2026.03.29NTTリーグワン2025-26 D3 第10節レポート(SA広島 36-23 LR福岡)

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン3 第10節
2026年3月28日(土)13:00 Balcom BMW Stadium (広島県)
マツダスカイアクティブズ広島 36-23 ルリーロ福岡

15試合で1回か2回。その一瞬を仕留める力

本来のディフェンス力に加え、今シーズンはアタックにも自信を深めているというマツダスカイアクティブズ広島の福山太陽選手

この瞬間をずっと狙っていた。

前半をビハインドで折り返して迎えた後半4分、芦田朋輝が相手陣深くまで進入してペナルティを得ると、福山太陽はタップキックをしてルリーロ福岡のスキを突き、逆転のトライを決めてみせた。

このプレーでマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)は一気に勢い付き、後半7分、後半11分にもトライを重ねて開幕から無傷の10連勝を達成。プレーヤー・オブ・ザ・マッチも受賞した福山は試合後、会心の笑みを浮かべて後半4分のトライシーンを振り返った。

「ペナルティ後は、これまでも全試合で(タップキックでのリスタートを)狙ってきた。絶対に相手の気が緩む瞬間があるので。15試合をとおしておそらく1回か2回しかないですが、その1回、2回のチャンスをずっとうかがってきたし、そのチャンスをちゃんと仕留められて良かったです」

2年目のシーズンを戦っているスクラムハーフが大事な局面で思い切った判断をできたのも、今季に入ってアタックに自信をどんどんつけているからだ。タックルが特長のプレーヤーだったが、今季に就任したジェームス・ポーター アシスタントコーチの指導を受け、アタックにも自信をもてるようになっている。

「昨季はスタンドオフの選手の指示に従っているだけ、っていう感じでしたが、今季からは自分がどうしたいかを積極的に言っているし、実行しています。ポーターにも『自信をもってやっていけ』と言ってもらっているし、いまはアタックが逆に武器だと思えるくらい好きになってきました」

SA広島は残り5試合を残し、D2/D3入替戦への挑戦権を手にした。昨季に入替戦で涙を呑んだからこそ、コーチも選手も全員が入替戦で勝つことを目指している。福山も語気を強めて語った。

「昨季の入替戦の第1戦。僕の判断ミスで二つトライを奪えなかったんです。あれは忘れられないですし、今季はアタックの部分で成長できていると思うので、入替戦でやり返したいと思います」

24歳のスクラムハーフの成長が、SA広島の大きな伸びシロになっていることは間違いない。

(寺田弘幸)

マツダスカイアクティブズ広島

マツダスカイアクティブズ広島のダミアン・カラウナ ヘッドコーチ(右)、芦田朋輝キャプテン

マツダスカイアクティブズ広島
ダミアン・カラウナ ヘッドコーチ

「すごくイライラしたところがありましたが、今日のセットピースはうまくいったと思います。アタックはあと一歩のところもありましたが、その中でも良いプレーは見られました。ディフェンスはすごく良いときもあれば、悪いときもありました。チームとしてやりたいことやポリシーをしっかりと決めて、規律のところもさらにしっかりしなければいけないと思います」

──10連勝おめでとうございます。率直な気持ちを聞かせてください。

「以前にもお話ししましたが、このチームには良い習慣があり、それが10連勝につながっていると思います。一方で悪い癖もあるため、そこは修正していかなければなりません。選手たちは10連勝をエンジョイしていると思いますが、コーチとしては、うまくできていないところが悔しいです。今週は良いトレーニングができていましたが、試合では準備不足の部分も見られました。足をつる選手が出てしまい、ミスや規律の面でも課題がありました」

マツダスカイアクティブズ広島
芦田朋輝キャプテン

「本日はありがとうございました。アタックに関しては、(ダミアン・カラウナ)ヘッドコーチも言っていたように細かいミスが続き、自分たちのテンポを作ることができませんでした。ディフェンスは比較的うまくいった部分が多かったものの、それを80分間継続するところにはまだ課題があります。そこは修正していかなければならないと感じています」

──10連勝おめでとうございます。率直な気持ちを聞かせてください。

「10連勝できたことは素直にうれしく思います。このチームが始まってから、毎試合課題を出して、それを一つずつつぶしてきたからこそ、この10連勝が成し遂げられたと思っています。一方で、80分間をとおしてコントロールできた試合はないと思いますし、今後は80分間をとおして一貫してできるチームに成長することが、これからは必要になってくると思います」

ルリーロ福岡

ルリーロ福岡の豊田将万ヘッドコーチ(左)、香川凛人ゲームキャプテン

ルリーロ福岡
豊田将万ヘッドコーチ

「本日は素晴らしいグラウンドでプレーさせていただき、さまざまな方にご協力、ご尽力いただきありがとうございました。首位を走るマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)さんに対して、今週はしっかり前に出てプレッシャーを掛けることに焦点を絞って準備してきました。すごくいいシーンも見られましたし、相手に勢いを伝えられた部分もあったと思いますが、要所でSA広島さんの判断やスキルが一枚上だったと思います。自分たちでペースを作り出して、より面白いゲームにしたいという中で、時間の使い方やプレーを妨げるようなシーンが見られたのは残念でした。対戦相手とレフリーがいて成り立つものですが、そういうシーンを減らしていければ、もっと面白い試合になるのかなと率直に思います。まだ試合は続きますので、いい準備をして次戦に臨みたいと思います」

──後半の立ち上がりが大きなポイントだったと思いますが、どういったところに問題があったのでしょうか。

「今日のセットピースはお互い安定していたと思います。その中で、ボールがより動くトランジションのところで、われわれの判断や出足が遅れたことで、SA広島さんに主導権を握られたと思います。ボールが動く中での判断は大きく影響してくるので、そこで差が出たのかなと感じています」

ルリーロ福岡
香川凛人ゲームキャプテン

「首位を走るSA広島に対して、絶対に勝つという気持ちで挑みました。前半はみんなの集中力も高く、一つひとつのスキルも発揮できて、いいゲーム運びになったと思います。ただ、後半の立ち上がりで立て続けにやられてしまい、そこで力の差が出たところに対して、自分たちが少し引いてしまったというか、最初に勝つと決めていたところが少しブレてしまったのかなと感じています。それでも最後までゲームを捨てずに、トライを取る、ボーナスポイントを取るというところに向かっていけたのは良かったですし、最後までやり切れたところは収穫だったと思います」

──後半の立ち上がりが大きなポイントだったと思いますが、どういったところに問題があったのでしょうか。

「正直、試合中も分からなかったですし、これからビデオを見て確認したいと思います。ただ、後半に入る前に『ここは(ペースを)落とさないようにしよう』と話していましたし、後半の立ち上がりは課題でもあったので、そこは意識していましたが、少し引いてしまったところがあったのかなといまは感じています」

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