2026.04.03[東京SG]8連戦のラストゲーム。二人の“新戦力”が示す東京SGの総合力

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年4月4日(土)13:05 ホンダヒート・グリーンスタジアム (栃木県)
三重ホンダヒート vs 東京サントリーサンゴリアス

東京サントリーサンゴリアス(D1)

昨年度のアーリーエントリーで加入した東京サントリーサンゴリアスの宮尾昌典選手

雪による試合延期で生じた、東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)8連戦の旅路。流大や中村亮土ら歴戦の戦士たちでも「ラグビー人生で初めて」と語った前代未聞の連戦も、4月4日の第14節、栃木県のホンダヒート・グリーンスタジアムに乗り込む三重ホンダヒート戦で、ようやく8連戦の最終戦を迎える。

この連戦が始まる際、「チームの総合力が試される8連戦です」と語ったのは小野晃征ヘッドコーチ。まさにその「総合力」を示すかのように、今節では二人の男がリーグワンデビューを果たす。

一人は、ナンバーエイトでスタメン出場するピエリッチ・シーバート。南アフリカのプリースカ出身。立正大学で学び、2024年に東京SGに入団した24歳だ。1年目の公式戦出場は叶わなかったが、ディフェンスとブレイクダウンに磨きをかけ、ついにデビューを迎える。

加入2年目にしてリーグワンデビューとなる東京サントリーサンゴリアスのピエリッチ・シーバート選手

そしてもう一人は、リザーブからの出場を目指すスクラムハーフの宮尾昌典だ。昨年1月、早稲田大学からアーリーエントリーで東京SGに入団。京都成章高校では3年連続で花園に出場し、早稲田大学でも1年時から活躍してきた逸材ではあるが、東京SGではなかなか出番をつかめなかった。日本を代表するスクラムハーフ、流大と福田健太という高い壁があったからだ。

ただ、その厳しい環境こそ宮尾が求めたもの。「日本で一番スクラムハーフの層が厚いことがサンゴリアス入団の決め手です」と語る。では、流と福田と日々接する中で学んだこと、刺激を受けたことは何か?

「僕自身のこれまでのラグビー人生の中で、練習と試合のパフォーマンスが変わらず、スタンダードが常に高い選手がナギ(流大)さん。それでいて、練習と練習外での切り替えがハッキリしているのがとても印象的です。健太さんはパスがとにかく速い。そしてキックの精度・レベルが非常に高い。日々、さまざまなことを学ばせてもらっています」

この厳しい環境で、「視野の広さは一番成長できた」と語るスクラムハーフがどんなゲームメークを見せてくれるのか。若い力の成長と底上げが、東京SGのチーム力をさらに高めていく。

(オグマナオト)

2026.04.02[三重H]物語のスタートはレメキとの再会。鈴鹿での残された時間への温かな思い

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第14節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年4月4日(土)13:05 ホンダヒート・グリーンスタジアム (栃木県)
三重ホンダヒート vs 東京サントリーサンゴリアス

三重ホンダヒート(D1)

三重ホンダヒートのアセリ・マシヴォウ選手

かつてNECグリーンロケッツ東葛でともにプレーしていたアセリ・マシヴォウとレメキ ロマノ ラヴァ。2021年から2024年まで緑のジャージーを身にまとっていた二人の縁は、今季、三重ホンダヒート(以下、三重H)で再び重なった。

「加入する前に、マノさん(レメキ)に相談したんです。そうしたら、『このチームのプレースタイルやゲームプランにフィットすると思うよ!』と背中を押してくれました」。マシヴォウは三重H加入時をそう振り返る。

そのレメキの言葉は的中した。マシヴォウは開幕戦から出場を重ね、12試合で3トライを記録。フランカーとナンバーエイトの両ポジションで存在感を発揮し、すでにチームに欠かせない戦力となっている。

第10節を除きすべての試合でメンバーに選ばれている

「マノさんとは『また一緒にプレーできてうれしい』とお互いに言い合いました。このチームは本気で上を目指していますし、そのプロジェクトの一員になれたことをうれしく思っています」

充実した表情でそう話すマシヴォウは、グラウンドの内外でチームにフィットしている。フィジーの高地で生まれ育ったため、鈴鹿の静かで穏やかな環境にもすぐに馴染んだそうだ。

「家の近くにある池がお気に入りなんです。ポッドキャストを聴きながら一人で散歩したり、彼女と一緒に歩いたりしています。ほかにもいろいろなお店があって、美味しいレストランも多いです。宇都宮に引っ越したら、きっと懐かしく思うでしょうね」

そう語る言葉の端々には、この街への愛着と、わずかににじむ寂しさが感じられた。チームは来季、宇都宮への活動拠点移転を控えている。つまり、彼にとって鈴鹿での生活はこの1年限り。だからこそ、スタジアムで声援を送り続けてくれるファンへの思いは、より一層強いものになっている。

「赤と黒のシャツを着たみなさんの姿を見るだけで、さらに頑張ろうという気持ちになります。今季は残り数試合しかありませんし、いいパフォーマンスを見せて、一緒に勝利したいです」

再会から始まった物語は、確かな手ごたえとともにチームの力へと変わりつつある。

鈴鹿で過ごす残りの時間、そのすべてを勝利へとつなげるために。アセリ・マシヴォウは、仲間とファンの思いを背に、最後まで走り続ける。

(籠信明)

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