NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第10節(交流戦)
2026年3月1日(日)14:30 ヤマハスタジアム (静岡県)
静岡ブルーレヴズ 24-57 東京サントリーサンゴリアス
162cmでも物怖じせず、果敢に攻める。敗戦の中で見えた光明
静岡ブルーレヴズの細矢聖樹選手。「あれぐらいのテンポで出してくれると、スペースもたくさん出てきます」と藤井監督も評価「近くの人とも遠くの人とも本当に基礎的な部分の細かいコミュニケーションを取ることを今日は意識して、ほんの些細なことでも全部言うようにしていました」
後半15分に出場してから試合の流れを大きく変えたリーグワン出場2試合目のスクラムハーフ・細矢聖樹は、静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)に目立っていたミスを減らすために意識したことをこう語った。
ヤマハスタジアムでは今季最多失点の大敗となった東京サントリーサンゴリアス戦は、レヴニスタ(静岡BRファンの呼称)にとって非常に残念な試合になってしまったが、後半19分以降のスコアは19対5と、細矢をはじめとする交替出場の選手たちがチームを勢い付け、今後に向けての光明となった。
162cm/63kgの細矢だが、肝の太さや冷静さは大卒1年目のルーキーとは思えない。初出場となった前節・三重ホンダヒート戦でも投入早々から落ち着いた球さばきを見せ、いきなり初トライかというシーンも作った。今節で反撃の狼煙となった後半22分のダニエル・マイアヴァのトライも、細矢の相手のスキを突くランプレーが起点となっている。
細矢の持ち味について「高校時代から本当に落ち着いていますし、相手を騙すプレーがうまいです」と語ったのは、國學院大学栃木高等学校の1年先輩で、プロになって再び同チームになった北村瞬太郎。その言葉どおり、大学時代よりもプレッシャーが数段増したリーグワンの舞台でも、その特長を存分に発揮し、物怖じすることなく積極的にコミュニケーションを取りながらチームをコントロールしている。
藤井雄一郎監督も「(細矢は)本当に球出しも早いですし、自分でも果敢に攻めていくので、スクラムハーフらしいスクラムハーフだと思います。あれぐらいのテンポで出してくれると、スペースもたくさん出てきますし、今日は若い選手が良い活躍したと思います」と細矢だけでなく、初キャップとなった杉本海斗やジャック・ティムらの働きも称えた。
細矢自身は「良い緊張感で試合に入り込むことができました。でも、まだまだだと思いますし、試合に負けてしまっているので、9番として本当に勝ちにこだわってやりたいです」と、自信を深めつつもすぐに次へ目を向ける。
その堂々とした立ち振る舞いや身にまとうオーラは、彼の体を一回り大きく見せている。
(前島芳雄)
静岡ブルーレヴズ
静岡ブルーレヴズの藤井雄一郎監督(右)、クワッガ・スミス キャプテン静岡ブルーレヴズ
藤井雄一郎監督
「いまはけが人が多くて、その中でも良い流れを自分たちで作りたいということで若い選手を今日はたくさん出しました。80分よく頑張りましたね。いろいろなミスで得点は取られてしまいましたが、ハーフタイムで、たくさんの人に応援に来てもらっている中でこのまま終わるわけにいかないということを伝えました。最後にトライも取るなど、選手は本当に奮起してくれました。ずっと下ばかり向いているわけにいかないので、また立て直して、次に向かっていきたいと思います」
──前半のディフェンスに関してどういったところが課題だったと感じていますか。
「もちろんシンビンの影響もあったと思いますけど、良い形でアタックできているときに最後でミスしてしまったり、そのトランジションのところが少し良くなかったりしたと思います」
静岡ブルーレヴズ
クワッガ・スミス キャプテン
「今日は非常に悔しい結果になってしまいました。ファイトの部分ではすごく良かった部分もありましたが、前半は特に自分たちのミスが多くて、そこから東京サントリーサンゴリアスにトライを取られることが多くなってしまいました。ただ後半は、自分たちのミスも減り、良い形を作りながらトライを取ることができたと思いますし、そこは修正できたと思っています。ここからバイウィークを挟んで自分たちの修正点をしっかりと見直して、次の試合に向けて頑張っていきたいと思います」
──前半のディフェンスに関してどういったところが課題だったと感じていますか。
「前半で言うとハイボールからのミスもあったと思います。そこからボールを取られてトライにつなげられてしまったことがありました。大事な選手であるマロ(・ツイタマ)がいなくなった時間に、ポイントをたくさん取られてしまったということがあると思っています」
東京サントリーサンゴリアス
東京サントリーサンゴリアスの小野晃征ヘッドコーチ(右)、サム・ケイン キャプテン東京サントリーサンゴリアス
小野晃征ヘッドコーチ
「はじめに、両チームの関係者、ファンのみなさん、本日はありがとうございました。静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)さんは勢いある強いランナーが多いチームです。その相手に、自分たちのラグビーをしっかり最初から見せたいという気持ちで1週間準備してきました。その中で50~60分は自分たちのラグビー、勢いでプレーすることができました。静岡BRさんの勢いもありましたが、それを止めて最後もトライを取り切って終われたのは、チームにとってポジティブな点だと思います。引き続きチームとして勝つ準備をしていきたいですし、連戦が続くので、しっかり毎週課題を探しながら、積み重ねていきたいと思っています」
──2月に入ってから試合ごとに得点が伸びてハイスコアが続いていますが、攻撃で良くなっている点はどんなところでしょうか。
「シンプルに15人がアタックに参加したいという気持ちがあり、みんな立ち上がっているというのは大きく変わったところだと思います。15人が準備していたら、どのスペースでもアタックできていると思います。特に今日は9番、10番の選手たちが早い判断をした上で、チームを前に運べたと思っています」
東京サントリーサンゴリアス
サム・ケイン キャプテン
「このスタジアムでの試合はビッグチャレンジになるというのは分かっていましたし、チームとして一貫性を持ってプレーしたいと思って取り組んできました。自分たちのプレーやスキルを使う上での規律をしっかり守ることができたと思っています。ここで勝ち点5を取って終われたのは求めていたものですし、非常に良かったと思います。来週も試合があるので、それに向けてビルドアップしていければと思っています」
──2月に入ってから試合ごとに得点が伸びてハイスコアが続いていますが、攻撃で良くなっている点はどんなところでしょうか。
「バラエティーよくできているところが今日はあったと思います。フォワードで前に出て、バックスはそこでボールをスペースに運んでチャンスを生かし切るというところは、チーム全体として良いスキルでできています。共通認識をもち、セイムページ(戦い方・ビジョンの共有)を見ながらアタックができているのは、すごくポジティブなところだと思っています。ターンオーバーのボールやキックレシーブのところでもオフロードを使うなど、アタックでもうまくいっていると思います」



























