NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第12節
2026年4月25日(土)12:00 YANMAR HANASAKA STADIUM (大阪府)
レッドハリケーンズ大阪 59-26 日野レッドドルフィンズ
次の代へとつなぐ文化を。この2週間にすべてを込めて
ディビジョン3との入替戦を回避するため、必ず勝利したい大事なホストゲームだったレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)。試合3日前に行われたジャージープレゼンテーションでプレゼンターを務めたセレッソ大阪の香川真司選手から「必ず勝って、残留してもらいたい」と激励されていたが、それに応えて今季初めてボーナスポイントも獲得する勝利を収め、残留を確定させた。
この試合でもRH大阪は相手に先制を許してしまったが、前半のうちに逆転。シーズン序盤はハンドリングエラーも目についたが、試合を重ねるごとにRH大阪の明確な強みとなってきているセットピースで流れをつかみ直している。この試合で前半のセットピースを支え、チームのファーストトライと逆転トライを挙げたのは、フッカーの佐藤耀だ。
佐藤耀は2023-24シーズンにNECグリーンロケッツ東葛からRH大阪に移籍加入し、今季で3シーズン目。加入1年目のシーズンはコンディションに不調を感じながらプレーし、2シーズン目の2024-25シーズンを迎える前に手術を受けている。万全の今季は、ようやくコンディションが上がってきたことを本人も感じていた。
この日に挙げたトライは2本ともモールからだったため、本人は「フォワードのほかの7人が取ってくれたトライ」だと仲間を讃えていたが、1試合で2トライを挙げたことも、プレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲得したのも、RH大阪加入後これが初めて。今年1月に32歳になったが、まだまだコンディションを上げていけることを感じさせる活躍だった。
今季初めての勝ち点5ポイントを獲得するゲーム後であっても、チームとしての反省点を多く口にした。もともと意識の高い選手ではあるが、ベテランとしてチームをけん引していきたい意識はより高くなってきているようだ。「選手一人ひとりが一つひとつの練習をしっかりやっていくことが大事。それがみんなに伝わって、チーム全体のエナジーが高まる。(セレッソ大阪・代表取締役社長の)日置貴之さんが話してくれていたとおり、次の代、次の代へとつないでいける文化をベテラン勢でしっかり作っていきたい」と語る。そして、その最後に付け加えたのは「このメンバーでできるのも、あと2週間だけなので」という言葉だった。
残留が確定したことで、現在のチームで戦えるのはあと2試合だけとなることも確定した。今季最後のホストゲームとなる最終節は、佐藤耀の古巣・“NECグリーンロケッツ東葛”のラストマッチでもある。個人としても、チームとしても、来季につながる残り2週間にしていく。
(前田カオリ)
レッドハリケーンズ大阪
レッドハリケーンズ大阪の松川功ヘッドコーチ(左)、山口泰輝バイスキャプテンレッドハリケーンズ大阪
松川功ヘッドコーチ
「この試合の開催にあたってご尽力いただいた皆さま、そして多くの大阪市民の皆さまをはじめ試合にお越しいただいた4,195人の皆さま、ありがとうございました。
YANMAR HANASAKA STADIUMで試合が行えるのは、この試合が今シーズン最後でした。とてもプレーしやすい素晴らしいグラウンドで勝利をつかむことができ、良かったと感じています。
これまでのわれわれは、なかなかトライ数を重ねることができていませんでしたが、今回は9トライを重ねて勝利することができました。シーズン中であってもチームとして成長できていることを実感できましたし、うれしく思っています。今回の勝利に満足することなく、残り2試合でも成長していきます。ありがとうございました」
──今季初めて、勝ち点5を得る結果となりました。今節に臨むにあたってチームでは「スモール・ウィン」とテーマを設定されていましたが、それに対しての評価はいかがでしょうか。
「今回の試合は、小さい一つひとつの勝負で勝ち切るということをテーマに臨みました。前半は自分たちのミスで少し不利になるシーンも多くありましたが、後半になるにつれて掲げていたことを見せられる場面が多くなっていったので、チームとして良かったと感じています。後半が始まった時間帯で、山口泰輝のキックとエリオット・ストークのチェイスでエリアを挽回するシーンがありましたが、掲げていたものが特に表れていた部分だと感じています。これからも、さらに引き上げていきたいと考えています」
