2026.03.20[浦安DR]キャプテンの任から離れ、自分と向き合う日々。いまを大事に戦うネイビーの9番

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2026年3月21日(土)14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)
浦安D-Rocks vs クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

浦安D-Rocksの飯沼蓮選手。キャプテンを務めていた3年間については「いろいろなタイプのキャプテンがいると思いますけど、僕は考え過ぎてしまっていましたね」と言う

飯沼蓮が、すごくいい表情をしている。

昨季まで3シーズンに渡って務めていたキャプテンの座から、今季は離れた。それはもしかしたら、“解放”という表現がピッタリかもしれない。知らず知らずのうちに両肩に圧し掛かっていた重責やプレッシャーから解き放たれ、自らのパフォーマンスとのみ向き合える毎日を過ごしている。

「正直、今までとは全然違います。昨季の後半もいろいろな人にゲームキャプテンをやってもらい伸び伸びプレーできるようになりましたが、その感覚がさらに研ぎ澄まされている感じです。いまチームとしては我慢の時期ですけど、ある意味、自分のパフォーマンスはそこから切り離して、1試合の中でどうインパクトを残そうか考えながらできています。キャプテンをやっていたときもこのマインドでできていたら良かったんでしょうね……(笑)」

吹っ切れたように語るが、キャプテンとしてチームの先頭に立っていた時間は苦しいことのほうが多かった。ディビジョン2で圧倒的な成績を残しながらも、入替戦でD1昇格を逃した1年目。マストミッションであったD1昇格は果たしたものの、プレッシャーに押しつぶされそうだった2年目。クラブ初のトップカテゴリーで勝てない時期が長かった3年目。若きリーダーは一人で抱え込んでしまうことも少なくなかった。

「いろいろなタイプのキャプテンがいると思いますけど、僕は考え過ぎてしまっていましたね。チームがうまくいっていない状況で、自分も経験があったわけではないので、3年やっても自信はもてなかったです。どんどん『よく分からないな』となっていっていました」

それでも、その苦しみがあるからこそ、いまは晴れやかな気持ちで真っ直ぐにラグビーと向き合えている。「ラグビーがめっちゃ楽しいです」と言う飯沼は、自然とベクトルを自らに向ける。

「勝てていた時期は自分のパフォーマンスも良かったと思っています。でも、負け始めたときに自分も少し弱気になっていたことに気が付きました。そのあとからは、チームがどういう状況でも、自分はいいパフォーマンスをする。ワクワクする気持ちを大事にする。そういうマインドでやれています」

この先に描く未来も明確だ。日の丸を背負い、世界を相手に戦う。そこにたどり着くための道筋もクリアである。

「今まではずっと日本代表になりたいと思っていて、呼んでもらえたり、呼んでもらえなかったりで、執着して一喜一憂し過ぎていました。その目標は変わらないですけど、いまは変に焦らず、一瞬、一瞬を大切に楽しくポジティブにやっていたら、その機会は自ずと訪れると信じています」

いまは「ラグビーがめっちゃ楽しいです」

ネイビーの9番は、“いま”を大事に今節もグラウンドに立つ。

(須賀大輔)

2026.03.19[S東京ベイ]未経験から“支配者”へ。恐怖から始まった最前線への挑戦

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第12節(交流戦)
2026年3月21日(土)14:30 江東区夢の島競技場 (東京都)
浦安D-Rocks vs クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 カンファレンスB)

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのイジー・ソード選手

「タックルでビッグヒットしたら、みんな『おおーっ!』ってなるじゃないですか」

その瞬間が好きだと、イジー・ソードは迷いなく語る。観客がどよめく衝撃。空気を変える一発。スクラムの最前列に立つその男は、接点で“流れを動かす”ことに、喜びを見出している。

だが、プロップとしてのキャリアは恐怖から始まった。母国・オーストラリアで楕円球と出会ったのは16歳のとき。最初のポジションはセンター、次にウイング。16歳から18歳までの2年間は13人制ラグビーも経験。当時は「足が速かったんです」と、本人はどこか懐かしむように微笑んだ。

2020年に来日し、拓殖大学ラグビー部へ入部。3年時、監督の勧めでプロップへ転向した。190cmの長身ゆえに、「スクラムでは相手との高さが合わなくて、アジャストするのがすごく大変でした」と振り返る。さらに、未経験のポジションだったこともあり、「怖さもありました」とも。

今節は右プロップとして今季初の先発出場。「セットピース。スクラム、ラインアウトモール、全部ドミネート(支配)したい」

2024年にクボタスピアーズ船橋・東京ベイに加入すると、そのスクラムは“別物”だった。大学とは比較にならない強度。そこで彼が向き合うことになったのが、“ディテール”だった。

スクラムを担当していた当時のアシスタントコーチの後藤満久氏は、細部に徹底的にこだわった。バインドの位置、ヒットの角度、体の使い方。練習後にはエキストラセッション。さらに日々のレビュー。後藤氏からの繰り返される問いかけに向き合う中で、ソードのスクラムは少しずつ形を変えていく。恐怖から始まったポジションは、やがて“理解する対象”へと変わっていった。

「どんどん良くなっていったという実感があります。本当に細かいところが大事。全部、ディテールです」

2025年1月の東京サントリーサンゴリアス戦で初キャップ。試合前日は「緊張して寝られなかった」と苦笑する。それでも、積み重ねてきたものは確実に形になりつつあった。初先発の舞台となった、昨季のプレーオフトーナメント準々決勝。その一戦では「ベストパフォーマンスができた」と手ごたえを口にした。

21日に行われる浦安D-Rocks戦で、今季初の先発出場を果たす。「セットピース。スクラム、ラインアウトモール、全部ドミネート(支配)したい」と意気込みは強い。

そして、自身のストロングポイントとして挙げるのが、13人制ラグビーで培った“突き刺すようなタックル”。ビッグヒットを好む、その原点でもある。

「前節の埼玉パナソニックワイルドナイツ戦のような接戦になったときに、ディフェンスでビッグプレーをしたい。タックルやスティールで、流れを変えられたらいいなと思っています」

そのタックルは、まさにスピアー(槍)。チーム名を体現する男が、いま最前列に構える。

(藤本かずまさ)

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