2026.03.21[静岡BR]これぞラガーマン。指揮官も賛辞を惜しまない紳士な努力家

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2026年3月22日(日)14:30 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
トヨタヴェルブリッツ vs 静岡ブルーレヴズ

静岡ブルーレヴズ(D1 カンファレンスA)

静岡ブルーレヴズのロック(4番で先発)、ジャスティン・サングスター選手

「ジャスティン(・サングスター)とマザー(マリー・ダグラス)が入るとスクラムとセットピースが安定するから大きいですよ」

藤井雄一郎監督がそう語るジャスティン・サングスターと“マザー”ことマリー・ダグラスのロック・コンビ。サングスターは前節でけがから復帰し、ダグラスは今節から復帰予定のため、二人がそろうのは第8節以来4試合ぶりとなる。

ダグラスは長く静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)の主軸としてプレーしてきたが、サングスターは昨季から加入してシーズン終盤にグイグイと頭角を現してきた新鋭で、今季は開幕から主力としてプレーしている。

こちらは同じくロック、5番で先発するマリー・ダグラス選手

ニュージーランド出身で29歳のサングスターは、鳴り物入りで入った有名選手ではないが、「ワークレートが高く、どこにでも顔を出しますし、派手な選手じゃないけどタックルもいいし、賢いです。(198cmとロックとしては)そんなに背は高くないですが、日本ではトップクラスのロックだと思います」と藤井監督は賛辞を惜しまない。

スクラムでも後ろ5人の力をフロントローにしっかりと伝える技術とパワーがあり、ラインアウトも含めて静岡BRの看板のひとつであるセットピースでも大きな役割を果たしている。ミスやペナルティも少なく、ボールをキャリーする力もあり、「日本でトップクラス」という評価が決して大げさではないことを毎試合証明し続けている。

そんなサングスターは、人間的な面でも「本当に真面目で見えないところでもハードワークしている」と周囲から高く評価されている。同ポジションのライバルである大戸裕矢も「すごく紳士で、周りとの協調性もあるし、リーダーシップもあるし、黙々とプレーするし、本当にラガーマンらしいなと思います」と言う。

サングスター本人も「日本でのプレーも生活もすごく充実して楽しめています。でも、まだまだ自分の中で改善点はあって、もっともっと良くなると思います」と、常に向上心とテーマをもちながら日々の練習に取り組んでいる。

チームはいま、試合内容は悪くないものの勝ち切ることができず、リーグワンではチームワーストの5連敗中。この苦境を打開するためにサングスターは次のように語る。

「ゴールライン前のラストパスでボールを落とすことが多いので、本当にあと1%の努力だと思います。あとは、トライ目前まで行ってブレイクダウン(ボールの争奪戦)でボールを取られてしまうことも多いので、今週はブレイクダウンも大きな課題として取り組んでいます。そういうところをしっかりと修正すれば必ず勝てるようになると思いますし、そのために自分も頑張ります」

クレバーで紳士的な努力家は、80分間チームのための献身的な働きを人一倍やり続けるはずだ。

(前島芳雄)

2026.03.21[トヨタV]鉄人ぶりの秘訣はリカバリー。グラウンドに立ち続けるサイ“ア”人

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2026年3月22日(日)14:30 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
トヨタヴェルブリッツ vs 静岡ブルーレヴズ

トヨタヴェルブリッツ(D1 カンファレンスB)

トヨタヴェルブリッツのシオサイア・フィフィタ選手。「“スーパーサイア(ヤ)人”になりたい(笑)」

ピッチ外では常に笑顔を振りまくナイスガイ。しかし、一旦グラウンドに立てば鬼神のように相手に立ち向かうシオサイア・フィフィタ。今季はここまで全試合に先発出場。試合途中にピッチから離れたのは1試合のみで、その試合も後半34分までプレーしていたという“超”が付くタフなセンターである。

「リカバリーはすごく気にしています。試合後のマッサージだったり、夜には温泉に行ったり。子供を公園に連れて行くのも、いいリカバリーになっています」と、戦い続けられる秘訣を教えてくれた。

そのリカバリーの大切さを学んだのは大学時代。当時、スーパーラグビーに参戦していたサンウルブズに招集され、先輩たちの姿勢を見てその必要性を感じた。若いときはおろそかにしがちな体のケアだが、時間を掛けて全身を回復させることで2023-24シーズンにはリーグワン全16試合、1280分間フル出場という偉業を成し遂げている。

今節戦うのはトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)と同様にフィジカルを前面に押し出して戦ってくる静岡ブルーレヴズ。前回の対戦では序盤から立て続けにトライを奪われ完敗を喫した。

「あの試合はフォワードが何回かラインブレイクされて、僕たちのディフェンスの幅が狭くなって外から取られたトライが多かったです。でも、いまはフォワードのフィジカルがすごく良くなっているし、チーム全体としてすごく調子も上がっている」と、対策はできていると自信を覗かせる。もちろん今節のポイントも局面のフィジカルバトルでどれだけ勝てるか。それが大きな要素になるだろう。

高校1年時にトンガから大きな決意をもって日本にやってきたフィフィタ。日本航空高等学校石川時代から名前のシオサイアから取った“サイア”と呼ばれている。その響きはどうしてもあの有名漫画を連想させる。

「ドラゴンボールはもちろん知っています。サイヤ人ってむちゃくちゃ強いので光栄だし、僕は“スーパーサイア人”になりたい(笑)」

日本代表にも選出され、来年のラグビーワールドカップ2027オーストラリア大会でも活躍が期待される“サイア人”。それでも、いまの目標は「ワールドカップよりもトヨタVを優勝させること」。それしか頭にないという。

(斎藤孝一)

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