NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第3節
2025年12月27日(土)12:00 ハワイアンズスタジアムいわき (福島県)
日本製鉄釜石シーウェイブス vs 九州電力キューデンヴォルテクス
九州電力キューデンヴォルテクス(D2)
「試合に出ていれば、うれしさも悔しさもより身に染みるなと思いました」
開幕戦でファーストキャップをつかみ、第2節では初先発。2年目を迎えた竹部力は“当事者”として試合結果を受け止められることの充実を感じている。開幕戦での勝利には「グラウンドに立ってみんなと喜ぶ感じが一味違った」。第2節での敗戦には「めちゃくちゃ悔しかったですし、帰宅してからもフラッシュバックというか試合のことばかり考えてしまった」。
ルーキーイヤーだった昨季は公式戦の出場なしに終わり、悔しさにまみれた。そんな中である日、竹部は「悔しさが爆発してしまってどうしようもなくなって泣いたことがあった」という。そんなとき、いち早く自身の気持ちを察してくれた人物がいた。それが山田有樹だった。
「僕はあまり人に気持ちを伝えるのが得意ではないのですが、山田(有樹)さんは『少し時間いいですか?』と言える人で、めちゃくちゃ寄り添ってもらいました。山田さんは飾り付けた言葉は言わずに本音を言ってくれますし、あのときは山田さんに本当に助けてもらいました」
竹部は山田有樹のことを「大好きな先輩」と言ってはばからない。その関係性は周囲から「師弟関係と言われる」ほどだ。それもあっていつしか竹部にとって「山田さんと一緒のグラウンドに立つ」ことが目標の一つになった。
「いま、僕は試合に出ることができていますが、山田さんを待つような立場ではないですし、余裕をもてるような立場でもない。山田さんは何も言わずに頑張る人なので僕もとにかく頑張ります」
竹部にとって先輩の姿は「山田さんを見ていたら僕も頑張れます」と言うほど常に刺激を与えてくれる存在になっている。悔しさに打ちのめされた昨季の竹部はもういない。
「勝利に貢献するプレーヤーになりたい。チームの流れを作るのは体を張る選手だと思っているので、『力は体を張る選手だよね』と言われるようになりたい」
大好きな先輩の姿を刺激に、竹部はチームの勝利のために努力を続ける。
(杉山文宣)



























