2026.04.13NTTリーグワン2025-26 D2 第11節レポート(九州KV 36-24 釜石SW)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第11節
2026年4月12日(日)12:00 駅前不動産スタジアム (佐賀県)
九州電力キューデンヴォルテクス 36-24 日本製鉄釜石シーウェイブス

母校の後輩に見せた意地。「長くやることで何かを残せる」

九州電力キューデンヴォルテクスの徳永一斗選手。地元佐賀での試合で後輩たちの声援を受け、勝利した(写真は2025年12月20日、清水建設江東ブルーシャークス戦より)

後半22分、バックスタンドの一角に陣取った集団が待っていましたと言わんばかりに沸き立った。その正体は佐賀工業高等学校ラグビー部。ピッチに投入された先輩に向けた大音量のエールだった。

『不撓不屈 徳永一斗』

佐賀工業高等学校ラグビー部の部訓とともに自分の名前が刻まれた横断幕。その光景に「照れ臭かったんですが、すごく力になりました」と徳永は振り返った。

ただ、それが空回りしたのか投入直後のスクラムではペナルティを取られてしまう。プレシーズンでも取り組んできたことをしっかりと思い出し、2本目以降はアジャストしてみせた。

「後輩たちの前で変なプレーはできなかったので(笑)」

そこには先輩としての意地もあったのかもしれない。ただ、徳永にとって母校のラグビー部でプレーしている現役の高校生たちは単なる後輩ではない。時間を見つけて母校に足を運び、指導も行う徳永にとってはっきりと顔が思い浮かぶ後輩たちだからだ。

「高校生たちに頑張ってほしいという思いで練習に行かせてもらっています。来季は佐賀で試合があるかどうか分かりませんから、向こう1年くらいの僕の権威が懸かった試合でした(笑)。何とか良い姿を見せられたんじゃないかなと思うし、ああやって(横断幕で)恩返しをしてもらえてうれしかったです」

佐賀工業高等学校でも九州電力キューデンヴォルテクスでもチームメートだった中村元気さんは、昨季限りで現役を退いた。長い時間を共有した仲間だっただけに「本当に寂しかった」と喪失感も抱いたが、同時に「もっと頑張らないといけない」という思いもあらためて湧いたという。

「僕自身、客観的に見てもすごい選手ではないし、長くやるというところに理由はないのですが、長くやることでみんなに何かを残せるのかなとは思っています。死ぬまでラグビーをやりたいと思っていますし、僕がチームで一番上の年齢になったとき、そこからが勝負かなと(笑)」

不撓不屈とは困難にも強い信念をもって志を曲げないことを意味する。徳永は自らのラグビー人生でその精神を貫いている。

(杉山文宣)

九州電力キューデンヴォルテクス

九州電力キューデンヴォルテクスの今村友基ヘッドコーチ(右)、古城隼人キャプテン

九州電力キューデンヴォルテクス
今村友基ヘッドコーチ

「本日は試合開催にあたり、ご尽力いただいた関係者の皆さまに御礼申し上げます。ありがとうございました。

まず、今季初めて、ホストゲームで勝利を挙げられたということでCharger(九州電力キューデンヴォルテクスファンの呼称)のみなさんに勝利を届けられたことをうれしく思っています。チームとしてもディビジョン2に昇格して以来、3連勝というのは今回が初めてでした。勝利を重ねることができて、うれしく思っています。

グラウンドで(良い)パフォーマンスを見せてくれた選手たちですが、今週は『小さいことにしっかりこだわりをもって準備をしよう』と話していました。練習の中で試合のメンバーにメンバー外の選手たちが良いプレッシャーを掛けてくれて、良い準備ができました。その結果としてグラウンドで素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた選手たちを誇りに思います。この流れをしっかり次につなげられるように、バイウィークにはなりますが、チームとして一つになって良い準備をしたいと思います」

──3連勝中はいずれの試合でもイエローカードが出ていますが、数的不利の状況でも良い戦いができている印象です。今回の14人の状況での戦いぶりについて評価をお願いします。

「まず、イエローカードが出ていることについてはチームとして反省すべき点です。ただ、ずっと選手と話しているのは自分たちが苦しい状況でもしっかりチームで一つになるということ。グラウンドの中でリーダー同士が話をして、みんなで同じ方向を向くことを常に話しています。それが練習の中でも良い準備につながっていますし、試合の中でもそういったものを見ることができているのは誇らしく思います。ただ、イエローカードは受けないようにしていきたいと思っています」

九州電力キューデンヴォルテクス
古城隼人キャプテン

「本日は試合開催にあたり、ご尽力いただき、ありがとうございます。ホストゲームで勝てない試合が続いていたので、今日はこれまで自分たちの積み上げてきたものを出そう、小さな勝負に勝とうということにフォーカスして準備しました。小さい部分だけどそれが勝敗に影響を与えるということについて1週間をとおして話してきて、その細かい積み重ねが今日の80分間で出せたことが良かったと思います。連勝で良い流れができているので、次の試合に向けて、また良い準備をしていきたいと思います」

──ホストゲームの勝利は今季初で、昨季の第9節えがお健康スタジアムでの試合以来になりました。

「ホストゲームでChargerのみなさんに勝利する姿をお見せできたことが今日は本当にうれしく思いました。引き続き、再来週にホストゲームがありますので、もう一度、自分たちのラグビーを表現して、ファンのみなさんとともに自分たちも躍動できるように良い準備をしていきたいと思います」

日本製鉄釜石シーウェイブス

日本製鉄釜石シーウェイブスのトウタイ・ケフ ヘッドコーチ(右)、河野良太キャプテン

日本製鉄釜石シーウェイブス
トウタイ・ケフ ヘッドコーチ

「本日はみなさん、お越しいただきありがとうございます。本当に残念な結果でしたが、エラーの数が多かったこと、それから後半はペナルティの数も多かったと思います。九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)さんが勝利にふさわしい試合を、私たちよりも良いラグビーを展開していたと思います」

──九州KVが一人少ない状況のときに立て続けにスコアを許してしまいましたが、あの時間帯について振り返ってください。

「九州KVさんが一人少ない状況でプレーしているときに二つのトライを許してしまいましたが、九州KVさんが素晴らしかったと思います。ただ、それは私たちにエラーが多かったということも起因していますし、セットピースもまったく良くありませんでした。それによって九州KVさんの圧力を受けることになってしまいました。相手は一人少ない状況なのに私たちはテリトリーもポゼッションも回復することができずに九州KVさんのプレッシャーを受けてしまいました」

日本製鉄釜石シーウェイブス
河野良太キャプテン

「本日は素晴らしい会場でラグビーをさせていただき、ありがとうございました。

試合に関しましてはセットピースでプレッシャーを受けてしまい、ペナルティの数も多くなってしまったことが今日の敗因だと思っています。自分たちのアタックでミスも非常に多く、チャンスを逃したことも敗因につながってしまったと思います」

──敵陣で長くプレーする時間をあまり作れなかった印象ですが、どう振り返っていますか。

「自分たちが良いアタックをできれば、試合を優位に進めることができるという自信はありましたが、セットピースで九州KVさんのプレッシャーを受けたり、自分たちがアタックしているときに簡単なミスをしてしまったりして、最後までスコアにつなげることができませんでした」

試合詳細

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