NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
プレーオフトーナメント準々決勝
2025年5月17日(土)12:05 東大阪市花園ラグビー場 (大阪府)
静岡ブルーレヴズ vs コベルコ神戸スティーラーズ
コベルコ神戸スティーラーズ
ジャパンラグビー リーグワン4季目で初のプレーオフトーナメントを戦うコベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)は5月17日、東大阪市花園ラグビー場を舞台に開催される準々決勝で静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)と対戦する。‟前哨戦”となった5月10日のディビジョン1第18節では23対29と惜敗。スクラムで後手に回ったが、2番で先発する北出卓也は「相手のやりたいことがハマってしまったのはあるけど、その対策はもうできている。やり返すチャンスだし、むしろ、ワクワクしている」と気合十分。準決勝進出へ、神戸Sの準備は整った。
「ずっと出続けている選手は痛いところも絶対ある。そういう意味で自分はいいコンディションを保てているのかなと思う」
そう話した北出。1週間前の静岡BR戦にも先発出場したが、それは第4節以来のこと。「『できる』と思われて選んでもらっていると思う。その期待に応えたい」。シーズン最終盤に2番のジャージーをつかみ取った。
メンバー外の試合も多かった今季。チームにはスコットランド代表で45キャップを誇るジョージ・ターナー、昨年9月に日本代表デビューした松岡賢太という実力者もいる。リザーブも含めたフッカーの2枠争いはし烈だ。ただ、デイブ・レニー ヘッドコーチをはじめとするスタッフ陣からは「常に見ているから」と声を掛けられてきたという。
「『絶対にチャンスは来るからそのときにパフォーマンスを出せるように準備しておいてほしい』と。メンバーに入るかどうかは(自分では)コントロールできない。サラマンダーズ(ノンメンバーの呼称)の試合でもパフォーマンスはある程度出せていたと思うし、コンディションを良くしていくことだけにコミットしていた」
思うように出場できなくても、自らと向き合い、状態を維持し、向上させてきたからこその‟いま”だ。それだけに、多くのときをともにし、切磋琢磨してきたサラマンダーズへの思い入れも強い。
「表に出さないだけでみんな悔しい気持ちは絶対にもっている。一緒にいる時間も長かったし、そのメンバーのためにもしっかり体を張りたい。代表して試合に出るからには責任もある。求められている役割を100%遂行できるように」
2番の背中に多くの思いを乗せて。状態万全の32歳は、最前列で神戸Sの流儀を力強く体現する。
(小野慶太)