2026.02.12[江東BS] “直感型”ロックの挑戦。すべては、自分らしいラグビーのために

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第6節
2026年2月14日(土)14:30 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs 清水建設江東ブルーシャークス

清水建設江東ブルーシャークス(D2)

清水建設江東ブルーシャークスの佐藤大地選手。今節初めて先発メンバーに選ばれた

普段はにこやかで柔和な印象の一方、試合になると豹変。別人のような闘気をまとい、捨て身のプレーもいとわない。それが1年目のロック、佐藤大地だ。名門の明治大学から加入し、途中出場で着実に出場機会を得てきた。

今節は、第2節のようにスクランブルの先発出場ではなく、初めて“ファーストチョイス”としてスタメンに名を連ねる。

「素直にうれしいです。チャンスでもあるので、一つひとつのプレーを大事にしたい」

順調そうに見えるが、どんなシーズンだったかと問うと、「全然、思いどおりではなかったです」と首を振った。

現在は、朝5時半に起床して会社の研修で現場に赴き、仕事を終えてから夜7時の練習へ向かう日々を送っている。大学時代とは環境が大きく変わり、食事やコンディション管理もすべて自分次第となった。体づくりに試行錯誤する時間が続いているが、佐藤はそれを「良い経験」と、前向きに捉えている。

宮城の両親や祖母から送られてくる大量の米や食材にも支えられている。自分で米を炊き、自分で体調を整える。そうした日常の積み重ねも今はラグビーの一部だ。

大学卒業後にプロとしてプレーする道もあったはずだが、それでもこの道を選んだ。

「出場を続けたいし、ラグビーを続けたい。どんな環境でも、アグレッシブに『自分らしさ』を忘れずにやっていきたいです」。

仕事の経験を積んでおくことでセカンドキャリアの心配をせずにラグビーと向き合いたかったのだという。仕事があることで、むしろ純粋な気持ちでラグビーに打ち込める。すべては自ら考え、選択した道だ。

もう一つ、彼が向き合っているのが“言語化”だ。直感型のプレーが持ち味で、「ボールが来たら、もうそこにいる」という感覚派だが、清水建設江東ブルーシャークスは戦術理解を徹底するチームでもある。

「頭では分かっているけど、言葉にできないことがある。それがいまの課題です」

モールやラインアウトの場面で自ら声を出す。上下関係なく意見を言い合える環境を、自分からも作ろうとしている。「ラグビーをやっているとき、立場は関係ない。そういう環境ができているチームは強くなると思います。そういう考えもあって発言はするようにしています」。

ピッチで“自分らしいラグビー”を体現するために。食事でコンディションを整えることも、言葉で伝えることも、社会人として働くことも。そのすべてが、未来の自分を作っていく。

伸びシロは無限大だ。外で遊ぶことが大好きで、「わんぱくボーイだった」かつての少年は大きく成長している。すべては、愛するラグビーを続けるために。

(奥田明日美)

2026.02.12[S愛知]失敗と成功を繰り返し、今季で高卒10年目。“いま”の連続が作る将来

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第6節
2026年2月14日(土)14:30 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs 清水建設江東ブルーシャークス

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

豊田自動織機シャトルズ愛知の高橋信之選手。「昨季は付いていくのに必死でしたが、今季はしっかりチームの一員としてプレーできています」

来たる上位対決に高橋信之は燃えている。清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)をホストスタジアムに迎えて行われる第6節。勝ち点差3を追う豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)としては、なんとしてもモノにしたい試合だ。スクラムやラインアウトに自信を持つ江東BSに、右プロップとして先発する高橋は真っ向勝負を挑む。

今季、S愛知は目に見えないものと戦っている。それはプレッシャーであったり、試合の流れであったりする。徳野洋一ヘッドコーチが「試合の中で一貫性を持つことや高いスタンダードを発揮することが課題」と話すように、より高いレベルでパフォーマンスができるようなチャレンジを続けている。

高橋は「苦しい状況でもセットピースで勝つことができれば、流れをもってこられる」とその課題をプロップの立場から解決しようとしている。昨季はD1/D2入替戦を含む全試合に出場。今季も「昨季は付いていくのに必死でしたが、今季はしっかりチームの一員としてプレーできています」と、S愛知のスクラムをリードしようと奮闘を続ける。

2017年に三重県の朝明高等学校から加入した高橋は、今年で10年目。紆余曲折の道のりを振り返る。

「入ってから2年くらいは体づくりばかりで、ラグビーをほとんどしていませんでした。これほど試合に出ている姿は想像していなくて、自分の中で変化がありました」

これまでけが続きだった体も、年を重ねるごとに改善されていった。「試合に対する準備のところやけがをしないプレーについては10年で身に付けることができたと思います」。先輩選手の姿を見て、失敗と成功を繰り返しながら学び続け、それがいま花開いている。

今後の10年を、高橋は想像する。「もっと懐深くスクラムが組めるようになりたいですし、パワーだけでなく技術でカバーできるようになっていきたいです。体が動く限りは続けたいと思っているので、できるところまで頑張っていきます」。

いまの連続が、将来を形作る。これからも高橋はひたすらに成長を追い求める。

(齋藤弦)

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