2025.12.20[狭山RG]憧れの舞台で踏み出す一歩目。全力のハードワークでチームへの貢献を誓う

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第2節
2025年12月21日(日)13:00 久留米総合スポーツセンター陸上競技場 (福岡県)
ルリーロ福岡 vs 狭山セコムラガッツ

狭山セコムラガッツ(D3)

狭山セコムラガッツの森元一気選手。この試合が待望のリーグワンデビューとなる

昨季3戦3勝と相性の良さを見せたルリーロ福岡戦で、今季初勝利を目指す狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)。開幕戦は悔しい結果となったが、選手たちはすでに前を向いている。そんな中で人一倍気合いを入れているのが、21日の試合でスタメン入りし、リーグワンデビューを果たす森元一気だ。

中学2年生のとき、友人に誘われラグビーの道へ。最初の1年は先輩に引っ張られている感覚が強く、「自分でプレーをしている感覚はまったくなかった」という。しかし、中学3年生のときにキャプテンに指名されて出場機会を増やすと考え方が変わる。「ボールを触る回数が増えていくと、チームのために戦っているんだなという感覚が芽生え、ラグビーってこんなに楽しいスポーツなんだというふうに思えてきました」。

ラグビーが盛んな大阪府生まれだが、広島県の強豪・尾道高校へ進学。全国高校大会の大舞台も経験し、その後進学した帝京大学でも大学選手権4連覇に大きく貢献した。

最大の武器はハードワークだが、ルーズボールへの反応が速く、スティールにも長けており、チャンスメークにも定評がある。初キャップに向けても「憧れていた舞台でプレーできるチャンスをいただけたので、コンタクト一つひとつに手を抜くことなく全力でぶつかっていくハードワークでチームに貢献して、80分間のプレーを楽しみたい」と笑顔を見せた。

森元一気と同じく昨季アーリーエントリーされた藤原竜之丞、寺西翔生は昨季のうちにリーグワンの舞台を経験。二人のプレー姿を見て、悔しさとともに「自分ももっと頑張らなければいけないとあらためて痛感させられました」と大きな刺激をもらった。

ショッピング好きという森元一気。初任給で自分へのご褒美として購入したのはボッテガ・ヴェネタのサングラスだったという。「買い物中に見つけてひとめぼれしました」と、愛用品として大事にしていると教えてくれた。リーグワンデビュー後のご褒美はまだ決めていないそうだが、まずは持ち前の武器を発揮して、チームに勝利をもたらす活躍を期待したい。

(松野友克)

2025.12.20[LR福岡]進化を遂げるチームの中で。“花の96年組”が示す存在感とその価値

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第2節
2025年12月21日(日)13:00 久留米総合スポーツセンター陸上競技場 (福岡県)
ルリーロ福岡 vs 狭山セコムラガッツ

ルリーロ福岡(D3)

開幕戦に勝利したルリーロ福岡。松尾将太郎選手はプレーヤー・オブ・ザ・マッチを受賞した

NTTジャパンラグビー リーグワン参戦2年目のルリーロ福岡(以下、LR福岡)は、今季開幕戦で確かな変化を示した。昨季は開幕から11試合目でようやく白星を挙げる苦闘の1年だった。その悔しさを胸に刻み、迎えた今季初戦。チームは白星発進を果たし、流れを大きく変えた。

勝利の立役者となったのが松尾将太郎と前田土芽の存在だ。松尾は12得点を挙げてプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出。前田は今季チーム初トライを含む2トライを奪った。ともに1996年生まれ、いわゆる“花の96年組”だ。開幕戦のメンバーには同学年が7人名を連ね、いまやチームの中核を担っている。

松尾は語る。「いまはチームの主軸になってきている選手が多い。クセは強いけど、それがこの学年の良さ」。29歳。ラグビー選手としては脂が乗る時期だが、松尾は自身の立場を冷静に捉える。前所属チームで出場機会に恵まれなかった時期もあった。その経験が、いまは知識と判断力となってピッチに還元されている。

前田との関係性も、チームの攻撃に奥行きを与える。小中学生時代の九州選抜で出会って以来、高校、大学、社会人と常に競い合い、同じ時代を生き抜いてきた二人である。開幕戦のトライシーンでは、言葉を交わさずとも同じ絵を描いていた。「前田が見えたから蹴った」という松尾の判断に、前田は「来る」と感じて走った。阿吽の呼吸が、結果としてトライを奪った。

フルバックの前田土芽選手も2トライの活躍をみせた

前田は今季のチームについて「一人ひとりが『自分が主役になる』という意識を持っている」と語る。プレシーズンから多くの組み合わせを試し、競争の中で力を伸ばしてきた。若手とベテランが混ざり合い、層は確実に厚くなった。96年組も、その中心にいる。「一番多い学年だからこそ、存在感を出さないといけない」。その自覚が、プレーの強度を押し上げている。

29歳という年齢について、前田は冗談交じりに「もうボロボロ」と笑う。仕事とラグビーを両立し、家族との時間を削りながら続ける競技人生。それでも「まだやれる」と言い切る。大きな目標は、けがなくシーズンを戦い抜き、常にチームの戦力であり続けることだ。

今節も注目は花の96年組である。松尾がゲームを支配し、前田が自由に走る。その背中を、同学年の仲間たちが支える。若さだけでも、経験だけでもない。悔しさを知る世代がチームを束ねるいまのLR福岡は、確実に昨季とは違う表情を見せている。一戦一戦を積み重ねた先に、ディビジョン2昇格への道が見えてくる。その現在地を測る次の80分は、96年組の真価を映し出す舞台となる。

(柚野真也)

試合詳細

見どころ・試合レポート一覧

ページトップに戻る

Teams

DIVISION 1

  • 浦安D-Rocks
  • クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
  • コベルコ神戸スティーラーズ
  • 埼玉ワイルドナイツ
  • 静岡ブルーレヴズ
  • 東京サンゴリアス
  • 東芝ブレイブルーパス東京
  • トヨタヴェルブリッツ
  • 三重ホンダヒート
  • 三菱重工相模原ダイナボアーズ
  • 横浜キヤノンイーグルス
  • リコーブラックラムズ東京

DIVISION 2

  • グリーンロケッツ東葛
  • 九州電力キューデンヴォルテクス
  • 清水建設江東ブルーシャークス
  • 豊田自動織機シャトルズ愛知
  • 日本製鉄釜石シーウェイブス
  • 花園近鉄ライナーズ
  • 日野レッドドルフィンズ
  • レッドハリケーンズ大阪

DIVISION 3

  • クリタウォーターガッシュ昭島
  • 狭山セコムラガッツ
  • 中国電力レッドレグリオンズ
  • スカイアクティブズ広島
  • ヤクルトレビンズ戸田
  • ルリーロ福岡
ページトップに戻る