2026.02.13[花園L]ボールを持てば、何かが起きる。“ロケットスター”がついにリーグワン花園初見参

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第6節
2026年2月14日(土)12:00 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 九州電力キューデンヴォルテクス

花園近鉄ライナーズ(D2)

花園近鉄ライナーズの中川湧眞(ゆうま)選手。「自分でもスピードはディビジョン1でも通用すると思います」

前節、清水建設江東ブルーシャークス(以下、江東BS)に苦戦しながらも開幕5連勝を飾った花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)。チーム内には新風も吹き始めている。江東BS戦でリーグワンデビューを飾った中川湧眞のことである。

「スピードがあるのでトライゲッターとして期待しています」。太田春樹監督の言葉が、中川のプレースタイルをそのまま物語る。

169cm/76kgとサイズ的には小兵の部類だが、「芸は身を助く」である。京都成章高等学校時代には全国高校大会でトライ王にも輝いたが、圧倒的なスピードが中川というラガーマンを支えてきた。

昨年1月、東海大学からアーリーエントリーで花園Lに加入しながらも、大学時代に負った手首の骨折の影響もあってリーグワンでの出場はゼロ。「デビューはやっとか、という感じですね。手術をした昨年はジムでウェイトやリハビリをしてグラウンドにまったく出られなかったですから」と苦悩のルーキーイヤーをこう振り返った。

今節の九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)戦で待望の“花園デビュー”を飾る中川だが、東大阪市花園ラグビー場に集うパッセンジャー(花園Lのファンの愛称)の一部は、その輝きをすでに知っている。

鮮烈だったのは昨年11月15日に行われたリコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)とのトレーニングマッチでのワンシーンである。

中川は二つのトライを奪って逆転勝利に貢献しているが、圧巻だったのは後半12分のプレー。右サイドでボールを受けると対峙したアイザック・ルーカスを完全に振り切って、トライをゲットした。

「初速が武器です」と中川。花園Lのトライ王、木村朋也は『フェラーリ』の異名そのままに、長い距離を走りながら加速していくが、中川は止まった状態から一気に加速。ロケットさながらの推進力でサイドを切り裂くのだ。

「自分でもスピードはディビジョン1でも通用すると思います」と胸を張る中川が、いよいよ花園のピッチに立つ。

木村がスピードスターなら、中川は“ロケットスター”。まだ彼のプレーを見ていないパッセンジャーには、ぜひご期待頂きたい。花園Lの背番号14がボールを持った瞬間、何かが起こるはずだから。

(下薗昌記)

2026.02.12[九州KV]肩書きの数より、心の声。行動原理は「どうなりたいか」ではなく「どうしたいのか」

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第6節
2026年2月14日(土)12:00 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
花園近鉄ライナーズ vs 九州電力キューデンヴォルテクス

九州電力キューデンヴォルテクス(D2)

「“思っている”ということは正解」。九州電力キューデンヴォルテクスの喜連航平(きれこうへい)選手

ラグビー選手であり、社団法人の理事。さらには個人ファンクラブも運営。喜連航平ほどさまざまな顔を持つ選手はそう多くはないだろう。

「自分が本心でやりたいと思っていることをやっているだけ」

そう話すように喜連の行動原理は至ってシンプルだ。日本代表でもない選手がファンクラブを立ち上げても、加入してくれる人はそう多くないかもしれない。社団法人を運営しても影響力は大きくないかもしれない。何かを始めようとすれば不安が先に立つ人も少なくないだろう。数が視覚化されることでマイノリティであることを突きつけられる可能性だってある。そこに恐怖を覚えるかもしれないが、喜連はそうではない。

「思いをどうやって形にするか。未来のことを考えれば不安もあれば緊張もすると思いますけど、ラグビーと一緒で『うまくいくかな』と考えていたら何にもできない。“思っている”ということは正解であって、その思いを無視して何もない先のことを見ていたらそれは意味のない迷いだと思います」

ただ、喜連だって最初からこういった考えだったわけではない。大学卒業後、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスではけがや力不足で試合に出られない4年間を経験した。その後、加入した横浜キヤノンイーグルスでは同ポジションにいた日本代表の選手たちを上回ることができなかったが、「チャレンジして学んで自己表現できるようになった2年間」を経験した。そして、「試合に出たい」という思いが強くなった。いま、九州電力キューデンヴォルテクスで試合に出る喜びを感じている。

「苦しい経験を経ての“遅咲き”ですけど、昨季はトム・テイラーのようなスターがいる中で試合にも出ることができてやっと思いを果たせました。そこからはこのチームへの感謝やみんなとプレーする毎日をかみしめています」

当初は辞めようと思っていたラグビーだったが、現在はそんな気持ちは微塵もないという。

「チームの一員として勝ちたいという思いが自分の内側から沸々とある。この先どうなっていきたいとかそういう思いはなくて、とにかく勝ちたいし、みんなと笑い合いたい。その思いだけでやっています」

さまざまな経験を経て、「『自分はこうしたい』というものを素直に作り出せる」ようになった。さまざまな顔を持ちながらも、その実態はシンプルという名の究極の外連味のなさ。「どうなりたいか」ではなく「どうしたいのか」。頭で描く理想ではなく、胸にある思いを原動力に喜連は一歩一歩踏み出していく。

(杉山文宣)

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