2026.01.16[日野RD]「波乱」のラグビー人生を過ごして。“感謝と献身”を体現する熱きプレーヤー

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第4節
2026年1月18日(日)13:00 AGFフィールド (東京都)
日野レッドドルフィンズ vs 清水建設江東ブルーシャークス

日野レッドドルフィンズ(D2)

日野レッドドルフィンズの岩下丈一郎選手。「これだけ波乱の経験をできる選手もなかなかいないと思います」

日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)は清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)を迎えてホストゲームに臨む。昨季の両者による対戦は1勝1敗、2試合ともに1点差というまさしく僅差。江東BSは第3節終了現在2位と好調だが、日野RDとしてはこの試合で東京のライバルチームから今季初勝利を奪って、ディビジョン2を混戦に持ち込みたい。

この大事な試合に並々ならぬ気迫で臨むのが岩下丈一郎だ。

「29歳になり、所属チームは4チーム目。これだけ波乱の経験をできる選手もなかなかいないと思いますし、ラグビーを続けられるチャンスを与えていただいたレッドドルフィンズには心から感謝しています」

関東学院大学を卒業後、最初に所属したジャパンラグビー トップチャレンジリーグのコカ・コーラレッドスパークスは2シーズンを過ごしたところで活動休止。翌年プレーした宗像サニックスブルースでも1シーズンでチームが活動休止となった。その後、所属したD1の三菱重工相模原ダイナボアーズでは前十字靭帯と内側靱帯を断裂するという大けがに見舞われる。懸命のリハビリで復帰するも、2024-25シーズンは出場1試合にとどまった。

しかし、「日々の練習を大切にして、自分の成長とともにチームが目標とするところに貢献する、その積み重ねを大事にしていきたい」という姿勢での努力が今季花開く。日野RDに加入した今季はここまで3戦すべて背番号13で先発出場。一方、真摯にトレーニングを重ね、チームからの信頼を勝ち取った責任感がゆえに、まだ白星をつかめていないことには納得しておらず、勝利への渇望はより強くなった。

「開幕から練習ではどの試合でもナビゲーター(サポートメンバー)が全力で仕上げてぶつかってくれています。みんなのおかげで、試合を重ねるごとに自分自身の改善点が見つかっているのもすごくありがたい。ナビゲーターの思いも背負いつつ戦って勝つことで、日野RDのジャージーの価値を上げていきたい」と日曜の試合を見据える岩下。彼の熱いプレーぶりには“献身”という言葉がよく似合う。

「センターの選手として僕自身の生命線は、ハードに動ける運動量だと思っています。とにかく江東BS戦では対面となる相手の動きを封じて自由にプレーさせないこと。ハードワークを武器にボールタッチを多くすることで、“気が利いたプレーヤー”といいますか、チームを助けるプレーを増やすこと。それをこれからのラグビー人生でも追い求めていきたいと思っています」

前節、花園近鉄ライナーズとの試合には敗れたものの、日野RDらしい攻撃を展開する時間帯も多くあり、チームの雰囲気は上昇機運だ。

「先週の戦いで、僕ら日野RDが目指しているものというか、『これだ!』というものが見えてきた。その内容を試合開始の1分から最後まで80分間、やり抜くことで結果につなげます。チームも自分自身としても試合に向けて良い準備ができたので、それをできると信じています」

岩下は誰よりも激しく、誰よりも体を張って相手にぶつかっていく。

(関谷智紀)

2026.01.16[江東BS]日本代表は「働きながらでも本気で目指せる」。男は“スキのない生きざま”をチームに示す

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第4節
2026年1月18日(日)13:00 AGFフィールド (東京都)
日野レッドドルフィンズ vs 清水建設江東ブルーシャークス

清水建設江東ブルーシャークス(D2)

清水建設江東ブルーシャークスの野村三四郎バイスキャプテンは言う。「自分にスキがあるのが気持ち悪い」

野村三四郎が、ますます頼もしくなっている。昨季は李優河とともに全試合先発出場。大きなけがなくシーズンを走り抜き、フロントローに安定感をもたらし続けた。その存在はまさに、清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)の“土台”だ。

そして今季の野村は、ただ安定しているだけではない。今季から任されたバイスキャプテンという役割が、彼のプレーと言葉に、より濃い輪郭を与えている。

第3節・レッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)戦。野村はその週の練習で肘を痛めながらもフル出場した。本人は「これくらいじゃ『やらない』とは言えないですよ」と笑って言う。試合終盤までピッチに立ち続けたのは、展開上、下げにくい場面だったこともあるが、それ以上に、彼が自分に課している基準の高さがにじんでいた。

その基準は、これまでの歩みの中で磨かれてきた。練習が厳しいことで知られる名古屋市立西陵高校で研鑽を積み、同じく練習がハードなことで有名な京都産業大学へ進学。その理由は、「ちゃんと僕のプレーを見てくれて、当時ナンバーエイトだった僕に『プロップで来い』と言ってくれました。その信頼がありました」と振り返る。東海地区の高校生を、関西の大学が時間を掛けて見に来る。そうした熱意が野村にとって大きかったのだろう。

江東BSを選んだ理由も、実に彼らしい。「声を掛けてくれるのが一番早かったから」。早い時期から手を差し伸べてくれたチームへの誠実さを、彼は行動で返そうとする。キャリアの分岐点という重要な局面で、彼が大切にするのは人の心なのだ。

前節のRH大阪戦後、印象的だったのは「自分にスキがあるのが気持ち悪い」という言葉。江東BSの特徴である『社業とラグビーの両立』は、簡単ではない。それでも野村は、追い込まれる環境に身を置くことをどこか望んでいるようにも見える。「やっていない時間があると思うと、絶対に失敗する気がして」。オフの日に仲間のトレーニング報告がSNSに流れれば、ベッドの上でも「自分もやらなければ」と焦る。真面目過ぎるほどの責任感はバイスキャプテンとしての背骨になっている。

そして、その視線はさらに先も見ている。「日本代表にはなりたい。働きながらでも本気で目指せることを見せたい」。ただ夢を語るのではない。日々のスキを消し、目の前の1試合で修正し、積み上げる。野村の“スキのない生きざま”は、江東BSの歩みを、確実に前へと進めていく。

(奥田明日美)

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