2022.03.21NTTリーグワン 2022 D1 第10節レポート(横浜E 20-9 トヨタV)

NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第10節 交流戦
2022年3月18日(金) 19:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
 横浜キヤノンイーグルス 20-9 トヨタヴェルブリッツ

横浜キヤノンイーグルスの左から、庭井祐輔ゲームキャプテン、沢木敬介監督、小倉順平選手

横浜キヤノンイーグルス
沢木敬介監督

「難しいコンディションで、このメンバーでしっかりタフに戦えたことが一番の収穫。前半、この天候だともう少しスマートにプレーできたと思う。FWが我慢強いプレーができたと思う。来週の東京サントリーサンゴリアス戦に向けて勢い、いい流れができたと思う。ありがとうございました」

──前節の試合後の記者会見で、切り替えて一喜一憂しないことが大事、それを練習で取り組むと言っていたが、どのような取り組み、改善をしたのか。また田村キャプテンの欠場理由は?

「いいプレーしても悪いプレーしても、次もっとできるマインドセットを変えるということに取り組んだ。庭井と順平(小倉)とジェシーと嶋田がチームをいい雰囲気にもっていってくれた。田村選手は故障だ」

──今日の天候でロースコアになると予想されたなかで、前半からトライを狙いに行くことが多かった。どのような指示を出したのか。

「今日のこの天候だとボールを持つのが難しい。雨も想定して練習しているが、寒いというのが一番選手にはダメージがあったようだ。ボールを持たずにどのエリアでプレーするか、ということに関して後半は順平(小倉)がしっかりリードできた」

──ハーフタイム前、自陣で攻め込まれて逃げ切ったところ、ノートライに抑えたところがあったが、どのようにみていたのか。

「今日の試合は我慢比べだった。見ていてわかるように、タフにエネルギーを感じるディフェンスだったと思う」

横浜キヤノンイーグルス
庭井祐輔ゲームキャプテン

「今日の試合は勝てたことが一番の収穫だったと思う。メンバーも普段のメンバーと少し変わり、入ってきたメンバーが活躍してくれるだろうと自分たちにはわかっていたことだが、その期待に応えてくれた。準備期間は短かったが、その中でベストな準備をすることができたのではないか。それが今日の結果に表れたと思う」

──今日の天候でロースコアになると予想されたなかで、前半からトライを狙いに行くことが多かった。どのような指示を出したのか。

「全体として沢木監督のいう通りだが、フォワードとしては、相手にボールが渡ることが多くなるし、その中で相手はフィジカルのチームでそのチームに対して低いプレーやタックルといった、競っている部分でしっかりプレッシャーをかけようとした。セットプレーはうちのチームの今一つ鍵になっている部分なので、結果としてプレッシャーをかけることができた。そういう意味ではプランを遂行できた」

──スクラムに関して、おそらく3本目くらいからいい形に修正できていたかと思うが、どのように修正していったのか。

「最初スライドインのところ反則を取られたが、感覚としてはそんなに悪くない印象だった。フロントローの3人で話したが、そんなに悪くない印象だった。レフリーとのコミュニケーションの中で少し意見が違っている部分があり、そこをしっかり話しながらできたことがよかった。自分からレフリーにいうことはそれほどなかったが、ヒットがしっかりできて相手が下がったところで落ちたシーンがあり、こちらから今のプレーは相手の反則ではないかとレフリーに言った」

──トヨタヴェルブリッツは順位、勝ち点が近い相手だったが、この1週間、どのように意識して準備したのか。

「トヨタヴェルブリッツはトップ4のチーム、もちろん意識したし、対策もしたが、準備の段階で一番重きをおいたのは自分たちがどうするか、そこにフォーカスした」

──10-9になった後、相手スクラムでペナルティとってPGを決めたところ、あれは大きかったと思うが、スクラムの前に何を話していたのか。また寒さはどのくらい大変だったのか。

「スクラムについては敵陣、ペナルティを取りに行くというまでの話はしなかったがプレッシャーをかけにいこうとずっと言っていて、みなで共通認識をもっていた。寒さについては後半始まる前は震えが止まらなかった」

──トヨタヴェルブリッツ相手にFWで勝てたということはチームにとってどういうプラスになるか。

「大きな相手にしつこく粘り強くできたのは自信になる。このスタンダードを下げず、ここを最低ラインにしていけば他のチームにも勝てると思う」

横浜キヤノンイーグルス
小倉順平選手

「まず勝てたことをうれしく思う。この天候の中で沢木監督が言ったように、前半のコントロールはもう少し割り切ってやってもよかったかなと思う。反省を次に生かし、チームが勢いにのってシーズンまだ試合はあるので、勝ち続けられるように頑張りたい」

