を増やさないといけない」ため現在は休止中。続けて7時から実施されるウェイトトレーニングで肉体強化に励んでいる。

参加した当初は「ひよった(苦笑)」とそのハードさに戸惑う気持ちもあったという。それでも、いまでは自身がメニューを考えるなど率先して実践。「僕は入団したときは体が小さかったんですけど、ヤンブーさんと一緒にやっていることでデカくなったところもありますね」。23歳は盛り上がった体躯に“ヤンブー・イズム”を宿らせている。

今シーズン初のメンバー入りとなった今節、森脇は「しっかりアピールして、ずっとメンバー争いに絡めるように頑張りたいです」と意気込む。そして、「ヤンブーさんの200キャップの試合に出られるというのは幸せですし、絶対に勝たないといけません。しっかりパフォーマンスを発揮して、笑顔でお祝いできたらいいなと思っています」と大先輩とつかむ勝利へ勇ましく視線を向けた。

(小野慶太)

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