2026.02.05[BL東京]八戸のヒーロー。リーグ2位のタックル成功数102回は、たゆまず己を磨いた証

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2026年2月7日(土)13:00 ホンダヒート・グリーンスタジアム (栃木県)
三重ホンダヒート vs 東芝ブレイブルーパス東京

東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

東芝ブレイブルーパス東京の佐々木剛選手。八戸少年ラグビースクールでラグビーを始めた

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は2月7日、ホンダヒート・グリーンスタジアムで三重ホンダヒート(以下、三重H)と対戦する。

熱戦となった第6節のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦は、リッチー・モウンガが劇的な逆転トライを決めて万雷の拍手を浴びた。その直前に右ライン際を駆け抜けた佐々木剛は、トライまであと数mに迫っていた。「トライを決めていたらヒーローでしたね」と問いかけると、28歳の好漢はさわやかに笑った。

「アハハハハ!そうですね。個人的には捕まったあとに、相手がカウンターラックを狙う中で(桑山)聖生さんたちと一緒にボールを守ることができたのがすごく良かったと思います」

自身にスポットライトが当たるかどうかよりも、チームメートと体を張ったエピソードを語るところに佐々木の人柄が浮かび上がる。

ワールドクラスの選手がそろうリーグワンのフォワード第3列において、身長180cm、体重101kgの佐々木は鋭い動きで存在感を発揮している。第6節までのタックル成功数102はリーグ2位を誇り、アタックでも強みのスピードを生かしてチャンスを広げる。

多くのラグビーファンから日本代表入りも期待される中、2月2日に発表された日本代表候補メンバー55名に佐々木の名前はなかったが、本人は冷静に現状を受け止めた。

「僕も代表に入りたいと思っています。ただ、いまのメンバーを見て、僕はすごく納得できますし、自分に足りないものがまだまだあるので。フィジカル的な差をカバーするだけの運動量や、正確性、一貫性をもっと、もっと磨かないといけません」

出身地の青森県八戸市では昨年の12月8日に最大震度6強の地震が起こり、大きな被害が出た。寒波による大雪も脅威となっている。

「地震と聞いてすごく心配でしたが、できるだけ変わらずに日々の生活をしている方々を見て勇気をもらいましたし、僕も負けていられません。いまは大雪も心配ですが、僕がリーグワンで戦えている姿を見せて、そこでワールドクラスの選手をひっくり返したら、八戸の子どもたちに『先輩すごいな』と思ってもらえると思うので、地元の期待を背負って戦いたいです」

脚光を浴びるかどうかは意に介さず、地道にたゆまず己を磨く。八戸が生んだヒーローが、ここにいる。

(安実剛士)

2026.02.05[三重H]好循環を生み続ける焼肉パワー。宇都宮のファンの前で王者にも堂々と立ち向かう

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第7節(交流戦)
2026年2月7日(土)13:00 ホンダヒート・グリーンスタジアム (栃木県)
三重ホンダヒート vs 東芝ブレイブルーパス東京

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)

三重ホンダヒートのフッカー、テビタ・イカニヴェレ選手。前節はラインアウトでスペシャルなプレーをみせてくれた

「嫌いなものを探すほうが難しいよ!」

「日本の食事には馴染めましたか?」と尋ねると、テビタ・イカニヴェレは満面の笑みを浮かべた。

フィジー代表でキャプテンを務める彼が来日したのは昨年11月末のこと。その数日後に行われた出陣式で、彼は「『焼肉きんぐ』に2回も行きました」と告白した。初めて経験する異国での生活にも、すぐにフィットした様子を見せている。

それはラグビーの面でも同様だ。第3節で加入後初トライを記録し、第6節では今季初勝利を経験。その白星を導いた土永雷の二つのトライは、どちらもイカニヴェレのラインアウトから生まれたものだった。

「一つ目は、ずっと練習してきた形でした」と、彼は会心の場面を振り返り、こう続ける。「ただ、二つ目は咄嗟のプレーなんです」。

それは前半24分の場面だ。ボールを持った彼は、相手と味方のフォワードがリフトを準備する中、近くにいた土永へのパスを選択。虚を突くプレーで相手の守備を欺き、トライを奪ってみせた。

「すぐに意思が通じました。土永が目線を向けてくれたからこそ成功したんです」

向上した仲間との連係が、宇都宮で開催した初のホストゲームでの勝利をもたらした。

今節の会場も栃木県のホンダヒート・グリーンスタジアムだ(左はレメキ ロマノ ラヴァ選手)

7日に行われる東芝ブレイブルーパス東京との一戦も、同じくホンダヒート・グリーンスタジアムが会場だ。彼は「スタンドが近くて、応援の声が本当によく聞こえるんです。僕は『ヒートホンダ!チャチャッチャチャッチャ』のコールが好きなので、プレーしていないときは一緒に手を叩いています」と話し、昨季の王者に立ち向かう意気込みを添えた。

「手強い相手ですが、同じ人間。足は2本、手も2本、頭は一つ。不可能なことは何もありません。先月と同じように、多くのファンのみなさんと会えることを楽しみにしています。その声援はわれわれに届いていますから」

最後に、チームメートである平野叶翔の実家が桑名市の焼肉屋であることを伝えると、イカニヴェレは驚いた表情でこう答えた。

「知らなかった……彼と親友になります!」

前節・浦安D-Rocks戦は、土永とのコンビが冴えた。今週末はフロントローで、平野とのホットラインが見られるだろうか。

(籠信明)

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