2026.01.18NTTリーグワン2025-26 D2 第4節レポート(RH大阪 35-40 花園L)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第4節
2026年1月17日(土)14:30 ヤンマースタジアム長居 (大阪府)
レッドハリケーンズ大阪 35-40 花園近鉄ライナーズ

「“大阪締め”をしてもらわないと」。その重責を知るからこそ、新キャプテンに寄せる思い

レッドハリケーンズ大阪の杉下暢選手(写真右)

ホストチームのレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)は粘り強く戦ってはいるものの、開幕から連勝中の花園近鉄ライナーズの圧に押され、試合時間が残り30分を切るまで、スコアは0対33。双方のファンが多く駆け付け、1月17日に行われたリーグワンの全試合の中で最も多い10,249人が見守る試合だった。“大阪ダービー”を謳いながら一方的なゲームにしてしまっては、勝ち負け云々の前に物足りない。

「1万人も来てくださっているのに、まずいぞ、まずいぞ、と思っていました」

試合後にそう振り返ったのは、昨季まで3年間キャプテンを務めた杉下暢だ。184cmでロックの選手としては決して大きくはないが、RH大阪らしい泥臭く献身的なプレーでチームを支えている。高校途中でラグビーに転向するまで続けていた野球でも「固め打ちタイプだった」ようだが、この日も決めて2試合連続でトライ。さすが、責任感ある前キャプテンだ。残り10分を切ったところで2トライを挙げ、大阪ダービーらしい盛り上がりに大きく貢献した。

怒涛の巻き返しを図ったが‥‥

杉下のトライを含め、RH大阪は5つのトライと5つのコンバージョンゴールで怒涛の巻き返しを図ったが、最終スコアは一歩及ばず35対40。杉下は、この日の反省点や今後に向けた課題などについていつもどおり聞き手を楽しませる心配もしながら語ったあと、最後にこう話した。

「新キャプテンに、“大阪締め”をしてもらわないと」。

“大阪締め”とは、2シーズン前からホストゲームで勝利した際に行っている大阪ではベーシックな締めの手拍子だ。キャプテンまたはゲームキャプテンが音頭をとる。杉下自身は、昨季までの2シーズンは負傷した状況で開幕を迎えていたこともあって、大阪締めの音頭をとる機会は多くなかった。それでも、新キャプテンの島田久満にやらせてあげたいというのだ。いや、あまり機会に恵まれず「来てくださった方たちと一緒に大阪締めをしたい」と度々口にしてきて、キャプテンの苦労も分かるからこそ、やらせてあげたいと思うのだろう。

大阪締めをするには、6点足りなかった。けれど、ホスト開幕戦に比べれば、あと一歩のところまで近付いた。キャプテンのバトンを渡した島田に、次こそは大阪締めをさせてやりたい。立場は変わっても、杉下は新キャプテンが率いるRH大阪をプレーで支え続けてゆく。

(前田カオリ)

レッドハリケーンズ大阪

レッドハリケーンズ大阪の松川功ヘッドコーチ(右)、山口泰輝バイスキャプテン

レッドハリケーンズ大阪
松川功ヘッドコーチ

「開催にあたりまして、協会関係者の皆さま、レフリーの皆さま、ありがとうございました。また、大阪市民の皆さまをはじめ、1万人を超える多くの方たちにお集まりいただいた中で試合ができたこと、本当にうれしく思っています。私自身も、ワクワクしながら試合を見ることができました。

(優勝経験のある)チャンピオンチームである花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)さんに挑むということで、今週はチャレンジャーとしてアグレッシブに挑戦していくことをテーマとし、準備してきました。80分間をとおして、戦う姿を見せることができました。そこはチームとして誇りに思っています。ただ、5点足りませんでした。そうした部分は、次のゲームに向けてまた積み上げていきます。ありがとうございました」

──「5点足りなかった」ものの、終盤の約20分で7対40から35対40にまで迫りました。そこから感じる手ごたえや課題があれば教えてください。

「後半の戦い方や点の取り方は、われわれの戦い方だったかと思います。けれど、80分すべてを振り返ったときに、『じゃあ前半は何をしているの?』というところだとも思います。点差が開いてしまって『もう追い付くしかない』となってから一つにまとまるのではなく、点数がイーブンまたはどちらに転ぶか分からないときにも一つひとつのプレーに思い切りの良さを持つ必要があるのではないかと感じています」

