NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン2(リーグ戦) 第2節
2022年1月22日(土) 12:00 相模原ギオンスタジアム (神奈川県)
三菱重工相模原ダイナボアーズ 52-25 マツダスカイアクティブズ広島
マツダスカイアクティブズ広島
中居智昭ヘッドコーチ
「マッチオフィシャル並びに三菱重工相模原ダイナボアーズの皆さん、ありがとうございました。前節、花園近鉄ライナーズを破って、すごく良いパフォーマンスを出して第1節終えられた相模原さんに、我々がどれだけできるかというところのチャレンジをする場でもありました。我々の狙いとしては、よりゲインラインをとって相手にプレッシャーかけてどれだけスコアできるかっていうところでしたが、前半はなかなかエリア含めて自分たちの戦う場を作れなくて、後半少し修正し、いい形でのトライも何点かありました。第1節、スクラムでかなり苦戦しクリーンボールが一回も出ないということもありましたので、今日はフォワードがその点は奮闘し大きな収穫となりました。今回は勝利というところに結びつくような段階ではなかったのですが、この修正したセットピースをうまく次節につなげたいと思います。ありがとうございました」
──スクラムは、具体的にどのように修正したのでしょうか。
「先週一週間時間がありましたので、部内マッチでスクラムのコンペティションを行って、うちのチームで強いメンバー八人を先発に並べ、自分たちの一番いい形のスクラムというところを追及した形でメンバー選考を行いました。相手の組み方だったりとか、自分たちの修正ポイントというのが、自然とできたというところが収穫。実際、三菱重工相模原ダイナボアーズさんに対しても、プレッシャーをかけることができたというところで、競争が生んだ修正という形かなと思います」
──練習時間、海外出身選手の数で上回る相手へのチャレンジが続きます。そのことはどう捉え、どんな準備を進めていますか。
「メンバーを見るだけでも、やはりうちは分が悪いかなと思われるかもしれないのですけど、我々は若いチームであって、どれだけ成長できるのかっていうところに常に練習からチャレンジして行っています。その中でゲームでのプレッシャーをどれだけ練習で作り込めるかというところをこだわってやっております。今ゲームでしか実際修正できない部分が何点か見えてきていまして、そこの部分をさらに練習で入れ込めるようなメンバー外も含めて練習を作り出せるかというところを今後作ってやりたいなと思っています」
──梅川選手らハーフ団への評価を教えてください。
「二人には新入団選手として、いきなり先発で二試合ともやってもらっているのですが、すごく頼もしくて、今日も龍野選手はこのプレッシャーの中ゴールキックを100%決めてくれて。点差でも、くらいついて行くのに貢献してくれています。いつも声が入ってくるの梅川じゃないかなっていうぐらい、みんなを鼓舞してやってくれてるので、細かいスキルとか、そういったものに関してはまだまだ僕から注文はあるのですけど、それ以上に彼らのパフォーマンス、チームに与えてくれているものっていうのは100点じゃないかなと思ってます。このパフォーマンスを続けながら、スキル面でもゲームにつながるような形でどんどんレベルアップしてもらえたらと思います」
マツダスカイアクティブズ広島
西野嘉修ゲームキャプテン
「本日はありがとうございました。HCが言ったようにアタック/ディフェンスともにゲインライン上で勝っていくという点を狙っていました。ファーストキャリアーはゲインラインで戦えていていい場面があったんですけど、セカンドキャリアのところで三菱重工相模原さんの方が速くて、テンポの出ないような展開になってしまいました。その点ファーストキャリアーでいいアタックが見えたので、次の戦いに活かしていきたいと思います」
──スクラムは、具体的にどのように修正したのでしょうか。
「前回の日野レッドドルフィンズ戦でスクラムのセンターラインをマツダスカイアクティブズが取れていなくて、そこを持ち帰って修正して、次の相模原戦ではスクラムでセンターラインをとっていこうというところでそこの修正をしました。それで部内マッチを行って、一番強かったメンバーで修正をかけて今回の試合に臨みました」
──練習時間、海外出身選手の数で上回る相手へのチャレンジが続きます。そのことはどう捉え、どんな準備を進めていますか。
「やっぱり練習内でゲームと一緒のプレッシャーを作るのは選手でしかできないと思うので。 ひとりひとりが意識を高めて、どれだけゲームライクにできるかっていうところを今後もっと高めていきたいと思っております」
