2024.04.25NTTリーグワン2023-24 第15節 BL東京 vs 東京SG-見どころ

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン1(リーグ戦)第15節 カンファレンスA
2024年4月27日(土)12:05 秩父宮ラグビー場 (東京都)
東芝ブレイブルーパス東京 vs 東京サントリーサンゴリアス

東芝ブレイブルーパス東京(D1 カンファレンスA)

どんなときも「チームを助ける」
明るい笑顔を見せるナイスガイのポリシー

東芝ブレイブルーパス東京のマイケル・コリンズ選手はユーティリティバックス。今節は11番のウイングとして先発する

東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)は4月27日、秩父宮ラグビー場で東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)と対戦する。同じ東京都府中市を本拠地とするライバルとの“府中ダービー”は、互いの意地とプライドがぶつかる熱戦になるだろう。

BL東京のグラウンドに明るい笑い声が響く。今季からチームに加入したマイケル・コリンズはいつも楽しそうだ。ニュージーランド出身の30歳はスーパーラグビーやウェールズで経験を積んだユーティリティバックスで、背番号に関係なく、自身の能力を発揮している。

「(複数のポジションをこなすのは)ときには難しいこともありますが、とにかく、フィールド上でプレーするのが好きです」

外国籍選手の出場枠に限りがあることも影響し、シーズン序盤は出場機会が少なかったが、マイケル・コリンズは「自分のキャリアの中で学んだことは、『試合に出場しなくてもチームメートを助けることができる』ということです。自分の視点やゴールをその時々で変えて、チームを助けるために相応しい手段を選びます」と、前向きに練習に取り組んできた。そして、その姿勢はBL東京のチームカラーにも重なっていた。

「チームにはお互いを助けたいという気持ちが表れています。試合に出場しなくても、自分が取り組むべき姿勢を持ってチームメートを助ける。そういうことができているチームです。そこが非常に重要なことで、スタッフ、コーチ、選手が一つのゴールに向かっています」

23日の練習では、ニュージーランドから戻ったばかりのリッチー・モウンガが仮想・東京SGの選手役としてプレーする姿があった。マイケル・コリンズはそのシーンについて、「まさに『チームを助ける』という姿勢が表れています。本当に成功するチームというのは全員にやるべき役割が存在しているものです」と力強く語った。

緊張感が高まる終盤戦に向けても「ワクワクしています」とほほ笑んだマイケル・コリンズ。明るい笑顔のナイスガイは、これからもさまざまな役割でチームを助けていく。

(安実剛士)

東京サントリーサンゴリアス(D1 カンファレンスA)

いざ、伝統の“府中ダービー”。
若き10番の伸びシロが、優勝の道標となる

東京サントリーサンゴリアスの髙本幹也選手。「毎週チーム内での競争があるので、緩める日が1日もない状況が成長につながっています」

ディビジョン1のリーグ戦は残り2節。プレーオフトーナメント進出が決まった東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)だが、順位はまだ2位から4位まで、変動する可能性があるだけに気を緩める余裕はない。しかも、4月27日の第15節は、2位の東芝ブレイブルーパス東京(以下、BL東京)との直接対決。ともに府中市にホストエリアを構える“府中ダービー”だ。

第2節で戦った際は19対26で敗戦。伝統の“府中ダービー”で連敗を喫するわけにはいかない。しかも、このまま2位と3位でリーグ戦を終えれば、プレーオフトーナメント準決勝でも相まみえることになる。“4強対決前哨戦”としても、まさに大一番だ。

緊迫度が増す要因が幾重にも重ねられる中、「僕はまだまだ“府中ダービー”の重みを感じ取れていないのですが、チームメートやスタッフみんなのテンションの高まり具合を見ると、感じるものがあります」と語るのは、今季がルーキーイヤーの髙本幹也だ。

今季はここまで全試合でスタメン出場。“府中ダービー”デビューとなった第2節のBL東京戦では、ニュージーランド代表の世界的10番リッチー・モウンガと対峙した。試合後には「余裕が違うというか、一つひとつのプレーにプレッシャーを感じました」と語っていたが、こうした日々の経験値が現在進行形で自身の成長につながっているという。

「毎週チーム内での競争があるので、緩める日が1日もない状況が成長につながっています。また、試合に出て、そこで出た課題や通用した部分をしっかり振り返ることでも成長できているのかなと感じます」

司令塔として攻撃面のタクトを振るだけでなく、ディフェンス面でも自らの課題を見出し、成長のための準備を重ねている。

「リーグワンはフィジカルが強いリーグなので、10番の日本人は狙われやすい。チームの穴にならないよう、守備への意識は変わりました。いまは相手を倒そうというよりも、いかにゲインライン上で止めるか。その部分をディフェンスコーチや先輩の中村亮土さんに日々教えてもらっています」

成長し続ける若き司令塔が伝統の一戦でどんな姿を見せるのか。髙本の伸びシロはそのまま、東京SGが優勝に近づく道標となる。

(オグマナオト)

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