NTTジャパンラグビー リーグワン 2025-26
ディビジョン2 第1節
2025年12月13日(土)12:00 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 14-40 花園近鉄ライナーズ
かつての本拠地で始まった新章。万雷の拍手は歓迎の証
「絶対に負けたくない相手でした」
花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)の一員として、最初の公式戦に臨んだ藤原恵太。その対戦相手は、昨季まで6シーズン在籍した豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)だった。かつての仲間と幾度となく汗を流したパロマ瑞穂ラグビー場で、その存在は一際輝いて見えた。
藤原が話したのは、大好きなチームでプレーできることの喜びだった。「もちろんS愛知にリスペクトはありますが、31歳になって地元の大阪に戻ってこられたことがうれしいですし、チームメートやパッセンジャー(花園Lファンの呼称)の方々も温かく迎えてくれました。このチームでラグビーができることは幸せです」。
スクラムハーフとして、攻守両面のコントロールや精度の高いキック、ときおり自らボールを持ち出す攻撃的な姿勢はさらにレベルアップした感がある。後半37分にベンチへ退く際には、スタンドの花園Lファンから万雷の拍手が送られた。それはファンからの歓迎の証であり、藤原がこの試合にもたらした成果の“答え”だった。
そして何よりも、藤原には「まだまだ成長したい」という強い渇望がある。「これまでも良いものを学んできましたが、クウェイド・クーパー(アタックコーチ)とウィル・ゲニア(スキルコーチ)がいることで、新しいものを吸収できています」。ともに昨季限りで引退したレジェンドの指導を仰ぎ、自身にまだ伸びシロがあることに気付いたという。
「これまで自分の中で感覚的に分かっていたものを、二人はしっかり言語化して伝えてくれます。このチームに来たことで、もっとレベルアップできるきっかけになっています」
これからの藤原のラグビー人生は、どんな物語を描いていくのだろうか。本人はこう話す。「ライナーズにとって、かけがえのない選手になりたい」。その第一歩目を古巣相手に勝利という結果で踏み出した。“藤原恵太の新章”が始まっている。
(齋藤弦)
豊田自動織機シャトルズ愛知
豊田自動織機シャトルズ愛知の徳野洋一ヘッドコーチ(左)、中野豪 共同キャプテン豊田自動織機シャトルズ愛知
徳野洋一ヘッドコーチ
「まず、今季この地で開幕を迎えることができたということ。そして、この素晴らしい会場を、運営の方を含めて、準備いただいた方々にチームを代表して御礼申し上げたいと思っています。ありがとうございます。そして、勝ち点を獲得された花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)のみなさんにも、おめでとうございますという言葉をお送りしたいと思います。
試合につきましては、点差が示すとおり、完敗したというのが率直な感想かなと思っています。ただ、まだ開幕戦ですし、お互いうまくいかない点も多いというところで、このプレシーズンの準備が悪かったというわけではないと思っています。今日のこの結果をしっかり受け止めながら、次にどうやって自分たちのラグビーを機能させていくのかというところを次節に向けて準備したいと思っております。本日はありがとうございました」
──開幕に向けて準備してきた中で、試合の中でそれがうまく発揮できなかった部分はどんなところでしょうか。
「花園Lさんのプレッシャーがキツかったというところと、あとはやはりプレシーズンのトレーニングマッチとこのリーグワンの公式戦というのは、緊張感も変わってくるというところだと思っています。そういったところが少し選手の硬さを生んだポイントかなと思っています。準備してきたところと、実際のゲームで起こることというのは少し違う部分があって、そういったピクチャーが変わるごとにアジャストしていくところに選手が慣れていないのかなと思います」
豊田自動織機シャトルズ愛知
中野豪 共同キャプテン
「本日はひさびさのパロマ瑞穂ラグビー場で、チームとしてもホストゲームということで、いろいろな方のサポートをいただき、ありがとうございました。
試合としては、徳野さん(徳野洋一ヘッドコーチ)も言ったとおり、開幕に向けた準備の部分ではチームとして良かったと思いますが、試合の中で規律の部分をはじめ、チーム全体の歯車がなかなかかみ合わずに試合が終わってしまった形で、その上で花園Lさんが上回ったという印象でした」
──共同キャプテンとして初めての試合に臨みました。次節に向けてどんな声掛けをチームにしていきますか。
「これまでラグビーをしていて、初めてのキャプテンとしての試合だったので、個人としてもかなりいい経験になりました。次に向けては、個人の成長もそうですけど、チームとして準備の部分をもっとしっかりする必要があるかなと思うので、一人ひとりが個人の役割をもっと理解して全うしていこうと伝えていきたいです」
花園近鉄ライナーズ
花園近鉄ライナーズの太田春樹監督(左)、ピーター・ウマガ=ジェンセン共同キャプテン花園近鉄ライナーズ
太田春樹監督
「ゲームの内容としましては、ゲームプランを遂行できず、前半は少しつまずいたところがありました。ただ、それも含めていい学びになったと思います。豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)さんの力強いアタックに対してしっかりディフェンスできたというところはよかったと思います」
──開幕前から準備してきたものはどれくらい発揮できたのでしょうか。
「まだまだ課題は多いですが、今季は特にディフェンスの部分を強化ポイントに挙げて取り組んでいます。その点で言えば今日は100点中85点以上の点数がついてもいいと思います」
花園近鉄ライナーズ
ピーター・ウマガ=ジェンセン共同キャプテン
「前半は最初にトライを二つ取って、流れがそのままいくのかなと思っていましたが、チームとしてはそこから前に出られませんでした。ゲームがそのような流れになったのは、われわれリーダーたちがそういったゲームプランをそのまま遂行できなかったところに要因があると思います。後半に入ってからはフォワードをもう少し前に出させて、そこからバックスで勝負という展開にもっていくことができたので、後半もいいトライが取れたかなと思っています」
──日本での最初の試合が双子対決(S愛知のトーマス・ウマガ=ジェンセンは実兄)となりましたが、感想を教えてください。
「すごく奇跡的だと思います。双子そろって同じ試合で初キャップを記録したなんて、なかなか経験できないことです。私たち二人にとってもスペシャルな試合になりましたし、家族にとってもすごくスペシャルな試合になったと思います」



