レッドハリケーンズ大阪
山口泰輝バイスキャプテン
「この試合を開催するにあたってご尽力いただいた皆さま、ありがとうございました。
前半は、バックスのミスやハンドリングエラーがたくさんありました。ただ、スコアできそうな場面でしっかりスコアにつなげられたところは良かったと思います。後半の入りでは連続してトライでき、そこからもトライを重ねていけるよう相手陣内でプレーできたことも良かったと感じています。残り2試合、次節はビジターゲームで、最終節にホストゲームがあります。どちらの試合にもしっかりと準備し、臨んでいきます」
──お話しされていたとおり、前半はハンドリングエラーによってもったいない場面は少なくなかったように感じました。
「前半の最初にミスをしてしまったのは僕で、そこから相手にトライを取られてしまったので、チームに迷惑を掛けてしまったと感じています。ミスをしてしまうことで相手にチャンスを与えてしまうということは、あらためて強く感じた部分でした。また、ミスを減らすことで、僕たちのチャンスが増えることも感じました。ハンドリングエラーや連係がうまくいかない場面などでは、やはり些細なコミュニケーションが大事です。しっかりと見直して準備して、残り2試合に臨んでいきます」
日野レッドドルフィンズ
日野レッドドルフィンズの苑田右二ヘッドコーチ(左)、中鹿駿キャプテン日野レッドドルフィンズ
苑田右二ヘッドコーチ
「本日は素晴らしいスタジアムでたくさんの観客の中で試合ができたこと、心から感謝申し上げます。
今週は、この試合に向けて良いトレーニングができていました。試合の前半も良いスタートが切れましたし、良いラグビーができていました。けれど、後半は、一瞬一瞬で自分たちの集中力が切れる場面があり、スコアが開いてしまいました。残り2試合になりますが、われわれがやることは、良い準備をして、目の前の一瞬一瞬のプレーに懸け、それを積み重ねていくことです。そうしていくことで、自分たちが得たい結果を得られると思います。今日の試合でも、ダメなプレーばかりだったわけではなく、良いプレーもたくさんありました。自信をもち、アグレッシブにチャレンジし続けていきます。本日はありがとうございました」
──お話しされたとおり、古巣戦だったジョシュ・フェナー選手の先制トライから幸先良くスタートした前半でした。後半に流れをつかめなかった中から、次節に向けて改善したいと感じた課題があれば教えてください。
「風の向きが試合中に変わるような感じもありましたが、後半はどちらかといえば風下に回っていました。後半は、ペナルティによって自分たちが獲得したい場面でセットピースも得られず、自分たちのボールを継続できませんでした。それによって、チャンスを逃していたので、もう一度自分たちの軸になるセットピースやアタック、ディフェンスを改善していきたい。自分たちが役割を遂行できたときは、アタックでもディフェンスでも非常に良いプレーは生まれていましたので、その時間を長くできるようにしていきます」
日野レッドドルフィンズ
中鹿駿キャプテン
「本日はこのようなスタジアムで試合ができたこと、本当にうれしく思います。
苑田ヘッドコーチと同じような内容にはなりますが、勝って試合を折り返すことができました。しかし、後半はレッドハリケーンズ大阪さんの勢いに負けて敗戦ということになりました。D2/D3入替戦に臨むことはすでに決まっているので、残り2試合でどれだけD2/D3入替戦に向けた良い準備ができるのかが大事です。反省すべきところは反省し、次の試合に向けてしっかり準備をしていきたいと思います」
──次節は、今季最後のホストゲームとなります。意気込みをお願いします。
「最近の試合では、前半は良いのに後半が良くないという試合が続いています。『80分をとおしていま自分たちがやろうとしているラグビーを継続しよう』ということはチーム内でも話していますが、できていない状態です。後半の入りのところでのいくつかの選択肢が正しかったのかということをしっかり確認し、何に原因があるのかをまず明確にしたい。最後のホストゲームですので、ファンの方々に自分たちの"エキサイティングラグビー"というものをお見せできるようにしたい。ファンの方たちに喜んでいただきたいのはもちろんですし、自分たちもD2/D3入替戦に臨む前にしっかり勝利を収めて勢いを付けられるようにします」



























