2026.02.26[三重H]ジャンパーもキッカーも務めた究極のオールラウンダー。育ててくれた鈴鹿の地に恩返しを

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第10節(交流戦)
2026年2月28日(土)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 三重ホンダヒート

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)

三重ホンダヒートのダーウィッド・ケラーマン選手。今節は13番でスタートだ

「実は、ジャンプ大会で決まったんですよ」

そう話したのは、三重ホンダヒート(以下、三重H)で今季9試合すべてに出場しているダーウィッド・ケラーマンだ。本職はセンターながら、スタンドオフでも3試合に先発し、コンバージョンキックも担当。フレイザー・クワークも「あの人はなんでもできるから」と驚きを口にしていた。さらに第7節ではラインアウトの場面でジャンパーを務め、コアなHEATER(ファンの愛称)をも唸らせた。

その理由を聞いた際に飛び出したのが、冒頭の言葉である。「あれは試合前から計画されていた」と明かした彼は、次のように経緯を語った。

「ジョニー(・ファアウリ)やフレイザーなど、センターの選手で『ジャンプコンペ』をしたんです。その結果、幸運にも自分が選ばれました(笑)。しかも、2回目のチャンスでトライにつなげられたのはうれしかったです」

結果まで残しているのだから、まさに究極のオールラウンダーである。ただ、今季の飛躍の理由は「それを周囲の選手がサポートしてくれているから」だという。依然として課題に挙げるコンバージョンキックについては、それを得意とするマヌ・ヴニポラから日々学んでいると話す。

「まだ勉強中です。選手同士で罰ゲームを決めてキックを蹴り合っているんですが、実戦になると感触がまったく違います。いまはヴニポラから調整の仕方や考え方、狙いの付け方を教わっています。その学びが結果につながればいいなと思います」

キャリアの転換期を迎えているケラーマン。同じく三重Hも来季から栃木への活動拠点移転を控え、ターニングポイントに立っている。鈴鹿でのラストシーズンに抱く思いを問うと、彼は少し表情を緩めた。

「日本に来てからずっと鈴鹿で過ごしてきましたし、本当にたくさんの人と出会えました。温かく迎えてくれたみなさんがいたからこそ、ここをホームだと感じることができました。一方で、チームにとっては大きな転機になるはずです」

寂しさはある。それでも、それはクラブにとって新たな飛躍のきっかけでもある。未来を見据える彼は、残りのハーフシーズンに向けてこう締めくくった。

「(第4節の)クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦では、あの吹雪の中でも多くの方が応援に駆け付けてくれて感激しました。熱いファンのみなさんへの感謝を込めてプレーしていきたいです」

育ててくれた鈴鹿の地に恩返しを。ファンへの思いを胸に、ケラーマンの進化は止まらない。

(籠信明)

2026.02.26[埼玉WK]優勝の瞬間をグラウンドで迎えるために。長田智希を突き動かす「勝ちたい」という思い

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第10節(交流戦)
2026年2月28日(土)14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ vs 三重ホンダヒート

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスA)

埼玉パナソニックワイルドナイツの長田智希選手。「レビューで出た改善点をグラウンドで出し切りたい」

勝つことと、勝ち続けること。両者は、似て非なるものだと長田智希は言う。

前節、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)は今季初黒星を喫した。しかし長田は、「これまで積み重ねてきたことが間違っていたわけではなく、自分たちのやるべきことができなかった。遂行力の不足が要因だった」と冷静に受け止める。一つの敗戦によって、チームの方向性が揺らいだわけでは決してない。

だからこそ今節に向けて求められるのは、新たな変化ではなく原点の徹底である。長田が重要だと繰り返し強調するのは「一貫性」だ。勝つため、そして勝ち続けるためには、自分たちが勝利の根拠としてきたプレーを80分間にわたり高い精度でやり続けることが不可欠だという。「これをやり切れば勝てる」と自信をもつプレーを遂行し続けること。それこそが、ワイルドナイツの掲げる高いスタンダードである。

レギュラーシーズンは早くも折り返し地点を過ぎ、後半戦へと突入した。第10節、ホストゲームで迎える相手は三重ホンダヒート。開幕戦以来の先発復帰となる長田にとっても、重要な一戦となる。「簡単な相手ではありませんが、まずはしっかり勝ち切ることが大切。負けた次の試合は特に重要なので、同じミスや過ちを繰り返さないよう、レビューで出た改善点をグラウンドで出し切りたい」と静かに闘志をのぞかせた。

今回任されるポジションはウイング。現代ラグビーでは、コンテストキックや蹴り合いといったエリアの取り合いが試合の流れを左右する重要な要素となる。だからこそ「キックチェイスでプレッシャーを掛け、レシーブで確実にポゼッションを回復したい。ワークレートも高めて、ディフェンスでは後方のカバーを怠らず動き続けたい」と、自身に課す役割を明確にする。

埼玉WKに加入したのは2022年。その年、チームはリーグワン初代王者に輝いたが、当時の長田は試合に出場していなかった。だからこそ、いま胸に抱く思いは一つである。

「リーグワンで優勝したいです」

グラウンドに立ち、ジャージーをまとって優勝の瞬間を迎えたい。その強い願いを胸に、長田は「勝ちたい」という思いを成長の原動力へと変えていく。

(原田友莉子)

試合詳細

見どころ・試合レポート一覧

ページトップに戻る

Teams

DIVISION 1

  • 浦安D-Rocks
  • クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
  • コベルコ神戸スティーラーズ
  • 埼玉ワイルドナイツ
  • 静岡ブルーレヴズ
  • 東京サンゴリアス
  • 東芝ブレイブルーパス東京
  • トヨタヴェルブリッツ
  • 三重ホンダヒート
  • 三菱重工相模原ダイナボアーズ
  • 横浜キヤノンイーグルス
  • リコーブラックラムズ東京

DIVISION 2

  • グリーンロケッツ東葛
  • 九州電力キューデンヴォルテクス
  • 清水建設江東ブルーシャークス
  • 豊田自動織機シャトルズ愛知
  • 日本製鉄釜石シーウェイブス
  • 花園近鉄ライナーズ
  • 日野レッドドルフィンズ
  • レッドハリケーンズ大阪

DIVISION 3

  • クリタウォーターガッシュ昭島
  • 狭山セコムラガッツ
  • 中国電力レッドレグリオンズ
  • スカイアクティブズ広島
  • ヤクルトレビンズ戸田
  • ルリーロ福岡
ページトップに戻る