2023.12.22NTTリーグワン2023-24 第3節 S愛知 vs RH大阪-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2 第3節
2023年12月24日(日)14:30 パロマ瑞穂ラグビー場 (愛知県)
豊田自動織機シャトルズ愛知 vs レッドハリケーンズ大阪

豊田自動織機シャトルズ愛知(D2)

S愛知のリーダーが認めるポテンシャル。
師弟関係の二人が開幕3連勝をファンに贈る

豊田自動織機シャトルズ愛知のフレディー・バーンズ選手。チームの中心となり、ピッチ内外で絶大な影響をもたらしているという

前節、見事な逆転勝ちを収めて開幕2連勝を挙げた豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)。2戦続けてのホストゲームとなる今節は、パロマ瑞穂ラグビー場に同じく2連勝中のレッドハリケーンズ大阪を迎える。

2023年最後のゲームに向けてチームは勢いづいているが、落とし穴には気を付けなければならない。昨季も2連勝スタートと好発進を切ったが、3戦目で黒星を喫すると、最終成績は3位に終わった。「先を見据えて勝ち星を計算することはせず、一戦一戦にフォーカスしてやっていきたい」と徳野洋一ヘッドコーチは述べる。

今季のS愛知でひと際輝きを放っているのが、前節プレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲得したフレディー・バーンズ。各選手が「彼の影響は大きい」と口をそろえるほど、正確無比なキックと冷静な判断力でゲームを支配できる存在だ。イングランド代表5キャップを数える33歳は、「チームが良い方向に進めるようにコントロールしていく役割を担っていきたい」(フレディー・バーンズ)と、練習からリーダーシップを発揮し、チームメートを常に気にかけている。居残りでキック練習やランニングを欠かさないのも、チームの中心だからこそ。ピッチ内外で、彼の姿は絶大な影響を与えている。

そんなフレディー・バーンズから「たくさんのことを学んでいる」と話すのは、加入2年目のジェームズ・モレンツェ。「フレディー(・バーンズ)はとてもエナジーを持っていて、人としても尊敬している。世界中でプレーしてきた経験もあるし、彼の隣のポジションでプレーできることが幸せ」(ジェームズ・モレンツェ)。全体練習終了後、フレディー・バーンズからキックの指導を受けるジェームズ・モレンツェの姿は、師匠から技を教わる弟子のように見える。

そんなジェームズ・モレンツェをフレディー・バーンズは「約10歳差あるのはとても不思議な感じがする。彼にはポテンシャルがあるし、キックを含めて、彼の手伝いになることがあればよろこんでやりたい」と語る。そんな師弟関係を結ぶ二人は、クリスマス前日にどんな喜びをファンに与えてくれるだろうか。

(齋藤弦)

レッドハリケーンズ大阪(D2)

チームとともに成長を期すRH大阪の司令塔。
日本でのスタートを切った地で活躍を

レッドハリケーンズ大阪のブライス・ヘガティ選手。「可能な限りチームを良くしていくためにも、一人ひとりを助けたい。そして、それは自分自身の学びにもなる」

開幕から2連勝しているレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)。12月24日の第3節は、パロマ瑞穂ラグビー場で、勝ち点9で首位に立つ豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)とのビジターゲームに臨む。

開幕戦からの2戦は、今季新たに加わったブライス・ヘガティがスタンドオフを務めている。日本でプレーするのは、リコーブラックラムズ(現・リコーブラックラムズ東京)に在籍していた2018-19シーズン以来、5シーズンぶり。当時指揮を執っていたマット・コベイン ヘッドコーチ、ともにプレーしていたボーク コリン雷神らともすでに信頼関係があったこともあり、RH大阪に加入後は、スムーズにチームにフィットした。開幕戦では、プレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲得。第2節では、序盤と最後、2本のペナルティゴールが結果的にチームを勝利に導いている。

「very very cool city」だと形容した大阪での暮らしは、「家族にとっても良い環境」だと気に入っているという。「温かく迎え入れてくれた」RH大阪に感謝し、「可能な限りチームを良くしていくためにも、一人ひとりを助けたい。そして、それは自分自身の学びにもなる。チーム全員で成長していくことを意識して」、日ごろのトレーニングから積極的にチーム内でコミュニケーションを図っている。

RH大阪は、日本で3つ目の在籍クラブになる。初めて日本のチームに加入したのは、豊田自動織機シャトルズ(現・S愛知)だった。日本での公式戦デビューを果たしたのは、2015年11月14日に行われたジャパンラグビー トップリーグ2015-2016シーズンの第1節。先発したその試合では、3本のコンバージョンゴールと一つのペナルティゴールを決め、勝利に貢献している。そのときプレーしたスタジアムも、今節の会場であるパロマ瑞穂ラグビー場だった。

懐かしいスタジアムで再びプレーできることについて、「今回はRH大阪の仲間とともに試合に臨むということも含め、とてもワクワクしている」と話したブライス・ヘガティ。次のゲームでも司令塔として、また、RH大阪でリーダー役を務める選手のうちの一人として、試合の中で多くコミュニケーションをとり、チームを支えたい。

(前田カオリ)


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