──梅川選手らハーフ団への評価を教えてください。
「両選手ともフォワードからすると、すごい頼もしい選手で。梅川選手は、先ほど言われたように、大きな声ですごくフォワードとコミュニケーションを取ってくれて。スタンドオフの龍野に関しては、このようなゲーム状況なのですけど冷静に判断して、フォワードに対しても何をしてほしいかというところを明確に示してくれる存在だと思っております」
──マイケル・リトル選手のことは警戒していたようですが、その対策と、実際のリトル選手のパフォーマンスについて聞かせてください。
「チームとしてはやはりマイケル・リトル選手に対してもゲインラインで勝負したかったのですけど、やっぱり三菱重工相模原さんの強いアタックで、フォワードもラックに寄ってしまって。バックスはすごい広いスペースでの一対一になったんじゃないかなと思います。そのスペースに対してボールを持たせると非常に怖い選手だったなという印象です」
マツダスカイアクティブズ広島
亀井康平選手
「本日はありがとうございました。前節のレッドドルフィンズ戦を終えて、修正ポイントとしていくつか挙げられる中で、スクラムにフォーカスをおいてこの二週間準備しました。その修正ポイントとしてはうまくゲームを作ることができて、マツダの流れをもってくることもできましたし、これがいい自信に繋がったのではないかなと思います。全体としては、ゲインラインで勝負するところで、アタック、ディフェンスともに前に出て、相手にはとてもいいプレッシャーを与えることができたのではないかと思います。まだまだ修正ポイントとしては、これから改善していくと思うんですけど、敗戦にはなりましたが、とても自分たちの自信につながる試合にもなったのではないかなと思います」
──後半にアタックが良くなりました。ハーフタイムにはどういうことを話しましたか。
「ハーフタイムにはまあ、特にバックス。自分たちが今週、先週フォーカスして来たゲインラインに挑戦するってところを、もう一回そこに立ち返ってアタックディフェンスした。結果自分たちが三菱重工相模原さんより、自分たちの流れに持ってくることができたのかなと思います」
──ディビジョン2では練習時間、海外出身者の数で上回る相手へのチャレンジが続きます。それを踏まえ、どんなマインドセットでシーズンに臨んでいますか。
「やっぱりスター選手であったり、外国人選手が周りのチームに多く、自分たちにはいない中で、チーム全体として全員がハードワークして、外国人選手等に対応していきたいと考えているので、全員でチーム力として、持っていきたいと思っています」
三菱重工相模原ダイナボアーズ
グレッグ クーパー ヘッドコーチ
「まずはホームの相模原ギオンスタジアムでファンの前でいい天気の中でプレーができたのはすごく嬉しいです。マツダスカイアクティブズ広島さんはすごくアグレッシブに戦ってくれて、80分ハードワークされて、我々も苦労しました。安江キャプテン、チームの皆さんにもですが、ハードワークをしてくれて感謝しています。すごくいい試合にはなりましたけど、100%満足はもちろんしてないので、ここからどんどん成長できるように頑張りたいと思います」
──トップチャレンジリーグ以来となる開幕2連勝について。
「近鉄戦はもちろん勝ち点4が取れて満足はしていましたけど、終わりではないですし、まだ学べるところが出てきたので、それをしっかり学ばないといけないという印象がありました。今日も勝ち点5をとって勝ち点9はいいスタートを切れたと思いますが、学べることを次生かせるように、チームとして成長して、いいスタートを切るのは大事だと思いますけど、これを無駄にしないようにすることが次のステップだと思います」
──マイケル・リトル選手の活躍について。
「アタックでボールを持っている時、キャリアとしてももちろん脅威ですけど、ディフェンスでも脅威な選手だと思います。マツダスカイアクティブズ広島さんはそこをうまく止めたところもありましたし、僕たちの仕事としては、そのシェイプを作って、一番自分を活かせるシチュエーションを作ることなので、それをうまくできたところもあり、強いところ見せることができましたけど、まだ100%満足はできません」
──イーリ ニコラス選手の今日の活躍について。
「まず経験豊富な選手なので、それを毎回活かせるところはすごく素晴らしいところだと思います。ゲームメイクもとても上手だし、自分のスキルに自信を持っているので、空いてると思ったら自分でいけるところもすごく素晴らしいところだと思います。一番大事なのは、外にもすごく上手な選手がいるので、それをコントロールして仕切ることができるのがニック。それが一番大事な役割だと思いますけど、それを今日うまくできたと思いますし、ゴールキックもほとんど決めることができたので、今日は満足しています」
