2026.04.18NTTリーグワン2025-26 D1 第15節レポート(三重H 5-49 BR東京)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第15節(リーグ戦)カンファレンスB
2026年4月17日(金)19:00 秩父宮ラグビー場 (東京都)
三重ホンダヒート 5-49 リコーブラックラムズ東京

ようやく訪れたチャンスで一発回答。今季初出場・初トライは準備の賜物

今季初出場・初トライ、三重ホンダヒートの渡邉弐貴(わたなべそうき)選手

試合終了が近づく夜の秩父宮ラグビー場に、三重ホンダヒートファンの歓声が響いた。テビタ・リーのキックを追い掛けた渡邉弐貴が、トライゾーンへ飛び込む。「絶対にトライを取るんだ」という決意を体現するかのように、不規則に転がるボールへ飛びかかり、必死に抱きとめた。

「かなり緊張していたので、頭からダイブするような形になってしまって……。とにかく、押えられて良かったです」

そう語る渡邉の表情には、安堵と達成感がにじんでいた。

結果はリコーブラックラムズ東京に5対49と大差を付けられての敗戦。しかし、彼にとってこのトライがもつ意味は、スコアだけで語れるものではなかった。

プレシーズンでは好調を維持しながらも、開幕から出場機会に恵まれなかったが、歩みを止めることはなかった。「自分でも調子の良さは感じていました。出られない時期もその感覚を維持できるようにして、いつ選ばれても良いように準備しました」と渡邉は振り返る。チャンスを待つ時間もまた、積み上げの時間だった。

ノンメンバーとして過ごす日々も、決して受け身ではなかった。相手の戦術を再現し、スタートメンバーにプレッシャーを掛け、底上げに貢献する。その積み重ねが、訪れた出場機会でのプレーにつながった。さらに、来季の移転先である栃木県での普及活動にも取り組んできた。國學院大學栃木高等学校出身の渡邉にとって、その地は単なる移転先ではなく、自身のルーツの一つでもある。

「本当は宇都宮で試合に出たかったですけどね(笑)。ただ、栃木のファンの方々の姿を見たり、母校の後輩を教えに行ったりして、『まだまだラグビーがやりたい』という気持ちが、より一層強くなりました。このチームとともに栃木に行けるように頑張りたいです」

もどかしさを抱えながらも、自らを高め続けてきた日々。その先にたどり着いた今季初出場、そして初トライだった。そして今季から伸ばし始めた長髪にも、彼なりの決意が込められている。

「短髪の時期が長かったので、イメージチェンジです。これで少しでも目立てたらと思って!」

軽やかな言葉の奥にあるのは、チャンスをつかみ取りたいという強い思いだ。

移転までに残された試合はあとわずか。ラグビー人生をつなげるために、渡邉弐貴は“目立つ準備”を整え、次の機会をいまかいまかと待ちわびている。

(籠信明)

三重ホンダヒート

三重ホンダヒートのキアラン・クローリー ヘッドコーチ(右)、フランコ・モスタート ゲームキャプテン

三重ホンダヒート
キアラン・クローリー ヘッドコーチ

「われわれは前半の立ち上がりで良いスタートを切ることができませんでした。3回連続でミスを犯し、それが相手のトライや失点につながってしまいました。また、そのあとのキックオフでも再び失点につながるミスがありました。そのようなエラーが続いたことが本日の敗因です。ツキにも恵まれず、何もかみ合わない1日だったと思います。リコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)さんには、『勝利おめでとうございます』と伝えたいです。彼らには、非常に良い形でプレッシャーを掛けられました。とても悔しく思っています。特に今日のように多くのファンの皆さまが会場に来てくださる中で、われわれのパフォーマンスが伴わなかったことについては、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。この悔しさを次の試合につなげていきたいと思います」

──次の試合に向けてどのように改善していきますか。

「前半に関しては、ターンオーバーの多さやミスの多さ、それによってペナルティを重ねてしまったことが最大の課題だと思います。特にボールリテンション、ボールキープ、そしてオフロードパスをするかどうかの状況判断が、今日はかみ合っていませんでした。セットピースについてはそれほど悪くなかったと思いますが、それ以外の部分、特にボールキープ率の向上を次の試合に向けて改善していきたいと考えています」

