NTTジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1(リーグ戦) 第12節 カンファレンスA
2022年4月9日(土) 14:30 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場 (埼玉県)
埼玉パナソニックワイルドナイツ 31-24 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
ロブ・ペニー監督
「本当に選手のことを誇りに思う気持ちでいっぱいです。
ゲームで大きなエナジーを見せてくれましたし、コミットしてフィールド上で彼らが見せてくれた努力は素晴らしいものでした。もちろん完璧にできたわけではないですが、自分たちが充分戦っていけるチームだということを証明できたゲームだと思います。ゲームの流れを変えるような局面でいろいろな判断等はありましたが、結果としてチームのために、お互いのためにプレーをするということを思いやっていましたし、そういったところを見せて戦えた点は一番よかったと思います」
──今日、ルーキーで初先発した飯沼選手の評価と、普段のポジションではないところで先発している選手が多かったようにみえましたが、その理由を教えて下さい。
「まず飯沼選手に関してですが、本当に彼は才能のある選手だと思いますので、これからどのように力を発揮するのか楽しみにしています。9番というポジションはチーム内でかなり競争率の高いポジションですが、その中でも競争に勝っていける、これから良いパフォーマンスを出していけることを証明できた内容だったと思います。
また、先発メンバーの中には不慣れなポジションを任せているというような認識はなかったです。どの選手も選ばれたポジションで最高のパフォーマンスを出してくれるという判断のもと、先発メンバーは選んでいます。
怪我に関しては、特に前半20分以内のところでバックローで怪我人が多数出たので、そこを調整して行く中で、局面によってはフィールド上に同時に5人のフロントローの選手が出場したかなり珍しい事態になっていましたが、選手たちは臨機応変に最大のパフォーマンスを発揮できるように対応できたと思います」
──あと一歩のところまで迫ったゲームだと思いますが、何が足りなかったと思われますか。また、新加入の選手が出場するにあたり、チーム内の連係をどのように高めていったのですか?
「今までの試合では、チームとしての連係が求めているレベルに達していませんでしたが、そういったものを築いていくには時間が一番必要です。一緒に長い時間プレ-することがかなり重要になりますが、コロナの影響で限られたゲームタイムということが、チームの連係のさまたげになっていたのは事実です。
そのような環境下でもチームの求めている戦略などを、選手たちが信じてやってきたくれたからこそ、チームとしての連係が深まってきているのだと思います。そういったものは時間が必要ですので、ここから先に少しずつ築き上げていくことができたら、今日のような試合にも充分勝てる、そういった実力を持っているチームだと思います」
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
リアム・ギル選手
「本当に一緒に戦った仲間のことを誇りに思う気持ちでいっぱいです。埼玉パナソニックワイルドナイツは強豪チームですが、そういったチームに充分勝てるというところを証明できたと思いますし、このリーグで充分やっていける実力をチームとして証明できたゲームだと思います。
コンビネーションの部分など細かい戦術の部分が合ってきていて、チームの調子も少しずつ良くなってきているので、ここからチーム力は上向いていくと思います」
──前回の対戦では前半に29点差で負けていましたが、今回は10点リードで折り返しました。この差が出た理由は?
「選手たちが本当に戦う姿勢を見せるということに重きをおいて試合に臨みました。前回、埼玉パナソニックワイルドナイツさんに前半で大量得点を許しましたが、今回、埼玉ワイルドナイツさんは自分たちとの試合にあたり恐らく自分たちの実力を見くびって臨むだろうということを話していました。
自分たちは相手に対して怖気づく必要もないですし、相手をリスペクトしすぎる必要もない。逆に自分達にフォーカスして、仲間たち、自分たちがやってきたことをリスペクトし、お互いをリスペクトしあって、自分たちの絆を信じてやっていこうということを話していました。それがうまく出たのかなと思います」
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
イズラエル・フォラウ選手
「非常に厳しい戦いでしたが、自分たちも頑張って埼玉パナソニックワイルドナイツさんのプレ-について行けたゲームだと思います。その中で自分達からチャンスを与えてしまい、そこをうまく得点に繋げられてしまったところは埼玉パナソニックワイルドナイツさんの功績だと思います」
──ご自身のプレーに関する評価を教えて下さい。また、日本でのプレーに当たり意識していることはありますか。
「自分の強みを局面で見せることができた部分については満足しています。その中で向上できる部分もあると思うので、そういったところは毎週練習を積み重ねて向上していきたいと思います。
ゲーム中に意識していることは、チームとしてすごくアタック力のあるチームなので、その中で自分がチャンスを生かすための局面を常に探しています。引き続きチームのために、練習に励んで向上していきたい」
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
飯沼 蓮選手
「ゲーム前から自分達からどんどんアグレッシブにチャレンジしていくと話をしていて、前半はすごく良い形で終えましたが、後半の始めに関単にトライされてしまい、やはりそういう部分の突き詰め方が足りないのかなと思いました。
それが逆であればもっと良いチームになると実感できたので少しずつ修正していきたいと思います。後半の最後はチャンスが何度もありましたが、そこで取り切れなかったことも勝つチームとの違いだと思いますので、凄く勉強になりました」
──飯沼選手にお伺いします。今日の自己評価は?
