2026.03.13[静岡BR]まさにレヴズ文化の体現者。150キャップ達成は、日本人を育てるカルチャーがあってこそ

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第11節(交流戦)
2026年3月14日(土)13:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 vs 静岡ブルーレヴズ

静岡ブルーレヴズ(D1 カンファレンスA)

14日の試合、2番で登録されている静岡ブルーレヴズの日野剛志選手。予定どおり出場すればリーグ戦通算150試合出場を達成する

「クラブがヤマハ時代からの文化を守り続けて、ラグビーに集中できるこの環境で、大きなけがもなくずっと練習し、成長し続けられたことが、いまにつながっていると思います」

今節で予定どおり先発出場すれば、トップリーグ・リーグワン通算150試合出場を達成する日野剛志は、ここまで出場試合数を積み重ねてこられた理由についてこう語った。

日野と同じく2012年にヤマハ発動機ジュビロ(現・静岡ブルーレヴズ)に加入した大戸裕矢も、前節・東京サントリーサンゴリアス戦でトップリーグ・リーグワン通算150キャップを成し遂げたばかり。これまで150キャップを達成したのは、トップリーグ時代からの全チームを合わせても大戸で13人目、日野で14人目と本人たちも驚くほど少ない。それを同期の二人がほぼ同じタイミングで記録するのは、本当に誇るべき偉業と言える。

「もう10年ぐらい、1キャップ差ずつぐらいでずっと一緒にやってきています。お互い勝ち負けじゃなくて、この流れを崩さないでいければ、二人でどんどん頑張っていける気がするので、本当に(大戸の存在は)ありがたいですね。遅れをとらないように一生懸命頑張りたいと思っています」(日野)

「一緒に入団して(ラインアウトで)日野ちゃんのボールを何回キャッチしたか分からないぐらいずっと一緒にやってきたので、本当にうれしいです。日野ちゃんの150キャップを勝利で飾れるように頑張りたいと思います」(大戸)

二人とも“俺が俺が──”と自己主張が強いタイプではなく、常にチームのための準備と仕事をやり続けてきた。けがが少ないことは、基本技術や自己管理が優れていることの証明でもある。その上でもう一つ、大記録に至った理由について、二人ともほぼ同じことを付け加えた。

「(150キャップは)レヴズじゃなかったら達成できなかったと思います。昔から日本人を育ててくれるようなチームのカルチャーがあって、僕もヤマハ発動機に入って、清宮(克幸)さん、堀川(隆延)さん、藤井(雄一郎)さんという監督たちや、長谷川慎さんをはじめコーチの方々に教えてもらってすごく成長できたので」(大戸)

「僕自身は行くところがなかったのを拾っていただいた選手ですし、僕以外にも学生時代は有名じゃなかったけどラグビーで頑張りたいというハングリーな選手たちがここに集まってきています。そうした選手たちが、監督が代わってもヤマハの文化というのは変わることがない中で成長できていると思います。だからこそ次の世代の選手たちも、このクラブで100試合、150試合と出場するような選手に成長させていくこと、レヴズの文化をつなげていくことが大事だと思います」(日野)

そう語る彼ら自身が、まさにレヴズ文化の体現者。ここ1、2年は、大戸、日野、伊藤平一郎といった先駆者たちの背中を追う若い日本人選手たちの活躍と成長が目立っている。継承が着実に進んでいることも、数字では表わせない彼らの誇りとなっているはずだ。

(前島芳雄)

2026.03.12[BR東京]松橋周平でもメンバー外。“良い意味での居心地の悪さ”がもたらした成長欲

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第11節(交流戦)
2026年3月14日(土)13:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
リコーブラックラムズ東京 vs 静岡ブルーレヴズ

リコーブラックラムズ東京(D1 カンファレンスB)

リコーブラックラムズ東京の松橋周平バイスキャプテン。2月28日の東芝ブレイブルーパス東京との試合では、先制トライの活躍をみせた

4連勝を目指して今節の静岡ブルーレヴズ戦に臨むリコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)。チームに戻ってきた松橋周平は、冷静ながら現状には満足していない。

第3節の三重ホンダヒート戦にて脳振盪の疑いのために一時交替。その後、入替となった。第7節の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦で一時復帰するもなかなかコンディションを上げ切れず、自身でも「けっこう症状が続いていたり、首あたりにずっと違和感が残っていたりして、なかなか100%でラグビーができる状態ではなかったのもあります」と、スタンドから見守る日々が続いた。

その中でチームは徐々に調子を取り戻し、今季の目標であったプレーオフトーナメント出場圏内である6位以内に浮上。自らのポジションでは異なる選手が飛躍する姿を目の当たりにして芽生えたのは、さらなる成長欲だった。

「自分がいない間に代わって入った同じポジションの選手がみんないいプレーをしていて、逆に入るスキがないぐらいでした。それが自分にとっては良い意味で居心地の悪さを感じています。やはりもっと成長しないといけないし、しっかりと(先発の立場に)戻れたらいいなと思います」

2016年に加入し、昨季もリーグワンで16試合に出場した松橋は不動の地位を確立してきた。現在も、バイスキャプテンの一人だ。そんな自分でさえ出場するのは簡単ではないのがいまのBR東京。自らも「そういう感覚になれたのは自分にとって良かったポイント」とポジション争いを歓迎する。

メンバー外になることで、より対戦相手を綿密に調べたり、練習からレギュラー陣にプレッシャーを掛けたりと、試合に出続けるだけでは得られない「自分が試される状況」も得られた。

「もともと試合に出ていた人間が急にこちら(ノンメンバー側)に来てどういう振る舞いをするか、自分がしっかり体を張ってリーダーシップをもってやれば、みんなも付いてきてくれますし、さらにまとまっていける。ベテランでもあるので、より意識しています」

松橋にとってこの期間は決してネガティブではない。前節で試合のグラウンドに戻って見せたトライは、より自信を植え付けるものだった。それを確信に変えるために、結果でチームに還元していく。

(藤井圭)

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