2026.03.27[三重H]「キャリアで最も印象的な瞬間」。劇的勝利に導いた“DK”が挑むリベンジマッチ

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2026年3月29日(日)14:30 ユアテックスタジアム仙台 (宮城県)
浦安D-Rocks vs 三重ホンダヒート

三重ホンダヒート(D1 カンファレンスB)

前節の東芝ブレイブルーパス東京戦で劇的な逆転ペナルティゴールを決めた、三重ホンダヒートのダーウィッド・ケラーマン選手

「本当に、特別な試合でした」

前節の東芝ブレイブルーパス東京戦について尋ねると、三重ホンダヒート(以下、三重H)の“DK”ことダーウィッド・ケラーマンは満面の笑みを浮かべた。

後半40分経過を告げるホーンが鳴ったあと、1点を追う状況でペナルティを獲得。直前にキックを失敗していたケラーマンだったが、すぐさま相手ゴールに向けて指を差した。決意に満ちた表情で蹴ったボールは、吸い込まれるようにポールの間を抜ける。

劇的な逆転勝利。歓喜に沸く選手たち。ヒーローとなったケラーマンには、この試合のプレーヤー・オブ・ザ・マッチが贈られた。さらにこの日、リーグワン通算50キャップの節目も迎えた彼は、これまでの時間をこう振り返った。

「ラグビー人生で積み重ねてきたものが礎となって、ここに辿り着くことができました。それだけでも素晴らしいのに、あのような局面で勝利に導くことができた。キャリアの中でも最も印象的な瞬間でした」

1月24日に行われた第6節の浦安D-Rocks(以下、浦安DR)戦で初めて10番として先発した際には、コンバージョンキックを4本中1本しか決められず、悔しさを味わった。しかし、その経験を糧にトレーニングを重ね、キック精度の向上に取り組んできた。

「あのときは最初のミスで『どうにかしなければ……』と無理に立て直そうとしてしまいました。本来はそういうときこそ落ち着いて、普段どおりに蹴ることが大切なんです」

また、キックを得意とするチームメートのマヌ・ヴニポラからの助言も、大きな変化につながったという。

「以前ヴニポラからヒントをもらいました。もともとはゴールの真ん中を狙っていたんですが、彼の教えを受けて、より狙いを絞って蹴ることができるようになりました」

今週末に迎える浦安DRとの再戦は、ケラーマンにとって“リベンジマッチ”でもある。「今度は自信をもって臨めるのでは?」と問うと、「もちろんです」と力強く頷き、今後の目標を口にした。

「まずは残りの6試合をしっかりとやり遂げて、できるだけ上の順位でシーズンを終えたい。そして、ゆくゆくは日本代表選手として国際試合を戦いたいです」

本職のセンターのみならず、スタンドオフという新しい役割にも適応し、キック精度も高めてきたケラーマン。今季はラインアウトジャンパーも務めたこともある。ユーティリティープレーヤーの成長は、とどまるところを知らない。

(籠信明)

2026.03.27[浦安DR]あの日から1年、違う自分を見せるために

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第13節(交流戦)
2026年3月29日(日)14:30 ユアテックスタジアム仙台 (宮城県)
浦安D-Rocks vs 三重ホンダヒート

浦安D-Rocks(D1 カンファレンスA)

青森県出身、浦安D-Rocksの佐々木柚樹選手。「東北のラグビーを盛り上げるという意味でも仙台で試合をやってくれることはうれしいですね」

あの日から1年、誰よりも強い思いを抱いてこの試合のキックオフを待つ男がいる。

今節・三重ホンダヒート戦が行われる3月29日からちょうど1年前の2025年3月29日に佐々木柚樹はリーグワンデビューを果たした。キューアンドエースタジアムみやぎで埼玉パナソニックワイルドナイツ相手に後半途中から出場。その試合をほろ苦い思い出とともに振り返る。

「本当にガッチガチだった記憶があります。初めてのリーグワンの試合でスピードもフィジカルも何もかもが違い過ぎて全然うまくラグビーができませんでした。親も観に来てくれていたんですけど、『とんでもなく顔が白かったよ』と言われました(笑)。今までで一番緊張した試合ですね」

そこから1年間の成長と変化は目覚ましい。今季は開幕スタメンをつかむと、いきなりゲームキャプテンに指名されるなど、チーム内で大きな信頼を得てロックとフランカーの二つのポジションで確かな存在感を示している。「本当に毎日が勉強であり成長です。いろいろな貴重な経験をさせてもらって、うまいことチームにもアジャストできていると思います」。そう語る表情は1年前とはまるで別人に映る。非常に柔らかく、笑顔がこぼれていた。

スタジアムこそ違うが、1年前も今回も宮城県のスタジアムで開催されるということも、青森県出身の佐々木にとっては、さらに特別な意味をもつゲームとなる。

「関東や関西、九州などと比べると東北はラグビーをやっている人は少ないし、マイナーです。だから、東北のラグビーを盛り上げるという意味でも仙台で試合をやってくれることはうれしいですね。ほかの東北出身の選手に聞いてもらってもそう言うと思いますけど、やっぱり東北6県で一つなんですよ。東北6県には見えない固い絆がありますからね」

1年前と同じく今回も、家族をはじめ、母校・八戸工業高校のラグビー部の後輩たちがスタジアムに足を運んでくれる予定だという。「前回はガッチガチな姿を見せてしまいましたけど、今回は多少なりとも自信をもってプレーできると思います」。

成長を見せつける舞台はきれいに整った。ネイビーの4番がハツラツとグラウンドを駆け回り、東北魂を見せつける。

(須賀大輔)

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