「大学選手権決勝で負けてから次の目標をここにフォーカスしていましたので、心の準備はできていましたし、プレーのイメージは沢山ありましたので、スムーズにこの日を迎えることができました。
一番最初にチームのサインを理解しなければと焦りましたが、ある程度準備を済ませ、試合当日になりましたら自然体で楽しもうという気持ちに切り替えられました。デビュー戦にしては自分の持ち味を出せましたし、悪くなかったと思いますが、敗戦は悔しかったです」
──80分間ピッチに立って一番感じたこと、また、先ほどキャプテンが試合前に絆を信じてプレーしていくと話していましたが、プレー中に一番絆を感じた瞬間を教えてください。
「世界のスーパースターの方と一緒に試合できることに感謝していますし、リスペクトはしていましたが、試合にのめり込んでいましたので倒してやろうという気持ちでプレーしていました。あとは自分のプレーを80分間、どれだけアピールできるかという点も意識していました。
絆に関しては、サンゴリアス戦の時には得点差を広げられると気持ちが切れてしまい、相手にペースを与えていましたが、今日は3トライ取られた後に、もう一回自分たちで盛り返せたところに絆を感じました」
──SOのレイドロー選手とどのようにコミュニケーションとったのか。
「いろいろわからないこともありましたが、自分をポジティブな方向に導いてくれて、自分の好きなようにやっていいと言ってくれました。レイドロー選手を含めいろいろな選手が支えてくれたので、のびのび楽しくプレーできたと思います」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
ロビー・ディーンズ監督
「熊谷ラグビー場に戻りホストゲームを戦うことができたことを、本当にうれしく思います。ファンの皆さまも楽しみにしてくれていた中でこうして勝利で終われたことを心から嬉しく思います。勝利を手にするにはハードワークが必要で、ギリギリの所での勝負になりましたが、結果を手にできたことは非常に嬉しく思います。長いシーズンのなか怪我人も少しずつ増えているのが現状です。今日もピッチで両チームともけが人が出てしまいましたが、その分、ゲーム経験の少ない選手たちがゲームタイムを得られることをポジティブに捉えています。チームの中でも週の後半にけが人が出て変更を強いられましたが、今日なんとか勝利を手にして嬉しく思います。また、今日負傷してしまった中堅の宮川選手は、オペが必要との情報が上がってきています。早いリカバリーを心から祈っています」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
坂手淳史キャプテン
「今日はありがとうございました。ホームの熊谷でゲームができることの喜びは毎回大きいですし、多くのファンの皆さまの前でゲームすることができて本当に楽しかったです。青いタオルもたくさん掲げてくれたので力になりました。
ゲームについては、80分を通して良い時間とそうでない時間もありましたが、今日の反省を次に繋げるために映像を見てレビューします。まず今は勝ち点4をとって、ホームのファンの前で勝ち切れたことは一番良かったと思います。まだ4連戦続くので、来週に向けて良い準備をしたいと思っています」
──ハーフタイム明けにチームの雰囲気がガラッと変わりましたが、どのような声がけをしましたか?
「ハーフタイムには『自分たちの仕事をやろう』ということを話しました。前半からずっとそういう話をしていたのですが、なかなか悪い流れを断ち切ることができませんでした。自分たちのミスが多かったこと、ペナルティーがあったこと等が要因でしたので、しっかりと改善し自分の役割をその場で判断し行動していこうと話しました。後半のスタートから自分たちのやるべきことができていたので、そこは良い改善ができたと思います」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
ディラン・ライリー選手
「バイウィークを経て熊谷ラグビー場に戻って来られたことを嬉しく思います。また非常にタフなゲームでしたが、しんどい局面に立ち上がり続け勝利を手にできたことを嬉しく思います」
──後半コロインベテ選手のトライに繋がったプレーを振り返って下さい。
「前半が終わってスコアレスのビハインドでしたが、自分たちのラグビーをしよう、と後半に入りました。前半から外にスペースが空いていることは分かっていたので、そこにボールを運ぶことを意識していました。コロインベテ選手のようなワールドクラスの選手は、アタックの時にはいつも自分の外側にいてくれることは分かっているので、トライに繋がったと思います」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
ヴァル アサエリ愛選手
「タフなゲームでしたが、みんな最後まで戦ったことで勝てて良かったです」
──後半出場した際に意識したことは?