──後半ロングキックで自陣を取り切ったのは誰かの指示だったのか、または自分の判断か。

「ハーフタイムにバックスで話もしていたし、コーチからも指示があったので、後半はそのようにした」

──雨だけではなく風も非常に影響したかと思うが、キック、またマネージメントで心掛けたことを聞かせてほしい。

「前半、風下でちょっとボールを持った時点でミスになっていた。ここはもっと早く気づいて修正しなければいけなかったかと思う。後半は風上でわりと早く蹴るということをチーム内で統一できた。FWにはありがとうございます、すごくよかったですと言いたい」

トヨタヴェルブリッツの左から、姫野和樹 共同キャプテン、高橋汰地選手、サイモン・クロン ヘッドコーチ

トヨタヴェルブリッツ
サイモン・クロン ヘッドコーチ

「前半はテリトリー、ポゼッション、どちらもコントロールはできたと思う。前に進めることができていたし、ペナルティにしても相手にタックルをさせるプレーができていた。前半最後に関しても、うまくチャンスを作るシーンがあった。しかしながら後半、テリトリー並びにポゼッションのコントロールがうまくいかず、ラインアウトもなかなかうまくいくシーンがなく、相手へのプレッシャーを軽減してしまうというシーンが見られた。総括して後半プレッシャーをかけきれることができなかったところ、また準備のところでも次の試合につなげるものがあると思う」

トヨタヴェルブリッツ
姫野和樹 共同キャプテン

「監督の言った通りであるが、前半いい形で自分たちのやりたいプランニングはできていた。後半は相手の変えてきたプランニングに対し、少しアジャストできなかった。後半入りのところは、今シーズン自分たちの課題でもあるかなと思っている。また準備の段階で問題があったのかというところも突き詰めていきたい。自分たちとしては痛いゲームを落としたなと残念な気持ちだ」

──後半入りについて、相手がどのように戦い方を変えてきたと感じたか。

「松井千士選手など速い選手を入れてきて、アクセントを加えてきたところでまんまとやられたと思っている。前半は自分たちのペースでやれていたが、後半は横浜キヤノンイーグルスが自分たちのペースに付き合わない戦術に対し、自分たちが相手のペースに飲まれた感じになった」

──前半最後、3点を取る手もあったかと思うが、あえてトライを取りに行って、かなり惜しかった? また、インゴールドロップアウトを避けるために違う攻め方があったのかなど、あの場面を振り返ってみてほしい。

「自分としては3点取りにいって前半を終えようと思ったが、トライを狙いたいということ、FW陣も自信があるということで尊重してキックという形でいった。結果としてはゴールラインでボールを押さえられず終わってしまったが、選択肢に関しては、たられば、なので、チームの意見を尊重した上で選択した自分の責任だと思っている」

──会見冒頭、準備の段階で反省することがあったと言っていたが、最近スティーブ・ハンセン氏もいらっしゃり、いろいろ変わっている部分もあると思うが、準備の点ではどういうところが悔やまれる点になるか。

「今回はイレギュラーでショートウィークだった。今シーズンショートウイークは初めてだった。またトヨタヴェルブリッツはナイターゲームがかなり久しぶりだったし、ナイターゲームが初めての選手もたくさんいたということもあり、個人としてもチームとしても準備の仕方が正しかったのかというのを突き詰めるいい経験になった。もう少しチームでコネクトする時間があってもよかったと思うし、チームで突き詰めるところは突き詰めることができたのではないかと思う。さらに雨でのプランニングに関しても、同じ絵を見れていたかというと少し疑問がある。そこも突き詰めないといけない」

トヨタヴェルブリッツ
高橋汰地選手

「難しい状況での試合だったが、自分たちではコントロールできないし、そこは横浜キヤノンイーグルスも一緒なので、そこを言い訳にするのではなく、トヨタヴェルブリッツらしさのフィジカルを生かして前面に出して相手にプレッシャーをかければ結果は変わっていたのかと思っている。個人的には久しぶりの公式戦で、思い切ってプレーしようとしたがなかなか自分らしさをうまく出せずに、FWやチームの皆に引っ張ってもらう形になってしまった。個人としてもチームとしても課題が残る試合だったと思う」

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