2026.01.29[L戸田]「会社のために」。頂点を知る男は、誰よりも覚悟を決め、勝つために言い続ける

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第5節
2026年1月31日(土)12:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
ヤクルトレビンズ戸田 vs クリタウォーターガッシュ昭島

ヤクルトレビンズ戸田(D3)

ヤクルトレビンズ戸田の白井吾士矛(しらいあとむ)選手。ポジションはセンター

ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)に所属して3季目を迎えた主軸センター、白井吾士矛はいま、強い危機感を抱いている。

ディビジョン3でも他チームが積極的な強化を進め、競争力が一気に高まっている。この現状でL戸田をもっと強くし、勝利を重ねることで存在感を周知しなければ──。その思いが日増しに強まっている。

静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)から覚悟を決めて加入した1年目の2023年から主軸を担い、トップイーストリーグでの優勝に貢献した。「理想どおりの展開で、充実感が半端なかった」。しかし、猛者ぞろいのリーグワンに参入した昨季と今季は勝利数が減り、苦戦が続いている。

白井をはじめほとんどの選手がフルタイムで働き、ラグビーに割ける時間が限られるのは不利ではあるが、「言い訳にするつもりはない」。一方で、職場のサポートや同僚たちの熱い応援には心を動かされてきた。

「この人たちのために頑張りたい」

日常の声掛けがうれしく、モチベーションの源泉になっている。会社ではラグビー談義が「めちゃくちゃ盛り上がる」と笑い、31日の駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場でのホストゲームには多くの同僚が観戦に駆け付ける予定だ。

「L戸田が職場のエンゲージメント向上につながっていると感じるし、僕らがもっと活躍すれば会社の宣伝にもなると思う」

会社への感謝は尽きず、「会社のためになりたい」という思いが募る。リーグワンで勝ち星を積み上げ、実績を作れば、さらに手厚いサポートが得られる可能性も高まる──。そんな好循環を生み出すためには、「いまできることをやるしかない」。

現状を打破する道筋は見えている。かつて清宮克幸監督の下で日本一に輝いたヤマハ発動機ジュビロは、スター選手がそろっていたから勝てたわけではない。一人ひとりが自分の特徴に合った仕事を徹底し、組織としての強さを発揮したからこそ頂点に立てたと白井は考える。

「各々がやるべき仕事を明確にし、迷いをなくす。そうすればL戸田ももっと勝てるはず」

白井は続ける。

「コーチ陣は大きな方針を示してくれている。でも、それを実行するだけでは勝てない。選手の中で細部まで徹底的に落とし込む必要がある。グラウンド上で僕が言い続けることに意味があるし、言い続けなければいけない」

L戸田を背負う覚悟は、誰にも負けない。

(鈴木康浩)

2026.01.29[WG昭島] スクラムがすべて。今季初先発の男が、背中で示し、低迷するチームの起爆剤となる

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第5節
2026年1月31日(土)12:00 駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場 (東京都)
ヤクルトレビンズ戸田 vs クリタウォーターガッシュ昭島

クリタウォーターガッシュ昭島(D3)

クリタウォーターガッシュ昭島の栗原良多選手

ディビジョン2昇格を果たすためにも、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)にとって、これ以上の敗戦は許されない。長年チームの強みであったスクラムも、かつてのように圧倒して勝つような場面はなくなりつつある。だが、再び“WG昭島の強いスクラム”を取り戻すためには、やはりこの男の存在が欠かせないはずだ。

長年にわたりWG昭島のスクラムを支え、その土台を築いてきた栗原良多。低迷するチームを救うべく、今季初めて先発に名を連ねた。

「僕が出場する以上、スクラムを引っ張らないわけにはいかない。スクラムで勝つことで、チーム全体がスクラムを意識するようになり、相乗効果も高まる。まずは自分が見せることで、後輩たちにWG昭島の強みはスクラムだとあらためて植え付けたい。そこにフォーカスして戦いたいです」

フッカーとしてスクラムをリード

栗原にとってスクラムは、単なる前線の攻防ではなく、フォワード同士のコミュニケーションツールでもある。「スクラムで勝っている瞬間が一番ラグビーをしていて楽しいです。スクラムで圧倒することで、勝敗に大きく影響するだけでなく、チーム全体の勢いも作ることができる」と彼は言う。

リーグワンライジング2025でヤクルトレビンズ戸田と対戦した際には、試合終盤のスクラムで押し込まれ、ペナルティを与えられる場面があった。その悔しさは、栗原の中に強く残っている。今節はそのリベンジも懸かる一戦となり、負けたくない思いは強い。しかし、栗原がいまのチームに最も必要だと考えるのは、スクラムでの圧力だけではない。長年チームを見てきた経験から、他人のせいにするのではなく、自分たちの責任として捉える自責意識が不可欠だと話す。

「負けたときに周りのせいにしてしまう選手もいますが、それでは何も変わらない。まずは練習も含めて自分たちができることに集中できれば、チーム全体の意識も変わってくると思います」

スクラムを通じてチームの勢いを作り、自分の背中で後輩たちにプレーの意味や意識の重要性を示す。低迷するWG昭島において、栗原の存在は再びチームを引き上げる起爆剤となるはずだ。

(匂坂俊之)

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