レッドハリケーンズ大阪
山口泰輝バイスキャプテン

「協会の皆さま、レフリーの皆さま、ありがとうございました。今日はたくさんの方に会場まで足を運んでいただき、チームとして本当にうれしく思っています。ゲームを見に来てくださった方たちに感動や勇気を与えられるようなゲームをしたいと、あらためて感じました。

花園Lさんの大きいフォワードの選手のパワーやバックスの選手の素早いアタックからスコアされてしまいました。自分たちもチャンスを作ることはできましたが、堅い守備を破れず前半にトライを取ることができなかったことが敗因の一つになりました。ただ、終盤の追い上げでは、自分たちらしいアグレッシブなアタックを続けることができました。どれだけ点差が離れていても、あきらめずに戦い続けるというのがレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)のラグビーだと思っています。今日の残り20分というところからのアグレッシブさをゲームの入りから80分間とおしてやれるよう、練習を重ねていきます。今日はありがとうございました」

──前半はこれまでの試合と同様にゴール付近までは迫るもののトライが取れませんでしたが、後半にはトライが取れるようになりました。グラウンド上ではどのような変化がありましたか。

「前半は、22mライン内にエントリーできても、自分たちの簡単なミスや相手のスティールなどのプレッシャーを受けてしまってスコアし切れませんでした。そこでスコアし切れないというのは、自分たちの実力だと思います。後半は、1本でも取り返したいと、14人になった時間帯にも全員が同じ絵を見てアタックできているような感覚がありました。ですので、今後は同じ絵を見てアタックしてスコアを取り切る、というところまでを日ごろの練習から重ねていきます」

花園近鉄ライナーズ

花園近鉄ライナーズの太田春樹監督(右)、ピーター・ウマガ=ジェンセン共同キャプテン

花園近鉄ライナーズ
太田春樹監督

「はじめに、みなさん、お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。また、本日は1万人以上の観客数でのビジターゲームでした。たくさんのお客さまを招いてくださったRH大阪さんはもちろんのこと、われわれのファンのみなさんも足を運んでいただき、この環境でラグビーができたことを非常にうれしく思います。

試合の総括としては、ペナルティが非常に多く、16回ありました(※公式記録では18回)。それが流れに乗れなかった原因になったというふうに考えております。2週間のブレイクがありますので、しっかりとこの試合で見えた課題に取り組んで、次の試合に向かいたいというふうに思っています」

──選手交代も含め、規律以外のところで何か感じている原因はありますか。

「選手交代につきましては、リザーブの選手に経験を与えるために、できるだけ早く投入したいと考えていましたので、その考えどおりに投入しました。彼らのパフォーマンスが悪かったということはありませんが、ペナルティで自陣に入られ、またペナルティでゴール前に来られてしまい、モールでスコアされたことがありました。原因は、ペナルティとモールディフェンスであったと考えています」

花園近鉄ライナーズ
ピーター・ウマガ=ジェンセン 共同キャプテン

「こんにちは。どうぞよろしくお願いします。

ヘッドコーチが話したとおり、やはり規律のところが今回の試合で一番大きく出た課題となりました。ここ2試合でも課題となっていた部分です。今日の試合では、良いタックルもありましたし、良いラインブレイクもあり、良いサポートもありました。良いプレーがあったのでなんとかこの試合をポジティブに捉えたいところではありますが、後半の残り20分からの規律のなさからRH大阪さんに勢いを持っていかれてしまい、連続でトライを取られる試合になってしまいました。規律の部分には引き続き取り組んでいきたいと感じています」

──選手交代も含め、規律以外のところで何か感じている原因はありますか。

「私は、点差がついてゲームが決まっていたところで、さらに欲張ったところに原因の一つがあるのではないかと考えています。しっかりと確実な判断をすべきところで、フィフティー・フィフティーの賭けに出るようなプレーもありました。そういう意味での規律も足りていませんでした。ペナルティの規律。そして、しっかりやり切るということを自分たち自身で律することができなかった規律。いずれの規律もありませんでした。リザーブのメンバーが直接の要因ではありません」

試合詳細

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