2026.02.20[SA広島]ひたむきに、愚直に。「おって良かった」と言われる存在へ

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第7節
2026年2月21日(土)13:00 AGFフィールド (東京都)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs マツダスカイアクティブズ広島

マツダスカイアクティブズ広島(D3)

試合を終えて笑顔をみせるマツダスカイアクティブズ広島の横尾太一選手(写真中央)。「いまがラグビーをしていて一番楽しい」

「とにかく楽しみです。少しでも長い時間プレーしたいとずっと思っていたので、精一杯プレーしたい。とにかくひたむきに、走りまくって体を張りまくってチームに貢献していきたい」

今シーズン初めてスタメンに名を連ねた横尾太一は気合十分だ。父に誘われて3歳のころにスクールに初めて行ったときからハマりっぱなしのラグビーは、とりわけ体が大きいわけでも、目立つほど足が速いわけでもなくても、チームに貢献できるから好きでたまらない。

横尾が目指すのは、縁の下の力持ち的な選手だ。東海大学付属大阪仰星高等学校に入学すると周りはスター選手ばかりで、体つきから違った。その中で自分の生きる道を見つけていった横尾は、力を込めて言う。

「僕は、みんなに『おって良かったな』って思ってもらえる選手でありたいと思っているんです。みんながしんどいときに体を張れたり、誰も行けんようなところにサポートに行けたり、そういうことができる選手になりたいし、僕はそういう選手がラグビーではすごく重要だと思っているんです」

同期の笹岡海斗は、そんな横尾の魅力をこう語っていた。

「僕らは会社でも同じ部署なので昼ごはんも一緒に食べて、休みの日も一緒に風呂に行ったりしていますけど、横尾はいつもニコニコしていて明るいので一緒にいると僕もパワーをもらえる。でも試合になったら目の色が変わるんですよ。よく応援に来てくれる上司も横尾のファンで、試合になると普段と全然違うところが魅力だと言っていました」

一方、横尾も笹岡から好影響を受けていると言う。

「海斗が頑張っていたら、僕も頑張ろうと思える。そういう存在ですね。海斗は本当に真面目で、めちゃくちゃ努力家で、尊敬できるところがいっぱいあるので、一緒に試合に出られるのは本当にうれしいです」

二人は4月で入社して5年目を迎える。社会人として、ラグビー選手として、脂が乗る時期に差し掛かる中、笹岡は穏やかな笑みを浮かべながら語る。

「いまがラグビーをしていて一番楽しい。レベルの高い選手からいろいろなことを見て学んだり、アタックもディフェンスもどうやったらうまくいくかを考えたりするのが楽しくて仕方ない。練習の動画を家に帰って見ることは絶対になかったけど、いまはその時間が楽しいんです」

今シーズン、マツダスカイアクティブズ広島は勝ち続けている。その要因の一つに、レギュラーを狙う位置にいる彼らの充実感があることは間違いない。

(寺田弘幸)

2026.02.19[WG昭島]「言霊」を力に、前へ運ぶ“50キャップの3番”

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第7節
2026年2月21日(土)13:00 AGFフィールド (東京都)
クリタウォーターガッシュ昭島 vs マツダスカイアクティブズ広島

クリタウォーターガッシュ昭島(D3)

クリタウォーターガッシュ昭島の栗山塁選手「自分から出ていくスクラムを作り、チームを押し上げたい」

クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)の不動の3番として、ここ数年、試合に出場し続けてきた栗山塁。しかし今季の開幕戦、彼の姿は見られなかった。だが、そこから栗山は粘り強く準備を重ね、今節のマツダスカイアクティブズ広島戦で節目の50キャップ到達を迎えようとしている。

開幕戦から2試合の欠場の悔しさは大きかった。「出られないのは仕方ない」と受け止めつつも、練習やスクラムでの声出しをとおしてチームに貢献し、自らのコンディションを高めることに集中。日々の準備を怠らず、常に100%で取り組んだ結果、3試合目からようやく定位置を取り戻した。

そんな中で栗山が最近意識しているのが「言霊」の力だ。

「言霊は本当にあると思っています。『できる』『勝てる』『自分は強い』と口に出すことで、実際にそうなることがあります。だから自分でも意識して前向きな言葉を発するようにしています」

この姿勢は、開幕戦以来白星から遠ざかるWG昭島にとって、いま最も求められているメンタリティーでもある。

さらに、昨季までWG昭島のアシスタントコーチを務めた山村亮(現・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ アシスタントコーチ)から授かった教えも、栗山の土台となっている。「亮さんがやってくれたことは当たり前ではなかった。スクラムでギアを上げる姿勢や、チームを引っ張る考え方は、自分たちが引き継ぐべきもの」と胸に刻み、「自分がスクラムを引っ張っていく」という言葉を体現する。

「自分から出ていくスクラムを作り、チームを押し上げたい。まだ力不足ですが、少しずつできるようになってきました。悪いときでも常にプラス思考で、良い方向を向くことを意識しながらプレーしています」

そして迎える50キャップ。そこにあるのは、単なる出場数以上の重みだ。

「達成したら一番に伝えたいのは両親。ずっと応援してくれているので、親孝行にもなる」

積み重ねてきた日々が形になる舞台で、栗山はスクラムの最前列に立つ。押すのは相手だけではない。停滞する空気ごと前へ運ぶ強い意志を胸に、WG昭島の勝利をその両肩に乗せて、再びグラウンドへと踏み出す。

(匂坂俊之)

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