──マイケル・リトル選手の「チームファースト」を感じさせるエピソードがあれば。
「チームファーストっていう例を一つ挙げるとプレシーズンに奥さんが妊娠中で合宿に来れなくなったり、プレシーズン中あんまり試合に出てなかったので、ゲームのフィットネスはどうかと聞いたら、60分以上は厳しいかもしれないけど、チームに必要だったら自分は体を張りますと、すぐ言ってくれたので、本当にそれがマイキー選手だと思います。なんでもチームファースト」
──地元初戦で多くの方が来場されました。改めて今季の意気込みを地元ファンに向けてお願いします。
「コロナで難しい状況だと思いますけど、多くのファンが来てくれて、そのファン、ダイナメイトと呼んでますけど、みんないっしょに戦って一つのゴールがありますし、それは選手/コーチだけではなくて、もうファンと一緒の目標なんですけど、ディビジョン1に行くことで、それはスタッフだけ選手だけではできないことなので、今日も応援してくれて、本当に感謝しています。今シーズンもよろしくお願いします。みんなの力で僕たちは上がれると思います」
三菱重工相模原ダイナボアーズ
安江祥光ゲームキャプテン
「このディビジョン2がどのチームも試合がなくなることなく開催できたことに喜びを感じております。前回の試合で学ぶことがあって、今回自分たちのストラクチャー、規律だったり、そういうことをしっかり守ろうと言うことを胸に、試合したんですけれども、スカイアクティブズ広島さんは、クーパーさんもおっしゃっていましたけど、80分間諦めない姿勢に我々もすごく難しいゲームだったなと感じたのが第一印象でした。そこから我々は、勝って兜の緒を締めるではないですけども、ここから学べることはすごくありがたいので、そこからチームとしてビルドアップしていける所を模索していきたいなと感じております」
──マイケル・リトル選手の活躍について。
「僕自身、同じ選手なので、選手目線で評価するというのはなかなか難しいところなのですが、人間性としてすごく前向きで、チームにコミットしてくれて、本当にチームファーストで考えてくれている素晴らしい選手。本当にスペシャルなプレーができて、そういう心を持っているっていうことを、プレイヤーとしても人間としても尊敬していますし、チームにとって素晴らしい影響があるんじゃないかと考えています」
──相手のスクラムはどうでしたか。
「スカイアクティブズ広島さんはスクラムに自信を持って組んでると、もともと僕らの分析で感じていたことですけども、後手にまわってしまったというのがまず第一印象ですね。そこから僕らがしっかりゲーム中で修正する能力が低かったと感じています。後半メンバーが替わってから若いメンバーが頑張ってくれたので、チームとしては学ぶこととハッピーなところ、両方あるのかと考えています」
──マイケル・リトル選手の「チームファースト」を感じさせるエピソードがあれば。
「すいません、今ぱっと何かこれっていうのがなかなか浮かびにくいんですけれども。やはり本当にコミュニケーションをすごくよくとるので、あれぐらいスペシャルな実力があると、どうしてもちょっと少し傲慢な態度であったり、プレーが少し自分にフォーカス向き過ぎちゃうっていうところがあると思うんですけれど、自分に引きつけて味方を活かすっていうプレーであったり。プレーひとつとってもその人となりが出る、出てるプレーっていうことがすごく印象にあります」
──勝って学ぶことがあるという話がありましたが、もう少し具体的に。
「スカイアクティブズ広島さんも激しいディフェンス、いいランナーがたくさんいらっしゃいますので、厳しい戦いになるってことは我々も重々理解して、80分臨もうということでプレーしたんですけれども、やはり僕ら自身、まず10分、次の10分という10分刻みで、まず自分たちのプレーを遂行しようという約束の元でゲームをしたんですけれども、前回の花園近鉄ライナーズ戦、前半の入りが良かったし、その途中、少し一瞬気の緩みではないんですけども、ゲームが停滞する時間帯での我々のストラクチャーのあり方、それを遂行する能力というところ、もう一段階、我々はレベルを上げなきゃいけないんじゃないかとすごく感じました」
──地元初戦で多くの方が来場されました。改めて今季の意気込みを地元ファンに向けてお願いします。