三重ホンダヒート
フランコ・モスタート ゲームキャプテン

「BR東京さんはリーグの中でも最も安定感と一貫性のあるチームだと思っていましたし、今晩の試合でもそれがパフォーマンスに表れていました。われわれもチャンスは作り出せていたものの、最後の1本のパスがつながらず、チャンスをモノにすることができませんでした。自分たちの仕事を遂行できなかったと感じています。月曜日からしっかりと課題を振り返り、それを次の試合のパフォーマンスにつなげていきたいと思います」

──このような試合のあと、どのようなマインドセットをもっていますか。

「ラグビーとは実に不思議なスポーツです。先週うまくいったからといって、必ずしも今週もうまくいくとは限りません。そのようなアップダウンがあるものだと思います。われわれはいま、その学習曲線の途中にいる段階です。今季をとおして、うまくいっていた点も多くありました。ただ、今日は少し頬を叩かれたような、目を覚まさせられる試合でした。ディフェンス面やフィジカルの面では良かった部分もありましたが、最後のパスがつながらなかったり、ボールキープに失敗したり、状況判断の面でかみ合わない場面が多くありました。それらをしっかり振り返り、修正につなげていきたいと思います」

リコーブラックラムズ東京

リコーブラックラムズ東京のタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(左)、TJ・ペレナラ キャプテン

リコーブラックラムズ東京
タンバイ・マットソン ヘッドコーチ

「この試合に向けて掲げていた目標を踏まえれば、われわれにとって非常に大きな5ポイントでした。選手たちを本当に誇りに思います。おそらく今季のベストパフォーマンスを見せることができたのではないでしょうか。試合は数多く行われますが、その中でも特に重要なゲームというものがあります。誰のためにプレーするのかという点を踏まえて考えると、今日は本当に大切な試合でした。その中で戦った選手たちの姿、そしてクラブのメンバー(※松橋周平がクラブキャップ数100、大西将史がクラブキャップ数50を達成した)にとって特別な試合で見せてくれたパフォーマンスを誇りに思っています」

リコーブラックラムズ東京
TJ・ペレナラ キャプテン

「勝ち点5を取れたこともそうですが、試合の入り方が非常に良かったです。直近の2試合は良い形でスタートできず、ビハインドの状態から試合を進める展開になっていました。しかし、今日は素晴らしい形で試合に入ることができました。スコアや順位表も重要ではありますが、今日はクラブレジェンドの一人である松橋周平が100クラブキャップを達成しました。日本ではこの数字に到達するのは簡単なことではありません。大学を経てプロになり、24〜25歳になるまで出場機会を得られない選手もいます。そのような環境の中で、クラブで100試合に出場するのは、本当に素晴らしいことです。彼のためにこのような試合ができたことをうれしく思いますし、チーム全員を誇りに思います」

──松橋選手はどのような存在ですか。

「グラウンド上ではみなさんが見ているとおり、相手を苦しめることができる選手です。フィジカルが強く、ブレイクダウンやハードキャリーができ、タックルも優れています。大柄ではありませんが、非常にタフなプレーができる選手です。ただ、クラブにとって最も大きな価値は、彼のリーダーシップにあると思います。キャプテンは私が務めていますが、彼の意見をよく聞いています。私は日本人ではなく、異なる環境で育った選手たちをリードするのは簡単ではありませんが、その中で松橋がリーダーシップを発揮してくれています。ロッカールームでの姿勢など、外からは見えない部分での振る舞いが特に大きく、私はその点をとても高く評価しています」

試合詳細

見どころ・試合レポート一覧

ページトップに戻る

Teams

DIVISION 1

  • 浦安D-Rocks
  • クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
  • コベルコ神戸スティーラーズ
  • 埼玉ワイルドナイツ
  • 静岡ブルーレヴズ
  • 東京サンゴリアス
  • 東芝ブレイブルーパス東京
  • トヨタヴェルブリッツ
  • 三重ホンダヒート
  • 三菱重工相模原ダイナボアーズ
  • 横浜キヤノンイーグルス
  • リコーブラックラムズ東京

DIVISION 2

  • グリーンロケッツ東葛
  • 九州電力キューデンヴォルテクス
  • 清水建設江東ブルーシャークス
  • 豊田自動織機シャトルズ愛知
  • 日本製鉄釜石シーウェイブス
  • 花園近鉄ライナーズ
  • 日野レッドドルフィンズ
  • レッドハリケーンズ大阪

DIVISION 3

  • クリタウォーターガッシュ昭島
  • 狭山セコムラガッツ
  • 中国電力レッドレグリオンズ
  • スカイアクティブズ広島
  • ヤクルトレビンズ戸田
  • ルリーロ福岡
ページトップに戻る