2025.12.13[SA広島]育休取得によるキャプテンの不在が促した、選手それぞれの自覚

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第1節
2025年12月13日(土)13:00 足利市総合運動公園陸上競技場 (栃木県)
狭山セコムラガッツ vs マツダスカイアクティブズ広島

マツダスカイアクティブズ広島(D3)

マツダスカイアクティブズ広島のリーダーの一人、加藤滉紫選手。「マジでディビジョン2に上がりたい。いまはそれだけしか頭にない」

新シーズンの開幕を控え、マツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)はエネルギーをみなぎらせている。

今季もリーダーの一人としてチームを引っ張る加藤滉紫は、「マジでディビジョン2に上がりたい。いまはそれだけしか頭にない」と言い、プレシーズンの手ごたえを語った。

「昨季の入替戦で釜石さん(日本製鉄釜石シーウェイブス)に負けて悔しかったですけど、『これぐらい強い相手に勝たないといけないんだ』と体で認識できた。プレシーズンに上のカテゴリのチームとも対戦できて、コンタクトレベルを上げることをずっと意識してやってきました」

一方で、2年目のシーズンに臨む嘉納一千は自信に満ちていた。

「昨季の経験を生かしてオフシーズンにしっかり準備できたので、すごく楽しみです。ポーツ(ジェームス・ポーター アシスタントコーチ)の練習も今までになかったようなスピード感なのでチーム全体の集中力が一段と高まっている」

昨季にD3を優勝した自信。入替戦に敗れてD2に昇格できなかった悔しさ。11月に着任したアシスタントコーチのポーターによる刺激。すべての要素を力に変えてSA広島は今季に向かっており、2年目の指揮を執るダミアン・カラウナ ヘッドコーチは頷く。

「やっと開幕が来ます。楽しみな気持ちしかないです」

もう一つの大きなトピックはキャプテンの芦田朋輝が第二子の誕生により育休を取っていること。

「育休を取るのかどうするのか、オフはずっと悩んでいたけど、長男が生まれたときにできなかったことをやりたい気持ちがあったし、チームのみんなが本当に快く送り出してくれた。みんながやるべきことは分かっていると思うし、自分は安心して育休を取らせてもらうことにしました」(芦田)

キャプテンが「安心して」育休を取れたのもチームが成熟してきているからであり、キャプテンの不在によってさらに各々が自覚を持つことも促している。

加藤は「朋輝には心配せず家族の時間を大切にしてほしい。それに、試合に出る選手はもちろん、サポートしてくれるメンバーも含めてみんなでやっていかないと勝てない。朋輝がいてもいなくてもやることも変わらないですよ」と言い、嘉納は「プレシーズンで僕がゲームキャプテンをやることもありましたし、僕たちが頑張らないといけないなという気持ちですけど、10番は絶対にチームのリーダーにならないといけないポジションなので、あまり変わりはないです」と話した。

一段と結束力を高めてSA広島は開幕戦に挑んでいく。

(寺田弘幸)

2025.12.13[狭山RG]「ラグビーで世界を周る」という夢。リーグワンでその一歩目を踏み出す

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第1節
2025年12月13日(土)13:00 足利市総合運動公園陸上競技場 (栃木県)
狭山セコムラガッツ vs マツダスカイアクティブズ広島

狭山セコムラガッツ(D3)

狭山セコムラガッツのエイドリアン・チョウト選手。「開幕戦では、自慢のタックルでチームの勝利に貢献したい」

昨季あと一歩届かなかったディビジョン2昇格へ向け、積極的な補強を行うなどチームの底上げをしてきた狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)。マツダスカイアクティブズ広島との開幕戦では、期待の新戦力が先発に名を連ねている。

中でも、190cm、100kgと恵まれた体格の持ち主であるエイドリアン・チョウトに注目したい。U20ニュージーランド代表に選出された経験をもち、昨季までスーパーラグビー・パシフィックのブルーズに所属。献身的なプレーで50キャップ以上の実績を積んできた。そんな彼が次なる活躍の舞台として選んだのが日本だ。

「ラグビーをプレーして世界を周るのが僕の夢。ニュージーランドのクラブからもオファーはもらっていたけど、夢への第一歩を踏み出すためにも、日本でプレーすることを決めました」

狭山RGには、ニュージーランド出身の選手も多く、すぐに環境には馴染んだという。とりわけ、同い年で昔から仲がよく、U20ニュージーランド代表でも一緒にプレーし、こちらも今季から狭山RGに加入したサム・スレイドの存在は大きいと話す。

「来日直後、住まいが見つかるまで彼のアパートに同居していました。そのとき、明治神宮にも行きましたし、相撲体験ができる相撲部屋に行くなど、楽しい時間を過ごしました。いまは住居が見つかって別々ですが、50mくらいしか離れていないので、彼の家の冷蔵庫は使わせてもらっています(笑)」

チームを率いるスコット・ピアス ヘッドコーチも、「サム・スレイドとエイドリアン・チョウトは昔からの知り合いだから、それぞれをサポートしてくれている。彼ら二人も含めチーム全体がいい状態で開幕戦を迎えられる」とコメント。

ほかの新加入選手より合流が遅れたこともあり、プレシーズンマッチに出場できなかったチョウト。しかし、「過去にもぶっつけ本番でシーズンを迎えたこともあるから、問題はない。開幕戦では、自慢のタックルでチームの勝利に貢献したい」と力を込めた。

自身の新たなスタートとなる開幕戦。どんなプレーで、ファンを魅了してくれるのか、楽しみは尽きない。

(松野友克)

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