「インパクトプレーヤーとしてチームのエナジーを上げることと、自分のできるプレーを出すことです」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
谷田部洸太郎選手
「お互いにタフなゲームになりましたが、最終的に練習してきたことを80分間通してできたことで勝利を手にできました。自分としてはカップ戦やサンウルブズでの試合を除けば、公式戦は4年振りの出場であり、良かった点もありましたが課題も明確になりましたので、次に向けて修正していきたいと思います」
──2018年以来の公式戦出場はいかがでしたか。
「自分としては準備してきたことをしっかりやるだけだったので、緊張よりも楽しみの方が大きかったです。リーグワンでファーストジャージを着られたことを本当に嬉しく思うと同時に、ジャージを着るからには責任もあるので、今日の試合をしっかり勝ち切れたことが一番だと思います。また、次のコベルコ神戸スティーラーズ戦に向けてしっかり準備していきます」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
松田力也選手
「バイウィーク明けのためチームとしてもリフレッシュして良い形でゲームに臨めるかと思いましたが、自分たちのミスやシャイニングアークス東京ベイ浦安さんのプレッシャーもあり、前半は厳しい試合展開になりました。後半は自分たちがやらなければいけないことを整理して良い入り方ができましたが、その流れをキープさせることができなかったことは、反省点でありますし、前半40分間の戦い方も含め、ゲームをコントロールする人間として反省が残る試合でした。また1週間良い準備をして、次のコベルコ神戸スティーラーズ戦に向かっていきたいと思います」
──ゲームのコントロールが難しくなった要因を教えて下さい。
「自分達のミスが重なって相手にチャンスを与えていた部分もありますし、僕のコントロールするところとしては、コンテストボールをフォラウ選手のところに蹴ってプレッシャーをかければチャンスが生まれると思いましたが、プレッシャーをかけられずにいい形でキャッチングされ走られたことからシャイニングアークスさんのペースになって行きましたので、早い段階で蹴る場所を変えるなどチームの戦略を変えれば前半からスコアできたと思います。
フォラウ選手は間合いを渡してしまうと、チャンスメイクできる選手ですし、ワールドクラスの選手だなということは改めて感じましたが、チームの戦略として詰め切れていないことが今回の反省点で次につながるところかなと思います」
──後半、ゲームコントロールをどのように変えていこうと思いましたか。
「アタック自体は前半も悪いところはなかったのですが、自分たちのミスであったりブレイクダウンでターンオーバーされたり細かい部分を詰めなおすということと、周りとしっかりコネクトしてアタックしようというポジティブなミーティングだったので、前半のプレーを悲観することはなく前半の反省点を後半に活かすことを意識しました。後半のキックオフから直ぐにスコアできたことは良かったと思いますし、それを前半からできればもっと良かったと思います」
──チームが10連勝している状況をどのように感じていますか。
「出場しているメンバーは準備してきたことを出すだけで、それをやり続けて結果として現れている点はポジティブですし、また、出場できないメンバーが毎週毎週相手の分析をしてムーブなどを勉強してくれているので、僕たちは結果で謝意を示すしかありません。
チーム全員が同じ勝利という目標に向かって努力し続けられていると思いますし、カンファレンス後半節は前半節に一度戦った相手と2度目の対戦なので厳しい戦いとなりますが、チーム一丸となって準備に取り組めているので、これからもそれは続けていきたいと思います」
埼玉パナソニックワイルドナイツ
野口竜司選手
「プレッシャーのかかるタイトなゲームでしたが、勝ち切れたことは良かったと思います。勝ったことで反省できることもありますので、次に向けて良い準備ができると思います」
──チームが10連勝している状況をどのように感じていますか。
「プレシーズンからやってきたことが、チーム全体としてできていることが勝てている要因だと思います。一貫性を持って体現できているからこそディフェンスでもアタックでも周りとコネクトできていますし、もしミスが起きた時ややっていないことをした時も原点に立ち戻ることができているので、そこが勝ち続けている要因だと思います」