「本当に我々のファンの皆様はホストでもビジターでも、この状況下の中ですごく大変な状況だと思うんですけれども、どこの会場に行っても会場を緑に染めてくれる。我々にとって力強い。チームメイト。ダイナメイト、ウリボアーズと呼ばせていただいているんですけれども、本当にすごくありがたいと感じて、我々は同じチームメイトとして、すごく力強い応援を感じています。難しい状況だと思いますが、引き続き、我々に力を与えてくれたら、我々も一生懸命泥臭く頑張るつもりですので、遠方になるかもしれないですけども、ぜひともご来場いただき、応援していただけたらありがたいと思っています」
三菱重工相模原ダイナボアーズ
イーリ ニコラス選手
「第2節として今週は、前節の花園近鉄ライナーズ戦の勢いをなくさない、勢いを続けるということにフォーカスしてきました。今日の試合の結果は、勝ちは勝ちなのですけど、やっぱり選手たちが満足できてないっていうことを感じたので、それも、このチームにとって良い成長だと思います。1年目でディビジョン1に上がるという目標を立てているので、こういうパフォーマンス、いいパフォーマンスにこだわって今日満足できる試合ではなかったですけど、学ぶことが多かったので良かったと思います」
──2シーズン目となる相模原で今シーズンはどんなところに力を入れてきたのか。
「2シーズン目になって、去年からもそういう活動を始めたんですけど、やっぱり会社との繋がり、OBとの繋がり、50周年だからこそ、過去のダイナボアーズ、我々が今この場に立てることに感謝することをチームに今シーズン集中するようにして。あとは自分と向き合うこと、今年は残念ながらディビジョン2ですけど、ディビジョン1に戻る。日本の一番上のリーグで戦いたいという気持ちがみんな強いので、じゃあそれをどうやって実現していくかと、みんなでプレシーズン通して話して、今日の試合、近鉄戦も含めて、どうやって成長していくか。いいことがあっても、どうやって成長するか、悪いことがあっても、どうやってそれをものにして成長していくか、本当にこだわって、今シーズンみんな頑張ってます」
──スレイド選手の代役だったが、きょうはどんな思いで挑んだか。
「僕のキャリアはだいたいそういう流れができてきたんで。パナソニックワイルドナイツでは田中史朗とか内田啓介の代行としてやってきて。神戸でもあのパーカー、ダン・カーターの代行として出たりしてた。そこは何もその自分に変なプレッシャーかけず、自分のラグビーをやる、このチームに貢献できるようにと集中して、特別なことをしなくていいという意識」
──本拠地で開幕2連勝につなげられたことについて。
「先週の試合、ホストゲームで秩父宮にバスで入った時に、観客がすごく多くて。ダイナボアーズファンも多くて。やっぱりあのダイナボアーズのPRのチーム、運営チーム、SNSチームがすごい努力してると感じて。今日も同じく相模原のホストスタジアムでできたのがすごく嬉しくて。ファンの情熱もまた感じることができて力になり、再来週もまた釜石戦のホストゲームあるので。このコロナの中でも相模原市と繋がってると感じます。それがやっぱり選手たちもすごい力になるので嬉しいことです」
──神戸製鋼時代には日本一を経験したが、相模原がディビジョン1に上がるために必要なことは。
「ディヴィジョン1に上がるっていうのは、我々ダイナボアーズの中で最高のプライズなので、さっき言ったみたいに、チームビルディングなども全部繋がるように、自分で向き合って、移籍組の選手もいっぱいて、オールブラックスでワールドカップ優勝2回経験してる選手もいるので、メンタルの部分も含めいろいろアドバイスをもらってる。成長にこだわるっていうことが大事になってくると思います」
三菱重工相模原ダイナボアーズ
タウモハパイ ホネティ選手
「練習してきたことを出しました。いろんなことがリーグワンになって勉強になっている。また、来週から頑張ります。
今日ファンの方にはチームをサポートしてくれて、本当に感謝しています。ありがとうございます」
──母国のトンガの様子はいかがでしょうか。また、試合前に児童合唱団がトンガ国歌を歌う映像が流れました。その感想など教えてください。
「家族、お母さんには連絡とれてないのですけど、お兄さん達に電話ができました。大丈夫と言われてちょっと安心しました。お母さんの声が聞きたいです。
トンガの国歌は泣きそうでした。その時はウォームアップにフォーカスできなかったです。みんなのことを思い出して。試合のパフォーマンスについては、ミスもあったんですけど、ステップバイステップでいきたいと思います」
──お兄さんとお母さんは別のところにお住いなのでしょうか。
「全員トンガにいるんですけど、トンガは島が多くて、お母さんは別の島で。お兄さんたちは津波があたったところに住んでる」
──開始早々腹部を痛めていたようですが?
「大丈夫です。ありがとうございます」